大阪湾を眺めていたら、一風変わった船が近づいてきて、どうやら大阪港に寄港するようです。そこでその船をNETで調べてみました。
大阪市港湾局のHPを見ると、12月7日に船名「A」という船が大阪港W1埠頭に8時45分入港とありました。船名がアルファベット1文字という船は珍しいですね。
モーターヨット「A」と命名され2008年に就航したこの船は、マーシャル諸島共和国船籍で全長約118メートル、幅118メートル、総トン数5959トン、建造費350億円という船でした。ちなみに全長180m・乗客700人・乗員400人・3万トンの豪華クルーズ船の建造費は2億ドル(220億円)程度なので「A」がどれほど贅沢な船か判ると思います。
甲板にはプールやジャグジー、ヘリポートを備えるほか、船内は最高級ホテル並みの内装が施され、ロシアの大富豪がプライベート用に建造したとされています。・・・船尾にあるマーシャル諸島共和国の国旗
「A」には、1つのマスタースイートと6つのゲストルームに最大14人のゲストを収容でき、クルーは35人(オーナーとゲスト合計の倍以上)、年間維持費に20億円という噂もあるとか。・・・舷側にある片側3つの窓はゲストルームか、クルー船室か?
船のオーナーは、ロシアの大富豪「アンドレイ・メルニチェンコ」(1972~・47歳)で、フランス人デザイナー「フィリップ・スタルク」(東京にあるアサヒビールスーパードライホールとオブジェの設計者)に船のデザインを依頼しています。
ロシア人「アンドレイ・メルニチェンコ」は、ニッケル、パラジウム、銅の世界最大メーカー「ノリリスク・ニッケル」の株式を30%も保有している実業家で、モーターヨット「A」の日本への寄港には「スーパーヨット誘致会議・日本」の誘致活動の成果とされています。
全長が24メートルを超える個人所有船をスーパーヨットと呼び、世界中で約1万隻が運航されているそうですが、「アンドレイ・メルニチェンコ」は、このヨット以上に豪華な建造費500億円という「セーリングヨットA」(2017年完成)も所有しているそうです。
「スーパーヨット誘致会議・日本」の理事には、元横浜市副市長、藤木企業の藤木社長、船舶代理店「SYLジャパン」の稲葉代表取締役らが名を連ねているそうです。