あきた森づくり活動サポートセンターの「森と水の郷あきた」HPにカワセミの面白い記事がありましたので、その飛び出し写真と一緒に紹介しましょう。<・・・>が引用部分
<カワセミは、自然を愛する人たちの中で最も人気の高い鳥で、江戸時代の浮世絵にも描かれている。コバルト色の背と橙色の下面を持った、クチバシの大きな美しい小鳥。光線の具合によって、青にも緑にも輝くことから、「水辺の宝石」と讃えられる>
<スズメより少し大きく、体の割りに頭とクチバシが大きい。背はコバルト色、頭と翼は金属光沢のある緑色、目の下と胸から腹はオレンジ色の3色を基調とし、頭部や首には白色部もある美しい体色から、他の鳥と見間違うことはない。細長いクチバシは、オスは黒、メスでは下クチバシの基部が赤く尾は短く目立たない>・・・写真はメス
<秋田地方では、一般にザッコドリと呼ぶ。これは雑魚(ザコ)、すなわち小魚を取る鳥の意味で、これらの名は彼らが水辺にすみ渓流や河川、湖沼で小魚を捕食する習性からおこったのであろう。・・・彼らは生まれ落ちると、魚の餌で育てられ、魚を常食とし、わが子にもまた魚を与える。このように、カワセミは連綿たる魚の消費者であり、また漁師である>
<カワセミは背中のブルーが美しく「翡翠」「水辺の宝石」などと形容され虜になるファンが多い。首筋から尾にかけてはコバルトブルー、背や翼は角度によって鮮やかな緑色に見える。これは、色素による発色ではなく、羽毛にある微細な構造がつくるもので「構造色」と呼ばれている>・・・下の写真は真横から写しているので背中のコバルトブルーが細い線状となっています。
<川ではヤマセミより下流に棲息するが、一部棲息地が重なる。主食は3cm~5cmほどの小魚、それ以外にトンボの幼虫・ヤゴ、エビ、ザリガニなども捕食する。水面上に張り出した枝や岩などにとまって水中の獲物を狙い、直接または空中で停空飛翔してから急降下し、ダイビングして捕える。その際、クチバシで巧みに小魚を捕え、翼を使って浮上する。大きな獲物は、枝や岩に叩きつけて弱らせ、頭から呑み込む。不消化物の骨や鱗はペリットとして吐き出す>
<繁殖期には、つがいでナワバリを持ち、オスが捕えた小魚をメスにプレゼントする求愛給餌が見られる。巣穴は天敵のヘビやイタチ、キツネなどに襲撃を受けない水辺の切リ立った崖の水没しない高さにあり、近くに小魚や水生動物が豊富な水辺がある場所。巣穴は主にオスが掘り仕上げはメスが掘る。その際、口も羽も泥まみれになるので、その汚れを落とすため頻繁に水浴びをする。産卵期は3~8月、卵の数は4~7個、抱卵日数は約19~21日>
<育雛期の巣の観察窓を開くごとに感ずるものは、耐え難い悪臭である。秋田の一部地方で、彼らをクサンポドリと呼ぶが、これはもとよりこの悪臭からきている。・・・この悪臭は雛の体臭ではなく、雛の糞や、吐出物から発散するガス>
<鳥類は一般に潔癖家ぞろいであが、美しいカワセミの夫婦が、俗世間と隔絶する地中の殿堂にすみながら、わが子の吐出物を産室内に放置し、糞を垂れ流しにさせるという一面のあることは意外である>