医療通訳にはいろんな意味での難しさがあります。
よく医療専門用語があるから難しいですねと言われますが、単語は覚えればいいし、覚えられなくてももしわからなければ辞書を開けばいいので、特に大変だとは思いません。それは別に医療用語に限ったことではないので・・・。
それよりも私にとって大変だと感じるのは、文字通り言葉を介した「問診」もしくは「治療」の時です。
先日も、脳疾患が疑われるおばあちゃんにたずねました。
「ここはどこだかわかりますか?」
「今日は何月(何日ではない)ですか?」
「ここになぜいるかわかりますか?」
別に問題がなければ、スラスラと答えることの出来る質問です。
(逆になんでこんなこと聞くのだ!と怒られそうな質問です)
もちろん医師からの質問ですと断った上で問診の一環として通訳しているのですが、なかなか答えられない時はちょっと困ります。
このケースでは患者は少し耳が遠い方で、すぐ横で大きな声で言い直すとはっきり答えてくれました。
それ以外にも、少し痴ほうが進んでいて、子供の頃使った言葉(ケチュアとかグアラニーとか)が戻ってきてしまう方の場合はスペイン語では手に負えませんし、同じスペイン語でも訛りがきつかったり、特有のお国言葉を話されると、今度はこちらがわからないケースもあります。
でも一番怖いのは、私のスペイン語の発音が下手で聞き取れないことで、これは本当にドキドキします。
それから3歳児検診のときに、「靴」の絵を見せて、「くつ」と発音して、「く」「つ」の音が聞き取れているかという診断をしなければいけない場合があるのですが、これも「zapatos」と訳してしまっては「く」と「つ」が聞き取れているかどうかがわからないので、そのまま日本語で発音しますが、子供にとっては「靴」は親から「zapatos」と教えられてきたので、「くつ」という単語と絵が結びつかないこともあるんじゃないかなと思いながらお手伝いしています。
それから、私はやったことはないのですが、言語リハビリの手伝いもかなり大変なようです。このメソッドは日本語に準じて作ってあるため、音や発音だけを使うと本人にとっては意味のわからない言葉になってしまうのですが、スペイン語に訳すと音が違うためリハビリにならないという矛盾に陥ります。
言語リハビリは母語の病院がいいのだろうなとは思うのですが、患者にとって生活拠点が日本にあれば簡単に帰国は選択できません。
医療通訳が通訳すればすべての外国人医療の問題が解決するというような簡単なものではないのだと痛感しています。
よく医療専門用語があるから難しいですねと言われますが、単語は覚えればいいし、覚えられなくてももしわからなければ辞書を開けばいいので、特に大変だとは思いません。それは別に医療用語に限ったことではないので・・・。
それよりも私にとって大変だと感じるのは、文字通り言葉を介した「問診」もしくは「治療」の時です。
先日も、脳疾患が疑われるおばあちゃんにたずねました。
「ここはどこだかわかりますか?」
「今日は何月(何日ではない)ですか?」
「ここになぜいるかわかりますか?」
別に問題がなければ、スラスラと答えることの出来る質問です。
(逆になんでこんなこと聞くのだ!と怒られそうな質問です)
もちろん医師からの質問ですと断った上で問診の一環として通訳しているのですが、なかなか答えられない時はちょっと困ります。
このケースでは患者は少し耳が遠い方で、すぐ横で大きな声で言い直すとはっきり答えてくれました。
それ以外にも、少し痴ほうが進んでいて、子供の頃使った言葉(ケチュアとかグアラニーとか)が戻ってきてしまう方の場合はスペイン語では手に負えませんし、同じスペイン語でも訛りがきつかったり、特有のお国言葉を話されると、今度はこちらがわからないケースもあります。
でも一番怖いのは、私のスペイン語の発音が下手で聞き取れないことで、これは本当にドキドキします。
それから3歳児検診のときに、「靴」の絵を見せて、「くつ」と発音して、「く」「つ」の音が聞き取れているかという診断をしなければいけない場合があるのですが、これも「zapatos」と訳してしまっては「く」と「つ」が聞き取れているかどうかがわからないので、そのまま日本語で発音しますが、子供にとっては「靴」は親から「zapatos」と教えられてきたので、「くつ」という単語と絵が結びつかないこともあるんじゃないかなと思いながらお手伝いしています。
それから、私はやったことはないのですが、言語リハビリの手伝いもかなり大変なようです。このメソッドは日本語に準じて作ってあるため、音や発音だけを使うと本人にとっては意味のわからない言葉になってしまうのですが、スペイン語に訳すと音が違うためリハビリにならないという矛盾に陥ります。
言語リハビリは母語の病院がいいのだろうなとは思うのですが、患者にとって生活拠点が日本にあれば簡単に帰国は選択できません。
医療通訳が通訳すればすべての外国人医療の問題が解決するというような簡単なものではないのだと痛感しています。