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花と緑を追いかけて

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いっぱいの主婦の日記です

エジプト紀行・その5「サッカラの階段ピラミッド」

2010年03月02日 | エジプト紀行
「冬季オリンピック」も終り、気がついたら慌しかった2月は過ぎ去り弥生3月に入っていました。
春を探しに出かけたいところですが、この所の悪天候に足止めをくらっています。

引き続き「エジプト紀行」をUP致しますのでお付き合いください。

サッカラ
「メンフィス博物館」を見学してから、運河の反対側にあるネクロポリス(死者の町)として
数多くのマスタバ墳(墓)が造られたサッカラに向かいました。

ここはエジプトでのピラミッド建設の第一歩をしるしたと言われる
「ジェセル王のピラミッド」が在る所として有名です。

「階段ピラミッド」

風が強くなり「ナツメヤシ」が大きく揺れていました。
細かい砂が舞い上がり、バスの窓も曇りがち
「砂嵐」が多いのは3月から5月にかけてと聞いていますが・・・

そんな中、ジェセル王の「階段ピラミッド」が前方に見えてきました。


バスを降りて入り口を入ると、二列20本の柱が並ぶ柱廊が続きます。
モモちゃんが棒を使って、何やら柱の説明してくれましたが内容は覚えていません


柱廊を抜けると「階段ピラミッド」が目の前に現れます。
これが紀元前2650年頃の古代第三王朝時代に建てられた世界最古のピラミッドです。

マスタバを6段重ねた階段状になっていて、高さは約60m、基底部は140m×128mと小ぶりですが、
それまでとは全く違う新しい形の墓を造りました。
その形は独特で、私たちが持つピラミッドのイメージとも少々異なりますね。
(ただし今回見学したどのピラミッドも基底部は四角形です。三角錐ではありません)


風がますます強くなってきたので、カメラを慌てて上着の内側へ隠し
そして、ウインドブレーカーのフードを深くかぶりました。

音声ガイドを通してモモちゃんの説明は続きます。

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マウスオンで、右側の三本の柱と「王の小館」をご覧下さい

東西277m、南北545mの周壁に囲まれ、「階段ピラミッド」を中心に「セド祭殿」、「葬祭殿」の
建物が残っており、ピラミッドコンプレックス(複合建築)の仕組みがよく分る場所す。

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今から4700年も前のピラミッドだけあって、崩壊が激しく手作業での修復がなされています。

モモちゃんが「ピラミッドから少し離れたこちらからの撮影がベストポイントです」というのを聞いて、
出口近くでもう1度カメラのシャッターを押しました。マウスオンでご覧下さい

カメラの前を横切った仲の良い二人連れ・・・
同じツァーで周っているTVでお馴染みのご夫妻です。
さてさて誰でしょう? 
(尚、お二人にはブログ掲載の了解をいただいてあります)


メンフィスやサッカラの周辺は、日本の昭和30年前後のような懐かしい風景が広がっています。

果物屋さん頭に荷物を乗せて運ぶ女性

去年旅したバリ島の田舎の風景にも良く似ています。

ただ「バリ島」では制服を着た小学生の姿が見られましたが、
ここではお父さんの手伝いをする子供の姿はあるものの、学校らしきものが見当たりません。


こちらの無数の穴のあいた塔は「鳩料理用」の鳩を飼っている「鳩小屋」です。
鳩のヒナ料理はエジプト料理でも有名で、結構美味しい物でしたよ。

車窓の風景を楽しみながら、モモちゃんの案内を何気なく聞いていました。
「エジプトには義務教育はありません」
「エエッ~、知らなかったわ」

「カーペットスクール」見学

「ペルシャ絨毯が有名ですが、エジプトの絨毯も品質が良くて負けません」
「このサッカラ周辺にはたくさんのカーペットスクールがあるので、これから見学に行きます」


「繊細なシルクのカーペットを織るのは、10歳前後の少女の指が丁度良いのです」
「ここでは8歳から15歳までの少女達が習っています」

中に導かれ入っていくと、薄暗い中でいたいけな少女達がせっせとカーペットを織っていました。
一瞬、昔読んだ小説「野麦峠」で描かれていた「女工哀史」の悲劇が頭に浮かびましたよ。

ここはあくまで「観光用」で、絨毯の製作をお見せするのが目的のようでしたが・・・

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マウスオン・クリックで三枚の画像をご覧下さい

10cmを織るのに一ヶ月かかると聞いています。
気が遠くなるようなお話しですが、私のカメラに向かって微笑んだ少女の笑顔を見てホッとしました。
大人の先生達は指が太いので、織るのはウール専門だそうです。

最近、草木染と織物に懲りだしたK子さんは熱心に先生達が織る姿を見ていました。

私たちはチップも要らない綺麗なトイレを使わせてもらってから、2階に案内されました。

2階の絨毯売り場は撮影禁止でした。
流石に100万円を越すような超高級カーペットが並んでいます。


私が買えるのはこの程度、絹で織られた(35cm×15cm)小さな花瓶敷きを購入しました。
米ドルで110$、日本円で1万円とか・・・

プリンさん姉妹と一緒に「同じものを3枚買うから負けて」と交渉しましたが、
負けてくれたのは僅か500円、9500円を払いました。

少女たちの姿にほだされて記念に買いましたが、何だか上手く乗せられた気持ちがなくもありません。

今我が家のリビングのカップボードの上に敷いて、備前焼きの壷を置いています。
それが案外マッチしているので良かったと思っていますが・・・


ギザの街に戻り、最後は「パピルスの専門店」に案内されました。

「皆さんはロスアンゼルスオリンピックで、柔道の山下選手が金メダルを取った試合を覚えていますか?」
バスの中でモモちゃんがその時の試合のビデオを流し、そして語り始めました。

「あの時の決勝戦の相手はエジプトのラシュワン選手でした。」
「彼は山下選手の負傷している足を狙わずに、フェアプレーで戦い負けましたが、エジプトでは英雄となりました」
「山下選手とも深い友情が生まれ、それが縁でラシュワンは山下選手の監督の妹さんと結婚
「ここギザにパピルスのお店を開いています。これからいく所がラシュワン選手のお店です」

店内は撮影禁止でしたが、実演をまじえてのパピルスから紙を作るまでの説明を受け、
ウエルカムドリンクとクッキーを戴き、そしてパピルスの額とお土産用のしおりを10枚買いました。

ツタンカーメン王の夫婦が描かれた額「ツタンカーメンの玉座」(25cm×25cm)は100$(9000円)、
JTBのお客様は1割引になりましたが、物価の安いエジプトから考えれば結構なお値段です。

「町の市場で売っている安物のパピルスはサトウキビから出来ています」
「甘いから、やがて蟻がたかって変色します」
というモモちゃんの言葉を信じて、ここで本物を買いましたよ。

山下選手のお話も聞かされて、本当に説明の構成が上手いプロ中のプロのガイドさん。
イケメンでステキなお方でしたわ

コメント (26)
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