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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



世界文化遺産、厳島神社西の丘にある高さ15,6mの多宝塔は、1523年に建立されたと伝えられている国の重要文化財です。



多宝塔の建つ丘は、1555年の厳島合戦で、毛利の敵、陶晴賢が真っ先に陣所を設けた場所と言われ、確かに見晴らしは抜群でした。



多宝塔は、純和様を基調としながら上層部に天竺様、内部は禅宗様を取り入れた建築様式で、明治の神仏分離令で管理するものがいなくなり一時は朽ち果てかけていましたが、篤志家によって救われ、本尊だった薬師如来像は隣の大願寺に遷されたようです。



多宝塔の丘を下り、厳島神社の本殿の背後を迂回して東の高台にある千畳閣を目指します。



千畳閣は、九州征伐から戻る途中の1587年に立ち寄った豊臣秀吉(1537~1598年)が戦で亡くなった者への供養として毎月一度千部経を読誦するため毛利の外交僧、安国寺恵瓊に建立を命じた大経堂です。

千畳閣の屋根



千畳閣は、宮島内では最も大きな建物で、畳857枚分の広さがあることから千畳閣と呼ばれてきました。



この千畳閣は、1598年の秀吉の急死によって工事が中止されたため、御神座の上以外は天井が張られておらず、板壁もない未完成のままの状態で現在に至っている珍しい建物です。



千畳閣の廊下からは、厳島神社を俯瞰することができますが、この高台も厳島合戦で陶軍が陣を構えた場所と伝えられています。



さて、千畳閣の隣に建つ五重塔(重要文化財)の、高さは27,6m、1407年に建立されたものと伝えられる古い塔です。



五重塔は、狭い場所に敷地いっぱいに建てられているため近くから写真を撮るとフレームからはみ出してしまいます。



そこで厳島神社の回廊越しに撮った姿をご紹介しますが、朱色の回廊と五重塔は実に良く合いますね。



塔を下ると、厳島神社の門前町のアーケード街があり、紅葉饅頭や宮島しゃもじなどの土産物屋が軒を連ねています。


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