波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

言葉のケイコ【その九拾弐】

2021年06月29日 | 【保管】言葉のケイコ

大豆田とわ子とドラマロスなケイコ


のドラマ。数本を観始めたものの、ほとんど途中で観るのをやめてしまったか、録画したまま放置。そんな中で最初から最後までリアルタイムで見続けた唯一のドラマ、『大豆田とわ子と三人の元夫』。最終回から2週間近く経たが、未だにロス状態。こんなことはまずない。それだけ夢中になったドラマ。低視聴率ゆえに観ていた人は少ないようだが、こんなに大人を上手に描いたドラマはなかったと私は思う。確かに、独特のテンポ感があるため苦手意識を持つ人の方が多いだろう。しかもこのドラマは、「あえて描かれない」部分がとても多い。名前は出てくるものの、登場しない人物もいる。本当にそこにあるのか、存在するのか、これは本当なのか嘘なのか、そういうことを観ている側が考えなくてはならない。家族も恋人も友人も仕事仲間も、果たしてどんな意味を持って存在しているのか。迷いながら探しながらも、大人は生きていかなくてはならない。大事な人を失っても仕事をして食べなければ生きていけない。抱えるものが大きいほど、弱さを見せないように生きていく。そんなことが当たり前なのが悲しいし、けれどそれでも生きていくことは幸せと思える。そんなドラマだった。

のドラマ、大事なキーワードの一つとして「網戸」がある。初回から最終回まで、この「網戸」が持つ意味がとても深くて、最後はものすごく胸を打つ。大人は簡単には泣けない、頼れない。だけど、決して一人ではない。それもまた、当たり前のことなのね。

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