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心を閉ざしてしまった男が再生に賭けた代償は死だった「偽りの人生 ’12」

2014-01-15 16:45:31 | 映画

                 
 ヴィゴ・モーテンセンが双子の兄弟を演じる暗い犯罪ドラマ。一卵性双生児の兄ペドロは、出身地の島で養蜂業を営みながら幼友達の殺人を見て見ぬふりをする悪賢い男で、しょっちゅう咳をしていて肺がんに犯されていた。

 弟アグスティンは、小児科医として病院に勤務している。しかし、小児科医のくせに子供の騒がしい態度や声に苛立ちを見せる。

 妻クラウディア(ソレダ・ビジャミル)との間には子供がいない。ある夜、帰宅したクラウディアに「養子はほしくない。考えたが、僕は父親ってがらじゃない。どんな子も欲しくない」激昂するクラウディア。

 アグスティンは、自室に閉じこもる。そんな時、兄のペドロが訪ねてきて「肺がんだから、殺してくれ」という。そんなことは出来ないのはわかっている。が、ペドロが浴槽に浸かりながら咳と共に喀血するのを見て、とっさにペドロの頭を浴槽に沈めた。

 帰宅したクラウディアが見たのは、ぶら下がったアグスティンだった。ペドロに成りすましたアグスティンは、島に帰ってきた。何食わぬ顔でペドロの仕事を続けた。養蜂業を手伝っていたロサ(ソフィア・ガラ・カスティリオーネ)と恋におちるが、ペドロの業(ごう)を引きずるアグスティンには安穏はなかった。

 物語の背景は、水郷地帯なのだろうか。ボートで行き来している。寒い冷え冷えとして、どんよりとした冬景色のなか、初監督の女性アナ・ビターバーグはそれなりの余情を残した。アルゼンチン、スペイン、ドイツ映画。劇場公開2013年7月
             
             
             
             
監督
アナ・ビターバーグアルゼンチンの女性監督。出自不明。

キャスト
ヴィゴ・モーテンセン1958年10月ニューヨーク、マンハッタン生まれ。
ソレダ・ビジャミル1969年6月アルゼンチン生まれ。
ソフィア・ガラ・カスティリオーネ1987年1月アルゼンチン生まれ。
コメント
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