俺の明日はどっちだ

50歳を迎えてなお、クルマ、映画、小説、コンサート、酒、興味は尽きない。そんな日常をほぼ日替わりで描写

「 ミシン 」 嶽本 野ばら

2014年10月29日 20時31分23秒 | 時系列でご覧ください

昨日は久しく行っていなかった健康診断を受けに日赤病院へ…。
そして多分待ち時間も多いだろうということで、ずいぶん前に中古本として買いながら読まず終いとなっていた嶽本 野ばらの処女小説集である本を持っていき、「 胃カメラの順番を待ちながら 野ばら作品を読むオヤジなんてまず、いないだろうなぁ 」(笑)と思いつつ読んだところ、これが思ってた以上の面白さで、あっという間に読了。

表題となっている 「 ミシン 」 は、今日観てきた映画 「 イコライザー 」 で、デンゼル・ワシントンが “ I am offering you a chance to do the right thing. ” なんて言っていたがごとく、願えば叶う的な、いささか荒唐無稽な展開で、コメディ要素も強く、シド・ビシャスっぽくロックしているエンディング以外はさほど惹かれなかったけれど、
もうひとつの作品 「 世界の終わりという名の雑貨店 」 は、思いのほかというか、とにかく恥ずかしながら案外気に入ってしまった。

孤独な青年雑貨店主と、心に病をもつ少女 ― Vivienne Westwood の洋服を愛する二人が運命的に出会い、はかない逃避行に旅立つといった物語の設定、まるで少女漫画に出てくるがごとくの繊細な登場人物、薀蓄を交えての Vivienne Westwood ストーリーとのリンク、さらには独特の世界観を感じさせてくれる音楽や小道具の使い方など、その完成度の高さに思わず感心。

個人的には10代の頃に読んだ萩原朔太郎ならぬ孫の萩原朔美の本を読んだ時に感じた気持ちを思い出し、ちょっと真っ直ぐじゃなく、はかなくエキセントリックさを演じていそうな若い女の子にとっては憧れるには十分すぎる作品なんだろうなぁ、といったのが正直な感想だったりします。

ともあれ、なんとも切ない恋物語がここにはあると思うので、年齢を問わず(かな?)、次回の健康診断の際にでも是非!



今日の1曲 “ My Way ”  :  Sid Vicious

あまりにベタ過ぎますが、やっぱりこの曲なのでしょうね!













  


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1 コメント

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ミシン、、、読みました。 (黒米)
2014-12-06 02:18:47
ミシン読みました。

自分と価値観が共有できる人にめぐり逢える、、、って難しい。

でも、もし出会えたなら、そして同じ時間を共有できたなら、、

其処は自分の存在が喜びと共にある、、ところと思います。


追伸 まともな読書感想文、、って初めて書いた気がします。
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