早朝の余呉湖を一巡りし、小谷城跡に立ち寄った後に姉川の流れを眺めた私たちは、今は国友の集落を歩いている。湖北をひたすら南下して来たのだ。ここ「国友」は、歴史的響きを有する土地にしては閑散とし、国道沿いに現れては消えるありふれた田園風景に融け込んでいる。しかし集落の内には「天文十三年創業」と、鉄砲商の看板が掲げられていたりして、思考が一瞬、停止した気分になる。天文といえば、戦国真っ盛りではないか。 . . . 本文を読む
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