花と緑を追いかけて

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いっぱいの主婦の日記です

コロナ禍の美術館事情と、2月に鑑賞した「アーチゾン美術館・開館記念展」

2020年11月14日 | 美術館&史跡巡り
一昨日は(11/12)は北風が冷たい師走の寒さでしたが、昨日今日は暖かくて穏やかな小春日和でした。



我が家の南側の花壇の小菊が満開になりました



朝の散歩の時に通る街路樹の下の花壇の小菊も色とりどりに咲いています

先日、娘時代に勤めていた美術館から令和3年1月からの「特別展中止」のハガキが届きました。
新型コロナの影響で、今年に入って何通目かの中止の案内ハガキです


朝一緒に散歩しているFさん宅の白い小菊も可愛い畑の中に咲いている色鮮やかな小菊です

私が学校を出て20歳で就職したのは石油会社でしたが、入社した年に創始者が集めた
美術コレクションを展示する美術館が本社内にできたので、私はそこの所属になりました。
こちらの美術館です。

実は私、この古巣の美術館が去年新たにエツコ&ジョー・プライス氏(プライス財団)蔵の
江戸絵画コレクション約80点を買い入れたと聞き、公開を楽しみにしていたのです。

年間スケジュールで今年の9月から12月までの特別展「江戸の華展」で
第一部と第2部に分けての展示と知り、心待ちにしていました。



コロナ禍でなかったらこの秋、伊藤若冲の「鳥獣花木図屏風」を鑑賞できるはずだったのです。
本当に残念です

私が「若冲(じゃくちゅう)」を知ったのは2006年の初夏、ご近所仲間と3人で上野の
国立博物館「平成館」で開催されていたプライスコレクション「若冲と江戸絵画展」に行った時でした。

江戸時代の画家がこの様に鮮やかな色彩の、個性的な絵を描いていた事が驚きでしたね。
マイブログのこちらで紹介しています。

アーチゾン美術館「開館記念展」(2月20日)
東京駅八重洲口から歩いて5分、京橋にあるブリヂストン美術館(1952年開館)が館名変更し
4年ぶりの2020年1月に、新しい美術館としてリニューアルオープンしました。

絵画好きの知人Tさんに誘われ、今年の2月に行ってきました(9カ月も前のお話です



コロナ禍を予測したわけではないでしょうが、鑑賞するには日時をネットで予約しての入館です。
これなら大混雑にならずに済みます。(入れ替え制ではありません)


「生木と枯れ木のある風景」(パブロ・ピカソ)

展示場は以前の倍の広さになったとか、天井も高くて快適な空間です
撮影OKというのも珍しい・・・



他にもピカソは数点展示されていました。

「ブリジストン美術館」には何度か来ていますが、まだ学生の頃に開催された「ピカソ展」が
一番印象に残っています。

何人かとグループで来たように思いますが、男子の一人が「ピカソは自由だ、素晴らしい
と呟いていた姿が思い出されます。

学生時代の私が最初に買った美術全集は「セザンヌ」でしたから・・・
私はピカソよりも印象派が好きだったと言えますね。今はフェルメールかな~?


「セントーフィクトウール山とシャトー・ノワール」(ポール・セザンヌ)

セザンヌはありましたが、生涯の作品数が30数点と少ないフェルメールはありませんでした。
でもマネやルノワール、マチスなども鑑賞できて満足です。


「イヴリー河岸」(アンリ・ルソー)

開会記念展では、アーティゾン美術館を運営する石橋財団のコレクション約2800点のうちの
206点を一堂に展示されました。


国の重要文化財「海の幸」(青木繁)

今回嬉しかったのは、中々見る機会がなかった近代日本人の作品も鑑賞できた事です。


国の重要文化財「わだつみの色この宮」(青木繁)「天平の面影」(藤島武治)

アーティゾン美術館は休館中も作品の収集を行っていたそうで、そのうち31点が
この開館記念展で紹介されていたとの事です。


新収蔵のヴァシリー・カンディンスキー「自らが輝く」同じく新所蔵の草間彌生「無限の網」(無題)

