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父親が黒人、母親がイタリア人のウィンストン・ガラーノ(ウィンまたはジェロニモと呼ばれている)は、なめらかな褐色の肌、漆黒の髪、そして気分によって変化する瞳の若い捜査官である。
好みは高級ブランド品、といってもすべて中古品だが。ヒューゴボス(ドイツの紳士服メーカー)のスーツ、プラダ(イタリア)の靴それに軍用車両のハマーを民生用にドレスアップしたハマーH2(麻薬の売人が所有していたもの。押収され、競売にかけられたのを二束三文で手に入れた)、
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軍用ハマー
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民生用にドレスアップされたハマーH2
ハーレーのロードキング(ローン未払いのため回収されたもの。大事に使われていて、状態がよい)という具合。
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ただ常に乗っているのは警察の覆面パトカーか祖母のおんぼろビュイック。
いずれ知事にと野心的で美人の魅力的な地区検事モニーク・ラモント。ウィンの上司は、このモニーク・ラモントだ。ある夜、自宅で暴漢に全裸で縛られてレイプされたところへウィンが飛び込み犯人を射殺する。
もともと権力志向の強いモニークは、犯罪撲滅キャンペーンで二十年前の迷宮入り事件を解決して地位を不動のものにという思惑から、ガラーノに老婦人が殺害されたフィンリー事件の再捜査を命じていた。その最中に自身も事件に巻き込まれてしまう。そこには政治的な策謀が渦巻いていた。
わずか250頁ほどであるが、やはり実力派の作家でスリルとサスペンスで味付けして性的な匂いも少し漂わせて読者サービスにも配慮してあった。パトリシア・コーンウェルの新シリーズかと思ったが、いまのところ確かではなさそうだ。
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