「旅人の表現術」(角幡唯介著)を読む
冒険という行為は、死と隣り合わせな状況になることが多いので、生が輝き出す。多くの登山家たちが死をも顧みずに山へ登る行為には、こういったことが上げられるのだろうと著者の文章を読んで思う。
夢枕獏著「神々の山嶺(いただき)」という小説も紹介しています。井上靖著「氷壁」を踏襲していて、モデルは森田勝という登山家と夢枕獏氏も解説していて、著者はもう一人の登山家立田實(たちたみのる)もモデルになっていると推測しています。私は神々の山嶺はまだ未読なので、こんど読んでみようと思う。
著者が影響を受けた小説として、開高健著「夏の闇」をあげています。ベトナム戦争従軍経験を経て書かれた話ですが、私もこの小説は何年か前に読んでいるのですが、あまり印象に残っていません。(読み方が悪かったのか?)