アウトドアな日常

インドアからアウトドアへのススメ

オホーツク街道

2022年12月29日 | 本と雑誌 その2

「街道を行く(オホーツク街道)」(司馬遼太郎著)を読む

「日露戦争の結果、樺太全島はロシア領に、千島列島は日本領になったが、太平洋戦争の敗戦で、日本はすべてをうしなった。1875年の日露間により千島全島は法的に日本領であったのに、それまで不法に奪われた」(339頁)

「斜里町立知床博物館が出している郷土学習シリーズ第8集「しゃり」という小冊子を読むと・・(省略)江戸時代の中期まで「斜里はアイヌ民族の世界でした」と小冊子はいう。

明治以降はさらに厳しく、新政府による殖民地政策は、原生林を切り開き、漁業権を設定することによって、クマやシカ、サケ、マスのあふれていた森と海と川をアイヌの人たちから奪い取ってしまったのです。・・・」(475〜476頁)

明治に来日した女性旅行作家のイザベラ・バードの日記では、大和民族よりもアイヌ民族の方に敬意をもっていたような印象を受けました。

アイヌ民族は、北海道だけではなく昔より本州にも居て、1500年かけて追い出されてきました。

ナショジオ(2022年12月号)からの引用となります。「世界の陸域に存在している生物種の80%ほど、世界人口わずか5%を占めているにすぎない先住民たちが管理している土地で見つかる」

「どうすれば人間は欲望を律し、周囲の環境を守れるのか。先住民は何千年もかけて解決策を編み出し磨きをかけてきた」

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オホーツク街道は、自転車とオートバイで2度走ったことがあります。時に美しく、時に荒涼とした印象があります。

この本を読んだ印象は、ドナルド・キーン氏は、司馬遼太郎のことをまず第一に性格の良さをあげていました。だからこそ、読んでいて心地よい気分に浸れたのだなと思います。

「街道をゆく」を読んだのは初めてですが、すこしづつ読み進めて行こうと思います。

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