今から1327年前に亡くなった大津皇子(663~686年)の陵がある二上山からは、大阪平野南西方向の眺望も楽しむことができます。中央はPL大平和祈念塔、その左側の先に関空ゲートタワービル、そこから右に関西空港をなんとか見ることができました。この写真、関空の向こうに見える山は淡路島です。
そのやや右には、南海電鉄和泉大津駅前のツインタワービル。大阪湾を挟んで淡路島が見え、その左端は淡路市でしょう。
さて、昨日に続いて二上山から大阪の中心部を見てみましょう。左手前の山は寺山294m、その先に大和川、さらにあべのハルカス、中央やや右が中之島から梅田地区、右端がOBP周辺でしょう。
まず、あべのハルカスのある近鉄阿倍野橋駅周辺から南海難波駅までの部分を拡大しましょう。あべのハルカス背後の六甲山系は、右に向かって低くなり、最も低い部分を越えた武庫川が画面の右から左に流れ出ています。
その右側は、いよいよ大阪の中心部です。写真には難波から心斎橋、本町、その向こうに中之島のビル群が見え、心斎橋日航ホテルの向こうの山の麓が阪急宝塚駅周辺の超高層マンション群でしょう。・・・大阪市内にも超高層ビルが増えましたね。
手前は八尾空港、その向こうに中之島、梅田、右端は法円坂のNHK大阪放送局です。
さて、この右側に大阪城が見えるはずですが・・・写真の中央、上町台地の高台に大阪城はちゃんと見えています。昨年の秋、吉野から見た大阪城の写真を吉野花矢倉の茶店で見せて貰いました。実は、吉野から大阪方向は二上山北側から柏原市役所の南(大和川が流れている)部分が狭い谷となっていて、その先に大阪城がちゃんと見えるのです。
やや左下がJR久宝寺駅前のタワーマンション、そのすぐ後ろに久宝寺緑地、その向こうやや見えにくいですが大阪城。その右側は、OAPタワー、その右黒いクリスタルタワーの並びがOBPのビル群です。大阪城のある台地はかつて難波宮(前期難波宮完成は652年、686年の火災で焼失)があった場所、今から1300年以上前の大津皇子陵の参拝者は、二上山からこうして難波宮を見ていたのでしょう。
最後にあべのハルカスから南海難波駅までの地区をもっと拡大してみました。このあべのハルカスのすぐ向こうには大津皇子の亡くなる93年前(593年)に創建された四天王寺がありますが、今の二上山からは見ることができません。
今から1327年前、大津皇子陵の建設にかかわった大勢の人が、二上山から四天王寺を見たこともあったのでしょうね。