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映画「リンカーンLINCOLN ’12」劇場公開2013年4月

2013-09-24 16:29:44 | 映画

                 
 冒頭スピルバークのコメントが入る。「アメリカの民主主義の試みは、奴隷制度の問題で分裂の危機にありました。奴隷制度の南部と自由な北部の対立が激化し、ついに戦争になったのです。1865年1月反乱を起こした南軍の敗北が迫る中300万人もの奴隷の運命は決められぬままでした。”戦争とともに奴隷制度を終わらせねばならない”リンカーン大統領が直面した最大の課題でした」

 ”神のもとこの国に新たな自由をもたらそう。そして人民の、人民による、人民のための政府を地上から絶やしはしない”272語3分間のゲティスバーグ演説の一節。

 これの実現のためにアメリカ合衆国憲法修正第13条の批准を急いだ。映画はこれをテーマとしてリンカーンの人となりと家庭を描いている。本来は南北戦争というスペクタクルも重要な位置づけになるが、オープニングで泥の中の戦闘場面があるだけでその他は一切ない。退屈と思う人もいるだろう。私も少し退屈した。

 ただ、救われたのは、リンカーンがユーモアの持ち主だったことだ。議論が白熱したとき、弁護士時代の逸話を比ゆ的に披露して笑を誘った。

 国旗掲揚の場面で「私の役目は国旗の掲揚だ。装置に不備がない限り立派にやり遂げよう。この旗を守るのは人民の役目だ。以上です」というスピーチを行った。確かに雰囲気は笑を誘った。

 このスピーチの裏にある意味を理解すれば国のあるべき姿が見えてくる。大統領といえども単に国のシンボルだ。政治や社会が正常に機能するよう努めよう。そして国を守るのはあなた方だ。

 こう見てくるとよく似たフレーズがあって、「国家のために何が出来るかを問うて欲しい」と言ったケネディ大統領の就任演説を思い出す。

 実際のところ「リンカーンはケネディ大統領との共通点も注目されている。議員に選ばれた年や暗殺者の生年月日がちょうど100年の差があったり、二人とも金曜日の日に妻の前で暗殺されていたりなど、共通する事柄が多いとされている」とウィキペディアにある。

 ついでにウィキペディアから、リンカーンのあの髭は、11歳の少女グレース・ベデルが手紙で言ったらしいし、リンカーンの家系は断絶してしまったが、母ナンシーの一族ハンクス家は続いていて映画俳優のトム・ハンクスはその一人。
 また、リンカーンはインディアンに対しては強硬で大量虐殺も容認していたらしい。
            
            
            
               
            

 この作品で3度目のアカデミー主演男優賞に輝いたダニエル・デイ=ルイスについて詳しくはこちらでどうぞ!

監督
スティーヴン・スピルバーグ1947年12月オハイオ州シンシナティ生まれ。

キャスト
ダニエル・デイ=ルイス1957年4月ロンドン生まれ。’89「マイ・レフト・フット」’07「ゼア・ウィル・ビー・グラッド」’12「リンカーン」でアカデミー主演男優賞受賞。
サリー・フィールド1946年11月カリフォルニア州パサディナ生まれ。’79「ノーマ・レイ」’84「プレイス・イン・ザ・ハート」でアカデミー主演女優賞受賞。
デヴィッド・ストラザーン1949年1月サンフランシスコ生まれ。
トミー・リー・ジョーンズ1946年9月テキサス生まれ。
コメント
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