栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

毎日王冠回顧~出していく勇気

2014-10-13 21:28:35 | 血統予想

よう考えたら明日はもう火曜日で、木曜までに「重賞回顧」と「重賞の見どころ」と「2歳勝ち馬評価」と「血統クリニック」と「サラブレの対談」をこなさなければならないわけで、これは毎日王冠の回顧だけでも今からやっつけておくかと…(^ ^;)いちょうSの回顧は「土曜のボツ予想」のコメント欄で簡単にやってます
火曜は「No.1予想」で京都大賞典を、「馬券総合倶楽部」で京都大賞典と久多特別を予想していますので、そちらもよろしくお願いします

東京11R
◎9.グランデッツァ
○15.ワールドエース
☆4.ダイワマッジョーレ
△7.ペルーサ
ワールドエースはハイペリオン的な脚質だからマイラーズCのように前で受けるのが正解だと書いてきたが、しかし今週の関係者のコメントを読んでいると「きさらぎ賞」というキーワードが何度も出てきたので、どうも差しに回る可能性が高そうで、となると届かず3着の絵がぼんやりと浮かび上がってくる。グランデッツァは桜花賞馬マルセリーナの3/4弟で、母マルバイユはアスタルテ賞(仏GI・芝1600m)勝ち馬、マルセリーナは古馬になってマーメイドSを勝ったが、グランデッツァも父も母も自身もアウトブリードなので成長力に富み、長期休養明け3走目の都大路Sでは好時計で圧勝してみせた。体型は父アグネスタキオン似だが、母がミルリーフとサーゲイロードを通じるナスキロクロスでここから柔らかな体質を受け継ぎ、東京や外回りでスピードに乗ると実に優雅なフォームで走るから、ここは生涯ベストパフォーマンスを出せるとみて◎。◎○大本線だが、スローになったときのダイワマッジョーレの前残りと、やっぱりペルーサは少しだけ買います…。

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追い切り後の池江先生のインタビューで「きさらぎ賞」というキーワードが出てきたときにかなり嫌な予感はあったんですが(^ ^;)、マイラーズCのスタート後の2Fが12.5-11.0、安田記念が12.3-11.1、毎日王冠が12.9-11.0

なのになぜ毎日王冠だけワールドエースのポジションがこんなに後ろになってしまったのか、素人目線を承知で言わせてもらいます

まずシュタルケもウィリアムスもスタート後に手を動かして馬を出していったけれど、小牧さんの手はほとんど動いていなかった

そしてスタート後200mぐらいのワールドエースのハミがかりや挙動を見れば、マイラーズCと安田記念は全力疾走に近いのに対し毎日王冠は馬ナリに近いのは明らかです

そもそもマイラーズCも出てすぐの100m辺りでは後ろから数えたほうが早いぐらいの位置で、でもスタート後に気合いをつけていたのでそこから4番手にまで押し上げていけたのです

ワールドエースにしてみれば、ここ2走とは違う出され方をしたので「あれ?今日はゆっくり行けばいいのかな?」と思ったのかもしれません

サラブレ次号でまたMahmoudさんとコラボ対談するので凱旋門賞に出た馬たちのレースを見直していたんですが、ジャスタウェイにしても中山記念のノリはスタート後にハッキリ押して出してて、でも凱旋門では祐一の手は全く動いていなかった

何もしなくてもがむしゃらに走り出す馬もいるし、出していくと引っかかってしまう馬もいますが、ワールドエースやジャスタウェイはそうではないということを、出していって好位に付けて、そこで折り合うことができる馬なんだということを、前任者は示してくれていたのです

出していったぶんシュタルケもウィリアムスも少し行きたがるのをなだめるようなシーンはありましたが(よく乗り役が「少し噛んだ」というやつですね)、でも折り合いを欠くほどではなかったし、あれぐらい怒らせて走らせたほうがいい馬なのだということを、この敗戦によって池江先生や小牧さんが理解してくれれば、次走への糧としてもらえればと思います

前にも書きましたが、外国人騎手のポジショニングが概ね前目になることが多いのは(ルメールやスミヨンのようなコンタクトが抜群な名人は別格としても)、彼らは引っかかるのを恐れず出していきますから、たぶんそれだけのことなんやと思いますよ

