鳥類のチドリ目カモメ科にはカモメ亜科やアジサイ亜科などがあり、カモメ亜科の下のカモメ属に冬鳥のユリカモメ、セグロカモメ、カモメ、さらに留鳥のウミネコ、オオセグロカモメが分類されています。
ユリカモメは、チドリ目カモメ科カモメ亜科カモメ属のユリカモメと分類されますが一方で、何とカモメが4つ重なるチドリ目カモメ科カモメ亜科カモメ属のカモメも存在しますので、両者がどう違うか比較してみました。・・・ユリカモメ夏羽
ユリカモメの全長は約40 cm。翼開張は約93 cm。足とくちばしは赤色。冬羽は頭部が白く、初列風切の色彩は白、目の後ろに黒い斑点があるのが特徴です。・・・これは夏羽
遠くから飛行中のカモメ亜科の野鳥を観察する際、初列風切羽をスコープや望遠レンズで見れば、ユリカモメかそれ以外のカモメかを知ることができます。ユリカモメの風切り羽は白から薄い灰色。
ユリカモメの幼鳥は、全身が灰褐色の羽毛で被われ、肩を被う羽毛や翼上面の外縁(羽縁)が淡褐色で、尾羽の先端部に黒い帯があり、嘴は黒、後肢の色彩は淡ピンク色です。
またユリカモメの嘴と脚は暗い赤ですが、嘴や脚の色が黄色やピンク色のカモメ属の仲間がいます。
カモメ科カモメ亜科カモメ属カモメの全長は40~46cm。翼開張110 – 125cmユリカモメよりやや大きく、カモメの嘴や脚の色は灰黄緑色や黄色、頭部や体下面は白、背中や翼上面は青灰色で尾羽も白、初列風切の色彩は黒く、先端に白い斑紋が入ります。・・・中央の空中に浮いている個体がカモメ
ユリカモメは、3月ごろから頭部が黒い頭巾のように見える夏羽に変化しますが(但し幼鳥の夏羽変化は遅い)カモメにはその変化は無いようです。
写真左の空中にいるカモメの初列風切り羽は黒で先端部に白い班、この特徴はウミネコ、セグロカモメ、オオセグロカモメや別属のズグロカモメなどにも共通したものです。