MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

異業種交流の大切さ

2007-01-10 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
今週の土曜日に「第14回びわ湖国際医療フォーラム(旧滋賀国際医療研究会)」が大津市で開催されます。僭越ながら今回は私が当番世話人にあたっていますので、宣伝もかねて少し紹介させてもらいますね。
このフォーラムの特徴は、国際医療・国際協力・在住外国人医療などの多岐にわたる分野の方々が一同に会して、研究成果を報告するところにあります。もちろん研究者や医師や看護師、保健師といった医療従事者が中心となっていますが、学生、青年海外協力隊OV、NGO/NPOや在住外国人まで、資格や肩書きでなく、同じ志をもった人々に広くフォーラムを開放していて、参加資格が必要ないというのがこのフォーラムのすばらしさです。これは主宰の井田先生のお人柄によるところがたぶんにあると思います。
このフォーラムができるまで、実は私達医療通訳NGOも医師と直接知り合う機会が非常に少なくて困っていました。ここでは、関西圏だけでなく様々な医療従事者・研究者の方々と知り合うことができますし、寄生虫やHIV、SARSといった日常ではなかなか知ることのできない医療知識を得ることができます。そしてなんといっても、特定の資格がなくてもこうした場所で発表できることが、これからの活動の自信につながります。このフォーラムに出会うことで在日外国人医療の輪が大きく広がったと思います。
私達の活動では、異業種の方の話をきちんと聞く機会が大切です。通訳者や外国人支援団体の間での交流は様々な機会に持つことができますが、医師や医療従事者、病院経営者(事務担当)、保健師、行政などの方々に会う機会は個人的な範囲に限られるのが現実です。
私がMEDINTを作ることができたのも、AMDA兵庫という医療者の団体が応援してくれたことが非常に大きいですし、対立ではなく対話の中で制度を生み出していくには、どうしてもそれぞれの分野の専門家が垣根を越えて集まって建前でなく本音で話し合う機会が不可欠です。今後、こうしたフォーラムが増えてくれればもっと交流が深まると思います。
今回、はじめて医師・研究者でない当番世話人ということで、重責をかんじつつ、このフォーラムのいいところを是非多くの方に知っていただきたいという思いから、及ばずながら一所懸命つとめたいと思います。
お正月明けの忙しい、また一番寒い時期でもありますが、少しでも多くの方にご参加いただけるとうれしいです。