先日カジノ法案が国会を通ったということなので、カジノで年間1000~5000万円を使う「ハイローラー」だった人物が書いたカジノとIRのことを大塚国際美術館の現代美術作品と一緒に紹介しましょう。<・・・>が本からの引用
<ギャンブル依存症の代表的な研究者 樋口進 国立病院機構 久里浜医療センター院長のコメントによれば「日本はパチンコやスロットなどが身近にあり、世界の中で病的賭博の割合が最も高い国にひとつ」だそうだ>・・・モジリアーニ
<日本のパチンコ産業は20兆円市場といわれ、計算方式が異なるために単純比較はできないが、すでにギャンブル大国となっている(中略)>・・・ピカソ
<シンガポールにおいては、自国民に対し、1日100シンガポールドル(日本円で8244円)という入場料を取り、ID管理や入場禁止措置などの対策を取っている。それにより2008年のギャンブル依存症発症率2.9%が、2014年には0.7%まで減少したという>・・・ミロ
<こうした数字がある以上は、入場料や各種規制などで自国民がギャンブルにはまらないようにコントロールしてゆくことが重要だ。何より世界有数のギャンブル大国である日本は、IRの導入を機に多くを改めなければならない>・・・レジェ
<日本でカジノ合法化がなかなか進まなかった背景には、パチンコの業界団体が「カジノが自分たちの市場を奪う」として猛反対したことが大きいが、実際はIRの到来で自分たちが規制されてしまうことを何より恐れている>・・・1階の庭
<まずは、外資系のカジノ運営企業や外国人でギャンブルに興じたい人たちを誘引することに主軸を置き、カジノ税の優遇措置を取るべきだ。カジノという強力なエンジンを使えば、疲弊した街を蘇生することが可能だ>・・・クライン
<また世論にはギャンブル依存症だけでなく、犯罪組織の横行などを懸念する声も大きいが、シンガポールのIR施設などでは、経営者のみならず、ディーラーなどの従業員の犯罪歴まで遡って調査し、その上で国からのライセンスが付与されている>・・・リキテンシュタイン
<日本がこれからIRを実現するためには、最初の法規制の段階で、何よりもライセンス付与の審査基準を厳しく設けること。そして国内の利権が一切からまないクリーンな外国資本のみを受け入れるしかない>・・・ピカソのゲルニカ
参考文献:カジノとIR 日本の未来を決めるのはどっちだ!? 高城 剛著