「自らが輝く」は入ってすぐの場所にあり、赤い斬新なポスターにも描かれていました。

他にもコンスタンティン・ブランクーシ《ポガニー嬢Ⅱ》(1925、2006鋳造)
マーク・ロスコ《無題》(1969)などが加わりました。



この開館記念展は絵画だけでなく、エジプトやギリシャの歴史ある品々や
ロダンの可愛い男の子の彫刻「立てるフォーネスト」も楽しめました。

思った以上に見応えがありました。
これでネット予約での入場料1100円はお安い(空きがあった場合の当日券は1500円)

こちらの美術館はコロナ禍でもスケジュールどうり開館しています。
11/14から1/24までは「琳派と印象派」をやっています。詳しい情報は公式ホームページをご覧ください。



一階のカフェでお茶して一休み
地方に住むTさんはもう一つ、丸の内にある私が勤めていた美術館行きを希望です。



銀座通りから有楽町に近い丸の内側まで歩いて行きました。
2月後半のこの頃はすでに得体のしれない新型コロナの不安からでしょうか?
銀座通りも人の姿は少ない

次に行った美術館は「狩野派 ―画壇を制した眼と手」をやっていましたが
撮影禁止でしたのでUPがままなりません

4月からすべてのスケジュールが中止となり、未だに閉館が続いているのが悲しいですね



私たちは狩野派の日本画を鑑賞してから、目の前の桜田門まで行き二重橋を見て皇居のお堀端を通り
Tさんのテリトリーの竹橋の「如水会館」までひたすら歩いて行きました。

この日の私は腰から足にかけて時々痛みが走りましたが(坐骨神経痛
赤ワインとビールで乾杯し、早目のデイナーに良い気持ちになりました

夕方の5時半過ぎ、レストランの店内には我々以外の姿はありませんでした。

今週に入ってコロナ感染者が全国的に再び増えだして、第三波襲来でしょうか?
私はこの2月以来、東京には出かけていません

あの日(2月20日)の帰路、混んだ東海道線の中で、座っていた私の前に立った若者が
ゴホゴホと咳をしていたのが気になりました(お互いマスクはしていましたが)

あれ以来混んだ電車に乗るのが怖くなりましたが、go to トラベルで皆さん楽しんでいるニュースを視て
私もそろそろと「近場なら・・・」と思っていた矢先での第三波

安心してお出かけできるようになるのはワクチンができるまで無理なのでしょうか~



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14 コメント

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Unknown (恵那爺)
2020-11-15 05:53:08
安心して外出が出来るようになるのはいつ頃になるのでしょうね。
また罹患者が増えているので今後が心配です。
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Unknown (tkgmzt2902)
2020-11-15 12:07:00
プライスコレクション購入のニュースは嬉しい衝撃でした。
展覧会は遅れても日本にあるとなれば安心ですね。
それにしても素晴らしいところでお仕事されていたんですね。貴重な体験で羨ましいです。
「アーティゾン美術館」より「ブリジストン美術館」の方が馴染めますよねぇ。
ブリジストンの地元、久留米に「石橋美術館」がありましたが、アーティゾンができるに及んで収蔵品が全部引き上げました。残念😢⤵️⤵️
出光にしろブリジストンにしろ聡明な経営者の生きざまが素晴らしいですね。
写真だけを見ても楽しめました。ありがとうございます。
返信する
Unknown (ローリングウエスト)
2020-11-15 19:59:29
創始者が美術館展示とは宗像大社を崇敬する伝説の創業者の御社ですね。「海賊と呼ばれた男」は本も読み映画も観ましたよ!小生も石油会社勤務で40年を迎えましたが、貴女のお勤めになられた最大のライバル会社でございます。何度か有楽町にはご本社や美術館も含めてお邪魔いたしましたよ!「これから石油需要は確実に落ち企業の生き残りの正念場を迎えていますね。
(PS)10月下旬から11月上旬は本当に気持ちのいい快晴が続き秋らしい日々が続いていますね!小生もGOTOキャンペーンを利用してカミさんと出雲の旅に出かけてきました。快晴のいい日に恵まれて、日本神話の各史跡を巡り古代ロマンを感じて参りました。
返信する
Unknown (tona)
2020-11-16 09:13:25
菊が真っ盛りになりました。家では3種類だけです。部屋にも飾りました。

