MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

あと20年でなくなる仕事

2015-08-31 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
お盆を過ぎると、秋のように涼しい日が続いています。
窓をあけたまま、寒くて朝起きると、少しのどが痛い・・・
体調管理の難しい季節です。
いや、その前に窓を閉めて寝るべきですかね。

先週の金曜日、ストレス解消をかねて甲子園球場で
ヤクルト阪神戦を観戦しました。
阪神先発が藤波でヤクルトは手も足も出ず、
傘(ヤクルトに点がはいると傘を振って東京音頭を踊る)は
一度も開くことなく、逆にストレスをためて帰ってきました(涙)。

先日
「あと20年でなくなる50の仕事」水野操 青春出版社
を読みました。

私の子どものころにあった仕事、
例えば駅の切符を切る人や
高速道路の料金所で働く人や
大食堂で注文を聞いてチケットを発行する人や
バスの車掌さんなどもいなくなりましたね。
そういえば私が毎週乗るリニモも自動運転です。

これからは、
人工知能(AI)でできる仕事がなくなっていくといわれています。
その中で「残る仕事」、「消える仕事」がでてくるのは時代の必然でしょう。

だいたい、通訳についてちょっとだけ知っている人からは
「翻訳は機械翻訳やアプリがでてくるからとって変わられる」と言われます。

この本の中でも「中途半端な知的労働者は容赦なく排除される」としています。
そして「翻訳者 外国語ができるだけでは機械におきかえられる」とも書かれています。

ただ、「文脈や背景を読み取り、考慮したうえで適切な言い回しを選んだり、
文化背景の違う人でもわかる言い方に置き換えたり、
ニュアンスを伝えるということも含まれる。この点は明らか人間が優位だ」とあります。

なるほど。
医療通訳者も単に単語の置き換えだけをしているのであれば
機械翻訳で十分といわれても仕方がないでしょう。
でも配慮した言葉の置き換えができる通訳者であれば
この人間優位の通訳者ともいえます。

「人間の翻訳者に求められる価値は
専門分野の知識に精通し、現場を知り、
読み手のプロフェッショナルと同じ言葉を話すことができることだ」ともあります。

私たち医療通訳者は
使い捨てになるような専門職であってはなりません。
そういう意味では、
これからは、言葉プラスアルファの知識を持つことが要求されます。
そして、そうならなければ20年後生き残る仕事となることができないのです。









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