拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

マゼットもいろいろ

2017-08-14 10:43:40 | 音楽
格安スマホに代えてから外では公衆WiFiがある所を除きほとんどネットを使わなくなった。小さく設定されたデータ容量をいざというときに備えてとっておくためだ(いざというとき=急に楽譜をダウンロードするとき)。んなもんだから紙の本を持ち歩いていて読んでいる(昔はこれが普通だった)。今読んでるのは相変わらず「デカメロン」(ボッカチョ)。で、こないだ読んだエピソードから二つを紹介。一つ目。年寄りの裁判官が(よせばいいのに)若い奥さんと結婚する。で、あるとき奥さんが海賊にさらわれてしまう。裁判官がようやく奥さんを捜し当てて会ってみると、夫のことを覚えてない。「ひよっこ」で、夫と妻を逆にすればそっくりなシーンがあった。んだから「おおっ」と思ったのだが、その後が違う。「ひよっこ」では、ミノルは本当に記憶喪失で、でも奥さんのもとに帰ってやり直そうとする。だが、デカメロンの方は、その後、裁判官と二人きりになった妻が、あんたのことを忘れるはずはない、あんたは「安息日」ばかりもうけてちっとも妻にご奉仕をしなかった、でも今一緒にいる海賊は朝昼夜ご奉仕をしてくれる、だからあんたのもとには戻らない……で、めでたしめでたし!?この話の教訓=年寄りは若い娘と結婚してはいけない(体力に自信がある場合を除き)。二つ目。これはパゾリーニ監督が映画化するときも採用したエピソード、ということはエロい、ということは当ブログにはふさわしくない(???)、ので、粗筋はごく簡潔に。ある青年が口と耳が不自由なように装い女性ばかりの修道院に下働きとしてもぐりこむ。途中省略。その修道院は赤ん坊であふれかえる。さて、上品さをウリにする当ブログ(???)ではこのストーリーを紹介したかったわけではない。この青年の名が「マゼット」!普段「マゼット」と聞いて思い浮かぶのは、浮気をしそうになったツェルリーナに「ぶって」と言われて許してしまうお人好し。デカメロンのマゼットは真逆。マゼットもいろいろ。名前で判断してはいけない。もしかして、今日のタイトルを見て「マゼットを歌う歌手もいろいろ」だと思った?タイトルで判断してはいけない。