港区まち創り研究会(まち研)ブログ

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世界の街から97----ニューヨーク建築あれこれその5

2013-07-28 07:51:37 | アメリカの街から
○ニューミュージアム
 2007年に建設された現代美術専門の美術館である。設計はSANAA(西澤立衛、妹島和世)の作品である。箱を少しずつずらして積み重ねたような形態である。ずらしたところがトップライトになったり、バルコニーになったりしている。まわりは古い建物が多く、あまり環境がよいとは言えない地区なのが惜しい。行った日は休館日で中には入れなかったのが残念。

○ワールド・ファイナンシャル・センター
シーザ・ペリの作品。マンハッタンのハドソン川に面する。マンハッタンの象徴とも言える建物。延べ床面積558,000㎡の巨大なオフィスコンプレックス。円いガラスの覆われたウィンターガーデンが一際目に付く。

○シーグラム・ビル
 1958年、今から50年以上前に建てられた38階のビルを見て驚いた。まわりのビルとは格が違うほど燦然と輝いて見えた。何でもニューヨークでは、まだ一番家賃の高いビルだそうだ。
 50年以上前のビルが現役で一番家賃が高いとは。少なくとも日本では考えられない。
 その理由はいくつかある。まず、ミース・ファンデル・ローエとフィリップジョンソンとの協働設計だが、そのデザインの質の高さである。バランスのよい形態、すみずみまできちっとした設計ですきがない。モダニズム建築の傑作である。多くのビルがこのビルを真似てつくられているがとうてい及ばない。次ぎに、広い前面広場である。この大きな広場の存在がこのビルの風格を高めている。公開空地の概念がこの広場によって始まったといってもよい。この広場により、ニューヨークの建築規制が斜線制限から容積制になったとも言われている。広場では、いろいろなイベントが開催され市民に喜ばれているようだ。
 さらにもう一つの理由は、材料の質の高さである。ブロンズ入りの鉄材は今でも新しく見える。さらに、ブロンズ色のガラスも落ち着いた品格のあるビルに仕上げている。
 内部も素晴らしい大理石がつかわれ、ピカソの大きなタピストリーがかけられている。
 おしゃれなニューヨーク子になった気分で地下のバーのザ・ブラッセリーで一杯飲む。
 このバーの内装も建築家ディラーとスコフィディオのデザインである。


ニューミュージアム外観

アルミ製ルーバーで覆われている

ワールド・ファイナンシャル・センター

ウィンターガーデン

ウィンターガーデン内部

シーグラムビル

広場とビル

広場

内部空間

地下のバー ザ・ブラッセリー

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