MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

新型インフルエンザのこと~その後

2009-05-20 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
前回の記事を書いて数日で、
神戸で渡航歴のない感染者がでました。

現在、神戸の町は8~9割の人がマスクをかけていますが、
特に目立ったパニックなどはなく、いつもどおりです。
(テレビの報道に違和感があるくらいです)

街に子どもが少ないくらいかな。

マスクをつけた人の波を見たのは、
阪神大震災のとき以来です。
あの時は、倒壊した建物から出る
ほこりやアスベスト対策だったのですが。

今回のインフルエンザは弱毒性ということもあり、
患者や医療機関の方には悪いのですが
強毒性のインフルエンザが出る際の
予行演習のようなものになっている気がします。

発熱外来へのシュミレーションにも
外国人患者の視点が必要です。
感染症には国籍や日本語能力は関係ありません。
感染の経路を突き止めたり
感染に対しての適切な対応をするために、
本人と家族に通訳を通して
説明していく必要が生じます。

月曜日以降、外国人窓口にもインフルエンザ関連の相談が
よせられるようになってきました。
発熱外来への通訳だけでなく、
インフルエンザ自身に関しての相談や情報提供、
マスクがどこで売っているかとか、
病院は大丈夫といったけど新型の症状はどんなものかとか。

中には今回の新型インフルエンザとメキシコの豚インフルエンザが
名前が違うので別のものだと思っていた人もいました。

医療通訳者自身も正しい情報提供と知識が必要ですね。

MEDINTは23日に開催する予定だった医療通訳講座を延期しました。
インフルエンザに関して必要以上に過敏な反応をする必要はありませんが、
病院関係の会員がとても参加できる状況ではないので、
こうした時期に講座を開催するよりも、
それぞれの仕事や活動に専念して欲しいという意味もあります。

新型インフルエンザが一日も早く終息することを願っています。