港区まち創り研究会(まち研)ブログ

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世界という視野で見たオリンピック

2016-08-27 08:01:03 | 個人
リオ・オリンピックの感想がアメリカ在住のSさんから寄せられたので掲載する。
私が見たオリンピックの感想は、日本人しか見ていないが、ともかく女性の活躍が目立ったこと、最後の逆転で金メダルを得た場面が多くすごい精神力だあと感じた。
かっては、日本人は本番に弱く、オリンピックでも期待されながら力を発揮できないことがよくあったことを考えると時代が変わったのだと実感する。
s氏の視点は全く違っていて面白いと思った。
以下S氏のメールの転載である。
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こちらはまだ真夏のような暑い日(摂氏32度ぐらい)が続いています。
今日はリオのオリンピックについて思うところがあり、メールしました。
毎日必ずオンラインでヤフーニューズを読んでいますが、イギリスが金メダルの獲得数で世界2位になり、イギリスではこの快挙に沸いているそうです。それに水をかけるように中国のある新聞がメダルの総数では中国が2位であるとの大広告を英国の新聞に載せたという記事を読みました。これに対する読者の書き込みも読みましたが、大半の人が中国の子供っぽさにあきれていました。僕も中国という国が、まるで負けず嫌いの子供のように振舞っているのをみて、今アメリカ大統領選挙運動中のトランプと似ているなと思った。
日本選手たちも随分活躍したのが印象的でした。そのほかに目立ったのがロシアの凋落ぶり。もちろん過去の薬物使用がバレて、今回の大会に参加拒否されたロシアの選手が多数いたのがその原因です。それにソヴィエト時代はもっと選手の数が多かったから、当時は圧倒的に強かった。メダルの数では1位を続けた時期があった。むかし東ドイツが一時メダルの獲得数で1位か2位だったことを覚えているだろうか。後で多くの選手が薬物を使っているのが分かったけれど、あの当時は今ほど、厳しく取り締まっていなかった。今回は東西ドイツが統一したドイツだけれどかなり順位を下げている。
英国のオリンピックでの躍進ぶりは宝くじで選手強化の資金を集めたのが原因であると伝えられているけれど、本当にそうだろうかとの疑問が沸く。テレビで競技を見ながら気づくことは、イギリスの黒人選手の活躍だ。とくに陸上競技でこの傾向が顕著である。イギリスはもはや白人だけではなく有色人種がかなり混じっている。英国はもともと異人種の集まりであるけれど、有色人種が入って来たのは第二次世界戦争後である。その前までは白人社会であった。最初にブリトン島に住み着いたのが、ケルト人、次にローマ人が侵入して来て、そのあとアングロ人、サクソン人、バイキング、ノルマン人ぐらいまでは皆白人であったけれど、第二次大戦のあと旧大英帝国の植民地からインド人、アフリカ人、東洋人などが来て、最近は中東の人達が移り住んでいる。白人だけの力だけではそれほどメダルを取ることは無理だろう。これはアメリカについても同じことが言える。
人口の多い割りには、メダルを取れないのがインド、パキスタン、バングラデシュ、インドネシアの国々である。これらの国ではスポーツが盛んでないし、政府も奨励しないのが原因であろうか。それに貧しいし、暑すぎるし、関心さえ持っていないのかもしれない。
近代オリンピック大会の提唱者、クーベルタンはアマチュア選手の競技大会を理想としたけれど、いつのまにか選手のほとんどがプロになってしまった。しかし最近読んだ古代オリンピックにくわしい歴史家による記事では古代オリィンピックでもプロが活躍していたらしい。むかしの日本でも殿様のお抱え力士がいたように、古代ギリシャでも金持のお抱えスポーツ選手がいて、年中働らかずオリンピックに向けてトレーニングしていたそうだ。もっとも市民権をもった選手であれば仕事は奴隷がやるからスポーツなどは一種の贅沢な活動であった。古代ギリシャ文化は奴隷制に基づいていたことを思い出してもらいたい。
僕は古代オリンピックの会場、オリンピアを訪れる機会があって、あちこち見て回ったけれど、その規模の大きさに驚いたものだ。競技場の施設のほかに選手達のための宿泊所、遠来の観客のためのホテル、ゼウスの神殿、選手達のための練習場、庭園とおぼしき所にある噴水など。多分優勝者を讃える彫刻やモニュメントも沢山あったと思われるが今はない。ほとんどの建物や記念物が、たぶん過去にあった地震で壊されれてむかしの石造物の一部が地面にころがっている。でも石の柱はまだかなり残っているし、建物の下の部分も相当残っているので、むかしの威容ぶりを想像することができる。ちなみにギリシャのオリンピックは全裸の男達でおこなわれたので、女人禁制であった。


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