日曜日の夕方7時に会社の同僚4人がマンションのロビーに集まり、一緒に夕食に行くことにした。
マンションから歩いて10分の黒鵞(ブラックスワン)飯店で、餃子を含めたハルピン料理で満腹し、一人45元(670円)という格安料金である。
広州ではハルピン料理の店は安くて美味く外れが無いが、店の清潔さは辛抱しなければならない。
食事の後、4人で黒鵞(ブラックスワン)飯店から花園酒店(ガーデンホテル)のあたりまで延々1時間くらい広州のメイン道路の環市東路を歩くことにする。
花園酒店
なかなか一人では行けないような裏通りにも入り、夜の広州の庶民の生活をつぶさに観察した。
家の中が蒸し暑いせいか、裏通りの住民の多くは路上に出て涼んでいて、上半身裸の男性が多いのが異様である。
こういう風景はアヘン戦争の時代から変わっていない、庶民の姿ではないかと思う。
広州の路地にはどこも水たまりや段差が多くて歩き難く、バリアフリーという思想は未だどこにもない。
又、蒸し暑い路地の側溝には至る所に残飯やごみが捨ててあり、独特の臭気が漂っている。
夜の10時頃まで路地を歩いて疲れたので、表通りの環市東路まで戻りホリディインホテルに近いウインドフラワーミュージッククラブに入った。
昼の環市東路
滑りやすい石の階段を昇って入った涼しく清潔な店の中は若者で満員である。
外には彼らが乗ってきたベンツなどの高級車がズラリと駐車してあり、彼らの経済力を示していた。
中国では今、大学院卒などの高学歴の若者が外国企業や民間企業に高給で雇われ、20代でも実力次第で年収数千万円を超える者も多いと聞いた。
一方で40、50代の中高年は文化大革命の影響でちゃんとした教育を受けた者が少ない。
従って中高年の中国人は失業しているか、就職しても年収15万円という低賃金状態らしい。
我々の事務所が入っているビジネス街の事務所ビルでも見かける中国人は、すべて30歳台までの若い人で、中高年の人を殆んど見かけることが無い。
事務所の入っているビル
従って私のような中年は場違いな場所に迷い込んだような錯覚を受けることがあるが、日本に生まれた幸運に感謝するばかりである。
ミュージッククラブで12時近くまでアラビア風リズムの音楽と、鍛え抜かれたスリムなボディの踊り子(これを胡姫というのか)のアクロバットのような踊りを見た。
ボトル1本を4人で空け、一人100元(1400円)を支払って店を出てタクシーでマンションまで戻ると12時半であった。
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