ちょとした用事で伊賀市までいくことになり、上本町から近鉄大阪線に乗って伊賀神戸駅で下り、伊賀鉄道に乗り換えて上野市駅に向かいます。
伊賀鉄道の電車
この伊賀鉄道は、近鉄から鉄道事業を2007年に引き継いだ新しい会社ですが、実は1917年から1926年までの間、伊賀鉄道という会社がこの地にあり、この路線はその旧伊賀鉄道によって1922年に開通しています。
くの一号
伊賀神戸駅から上野市駅までの大部分は伊賀盆地の田園地帯で、緑一色の田園風景を車窓から眺めながらの旅となりました。
さて、26分で上野市駅に到着ですが、三重県上野市は2004年に合併によって伊賀市に市名変更されているので、上野市という市名はもう存在していないのです。
伊賀といえば忍者の故郷として有名で、なかでも服部半蔵は徳川家康の配下として歴戦し、家康の関東入国後、与力30騎および伊賀同心200人を付属され、8000石を領したというので、大名に近い待遇だったようです。
観光地図の忍者
伊賀盆地には服部川という川があり、上野城主藤堂家には服部姓の上級武士もいたので、服部一族はもともとこの辺りの土豪だったのではないでしょうか。
伊賀盆地
駅前には、伊賀市が誇る超有名人、俳聖松尾芭蕉の銅像が建ち、歩いて10分くらいの場所に芭蕉の生家も残っています。
人口約10万人という伊賀市の中心部は、戦災を受けなかったためか、古い民家が残っていてなかなか情緒があり、この建物はイタリア料理店として使われているようです。
菅原神社の東側には、伊賀街道基点という標識と、石の道しるべが建っていましたが、その横にある薬局も素晴らしい古建築でした。
用事が終わって、上野歴史民俗博物館に立ち寄ってみると、懐かしい昭和に会える部屋が復元されていました。
かつて、日本の人々は、このような部屋で、ゆったりと暮らしていたことを思うと、現在の暮らしが余りにも便利になりすぎていることに驚かされます。
| Trackback ( 0 )
|