そろっと出すか、勇気を持って出していくか、それだけの違いじゃないかと思います

そしてシュタルケにできることが、小牧さんにできないわけがないとも私は思ってます

47.1-12.0-46.1ですから田辺サンレイレーザーの逃げは絶妙、このペースを好位追走で伸びを欠いたグランデッツァはハッキリ食い足りない内容で、これはもしかしたら好調ではなかったのかも…というぐらいしか敗因が見当たらないですね~

直線はサンレイレーザーとディサイファのエプソムCのような叩き合い、そこにエアソミュールとスピルバーグが割って入ったところがゴールで、ジャングルポケットは代表産駒級はみんな東京や外回り向きなのですが、エアソミュールはこの牝系特有のBold Ruler的な機動力がONになっていると書いてきたし、だから内回りの鳴尾記念勝ちは納得ですが、毎日王冠を勝たれるとは思ってもみませんでした

5歳になってよりHyperion的な脚質になってきたという見方もできそうですが、エアソミュールの上がりが33.3、ユタカが追い出したのが残り300mぐらいからかな、上がりの競馬になったことで、小回り向きの加速で差し切れたというべきかもしれません

「この馬で初めてきれいに折り合えた」とはユタカのコメントですが、そのあたりは当たりのソフトな戸崎が乗りつづけた効果もあったかも

若駒をすぐに押さえたがる“教育”の言い分として、「出していくとガーッと行く馬になってしまう」というのをよく目にしますが、馬の個性や成長曲線などケースバイケースで一概には言えないものではあると前置きした上で、「誰が乗っても後ろでハミを抜いて走れる馬」ではなく「誰が乗っても出していって折り合える馬」、めざすべきはここやと思うんですよ

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月曜のボツ予想~雨の東京ダでSeattle Slew+ミスプロを買い漁る月曜競馬

2014-10-13 09:24:50 | 血統予想

台風の影響により、今日の京都開催は出馬表の変更なく火曜に代替となりました
「No.1予想」と「馬券総合倶楽部」に京都大賞典の予想を出していますが、良ならば予想をいじらざるをえないですがそこまで乾くのかなあ…

エルコンドルパサーメモリアルは人気ですが◎タールタン
父Tapitはテスタマッタの父でもありA.P.Indy系らしくダートをストライドで走るタイプで東京中京向き、しかもMr.Prospector3×4なのでこの父系でも短距離のスピードに秀でていて、だから東京1400mダが鬼だということは何度も書いてきました(南部杯で一本かぶりのベストウォーリアもA.P.Indy父系でMr.Prospector4×4)
ナスキロ的ミスプロ的柔らかさで走るのでダートなら脚抜きのいい馬場がベターで、東京ダ1300~1400mは[12.3.3.14]単回値220と単勝ベタ買いでも資金倍増なのですが、これが重不良では[3.0.0.0](カネトシイナーシャとタールタンとテスタマッタ)と全部勝ってます(ちなみにベストウォーリアも重不良は2戦2勝)
タールタンは代々の配合も素晴らしく、4代母Lucky Ole MeがWar Relic3×3、母母All I Axe ForがMy Dear Gil=Me Next3×3、母Indian TownがIn Reality3×3(My Dear Gil=Me Next4×4・4)にThe Axe4×3、そして自身はMoon Glitter4×3(In Reality5×4・4、My Dear Gil=Me Next6×5・5・5、The Axe6×4・5)、テスタマッタに次ぐ日本でのTapit代表産駒になれるだけの説得力ある配合で、種馬になったらテスタマッタより面白いかも(エンパイアメーカーの廉価版短距離版?)

レジェンドジョッキーズは東京マイルの軽い馬場ということでやはりSeattle SlewとMr.Prospectorを重視、◎ハイアーレート○ジャッカスバーク△ゴールデンスピンで

レジェンドトレーナーは晩成ステイヤーの血が本格化してきた◎エイダイポイントにまたもや◎、前走もけっこう脚余してるし、渋った馬場は得意ではないのかもしれないですが、ヴォルシェーブに襲いかかった芦ノ湖も朝からしとしと降って稍重でしたから、○ラングレー☆フェデラルホール△デルカイザーへ

東京最終は馬場が渋るとなると1400m寄りの軽いスピードの△ヘヴンスチョイスよりも、母がTom Rolfe4×4で道悪実績十分◎イントロダクションから入りやすい

南部杯は「ニックス(9)~スウェプトオーヴァーボード×クリアアンバー」を最近書いたこともあり脚抜きいい馬場ならキョウエイアシュラでいきたかったんですが、盛岡はまだ降らないようでトーンダウンは否めずですな…

コメント (45)
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