今年の1月からまだこんなに騒がれない頃に美術館に数館行ったきりになっています。
アーチゾンには行きたかったですが、兎に角出かけてはいけないという固定観念にとらわれて当時は行けませんでした。良いのを見逃して残念でした。
今は気のたるみが出てはいけないとまた引き締めていますが、出かけています。
ワクチンも実用化するまで大変のようで、いつ打てるようになるか、まだまだ見通しがたちませんね。
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☆恵那爺さんへ (nao♪)
2020-11-16 21:31:26
TVで示すコロナ感染者の数は明らかに第3波のカーブを描いていますが、街中の人出は増えているようです。
もう人々は以前ほどコロナを怖がらなくなった感じがしますね。
でも「65歳以上は要注意!」と医師は言います。
恵那様のように気持ちの良い青空の中、ご夫婦で自家用車で亀山湖まで行かれての散策・・・
これならコロナも心配なしですね。

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☆tkgmzt2902さんへ (nao♪)
2020-11-16 23:09:55
ようこそマイブログにお越しいただきありがとうございます。
九州にお住いの、以前のハンドルネームはちゃぐままさんでは?
久留米の「石橋美術館」が、アーティゾンができるに及んで収蔵品全部引き上げとは残念でしたね。
出光美術館も出光発祥の地「門司」に分館がありますが、まだ存続しているはずですよ。

美術館勤務は優雅で浮世離れした職場でしたが、一期生は1から始める苦労もありました。
ですから「苦労を共にした」同期の仲間4人は今でも交流があります。
今年は2月に東京の下町の谷中巡りで集合しましたが、その後コロナで「食事会」等がストップしたままで残念です。
美術館勤務では「草月流の華道」と「表千家の茶道」は必須科目で学ばねばなりませんでしたが・・・
一流の美術品は日々目にしていても「飽きが来ない」という事も学びましたね。
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☆ローリングウエストさんへ (nao♪)
2020-11-16 23:53:35
「石油の需要はいずれなくなる」という言葉は、私が入社した時から出ていましたが・・・
未だに自動車はガソリン車が主流ですし、石油化学製品も多い感じです。
でもガソリンスタンドの数は減りましたね。
出光も生き残りをかけて、文化がまるで違うシェルとの合併の話には本当に驚かされました。
そんな中での「プライス財団」蔵の、江戸絵画コレクション約80点を買い入れたと聞き、コレ又驚かされました。

我が夫婦も13~14年前に、2泊三日で山陰を廻った覚えがあります。
足立美術館と、出雲大社が圧巻でした。
返信する
☆tonaさんへ (nao♪)
2020-11-17 00:24:53
我が家の小菊も1枚目の画像の地味な色と、まだ蕾のオレンジ色、そして白の八重の3種類で
私の今年の美術館行きもこの日に行った2館のみで終わりそうです。
記事にも書きましたが、アーチゾン美術館はコロナに対応できていますので、入館しても大丈夫かと思いますよ。
外出自粛要請が出ない限り年配者も動かないと、頭も足腰も衰えてしまいそうで恐ろしいです。
tonaさんは日光街道や中山道歩きで電車も乗り慣れていらっしゃるし、、、
私よりずっと行動半径広くて行動的で羨ましい限りです。
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Unknown (ビオラ)
2020-11-18 23:00:00
今日のコロナ感染者数は2200人を超えてしまいましたね。
2波の時と違って感染者の年代には幅があり
感染経路不明者が多いというのも恐怖です。
でも今皆がしている感染予防以上のことはなかなか難しいと思われますが
それでも一人一人が感染予防への意識をしっかり持つことが大事であるとしか・・・
若冲が広く知られるようになったのは割と最近ですよね。
私も初めて彼の絵を見た時は新鮮な驚きでした。
心に潤いを与えてくれる美術館巡りなどが
不自由なくできる日が一日も早く来ますようにと願うばかりです。
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☆ビオラさんへ (nao♪)
2020-11-20 16:38:31
お返事が遅れてすみません。PCの調子が悪くて1泊入院していました。

心配なのは日々増えて行くコロナ感染者ですね。
わが住宅地でも60代のサラリーマンの感染者が出たようです。
今日は高校時代の友人と鎌倉の紅葉とお食事を楽しむことになっていましたが、中止にしました。
我が家からは近い鎌倉ですが、町田に住む彼女は1時間も電車に乗る勇気が出ないと・・・
引きこもりも逆に良くないし、自分の行動は自己責任で判断しなければならなくなりましたね。
先が見えないコロナ問題、生き方にもかかわり難しいです。
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