港区まち創り研究会(まち研)ブログ

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品川駅周辺地区都市計画案の概要等についての説明会に行きました

2015-11-29 08:19:37 | 港区のできごとあれこれ
11月27日、東京都、港区主催の「品川駅周辺地区都市計画案の概要等についての説明会」が東海大学高輪校舎の500人収容できる大教室で開催された。副題として、「品川周辺地区地区計画(案)」、「幹線街路補助線街路第332号線都市計画道路(案)」、「品川駅周辺土地区画整理事業(案)」となっている。
地味でわかりにくいタイトルなのだが、実は国家戦略特区の一大プロジェクトの幕開けとなる説明会なのである。
東京都、港区も意識的にか広報活動にあまり力を入れておらず、会場はがらがらで、業界関係者の参加者が多く、住民の方は数えるほどしかいないようである。
この計画はJR品川車両基地跡地を中心にJR新駅周辺約18haの区域を土地区画整理事業で、道路、公園、広場を整備する。さらに、緩和型の地区計画により、区域を600%、700%の建築物を誘導しようとするものである。
さりげないようであるが、これだけの広さ、容積で目一杯建つとなんと延べ床面積約120万㎡の建物が建つ計算である。六本木ヒルズの延べ床面積は約72万㎡であるから、六本木ヒルズ1.7倍の大開発である。オフィス、商業ビルであれば就業者の総数は10万人を超えることが予想される。六本木ヒルズの訪問者数は年間4500万人である。この計算で行くと、この地域に年間8千万人の人が訪れることになる。
JR新駅を含む開発で、羽田空港にアクセスしやすいこと、リニア新幹線の品川ターミナルに隣接することを考慮すれば、港区はおろか、東京を変える、いや日本を変える大プロジェクトなのである。
この計画、国家戦略特区なので、内閣総理大臣の認定を受けて都市計画決定となる。
2020年、JR新駅の暫定開業が決まっているので、駅前広場や道路の整備は必須である。
ということは、建物はともかく、2020年までには土地区画整理事業が完了し、道路、広場、公園が整備されることになる。間に合うのだろうか。都市計画決定は平成27年度中とのこと。
会場から現在の高輪地区の環境の影響(ヒートアイランド現象など)はどうなのか、品川駅高輪口の駅前広場は狭く、今でも混雑しているが将来どうなるか、計画に港区がどう関わっているのかなどの質問がだされたが、あまり活発な議論はなかった。
資料を見ながら私の疑問点は、駅前広場の大きさが示されておらず、土地区画整理事業の公共施設に位置づけられていない。JRが整備するのだろうか。地下鉄泉岳寺駅の拡張と再開発事業を東京都が計画しているが、それとの関係はどうなるのか。
これからていねいな説明会の開催が必要と思われる。

特定都市再生緊急整備地域(品川駅・田町駅周辺地域)

地区計画の区域

土地区画整理事業、地区計画等の区域

都市計画道路

整備される公共施設の一覧

土地区画整理事業の計画図

今後のスケジュール




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