MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

ぼちぼちいこか~遠隔通訳実習やります

2015-02-02 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
ブログの更新がどんどん遅くなりすみません。

50代は周りの家族の介護や看護がどどっとやってくる
年代なのだなあと感じます。
布団に入ると3分で朝まで爆睡、あ~温泉ランド行きたい・・。

医療通訳の皆さんも、たぶん同じような年代の方が多いので、
ずっと医療通訳に情熱をかけ続けることができない時期があると思います。
でも、わたしはそれでいいと思います。
できる範囲で細く長く経験を積んでいくことが医療通訳には必要。
時には、家族の介護や看護が貴重な学びになることもあります。
育児の経験や自分自身の病気の経験すら医療通訳には貴重な学びです。
自分の生活をきちんと生きることが支援の際の配慮などにつながっていくと信じています。

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MEDINTの2月研修は遠隔通訳の実習を行います。
実際に機材を使って、目の前にいない患者や医師を対象に
どのように通訳をするかを学びます。
一昨年、宮崎に行った時に感じたのですが
医療通訳の議論は、地域性が大きく関わります。
多くの外国人が集まって住んでいる地域なら
病院常駐が一番理想的ですが、
言語がバラバラだったり、外国人患者の数が少なかったり、
通訳者がいない地域をどうするかも考えなければなりません。
その際に、遠隔通訳はひとつの解決方法になります。

実際、私も9割以上が電話通訳です。
本当は患者の横にいたい。
そのほうが実際の診察室の空気感がわかります。
そこで見ているものを一緒に見て、
患者や家族の感情の動きもよくわかります。
でも、地域によってはそうした常駐や派遣は難しいこともあります。
だから医療通訳には様々な選択肢が必要だと思います。
夜間や救急、感染症やいろんな国の人達がバラバラに住んでいる地域、新生児訪問など、
遠隔通訳の可能性はあると感じます。
もちろん100%ではない。
でも0%よりも70%があればどれだけ助かるか。
この実習で、その可能性は考えられればいいですね。