市内の公園の池に渡来したトモエガモの飛行写真と一緒にバードリサーチの生態図鑑からトモエガモの記事を紹介しましょう。<・・・>が引用部分
<雌雄ともに嘴は黒色.オスは頭部に黒色,金属光沢のある緑色,クリーム色からなる複雑な巴状の模様があり,和名の由来となっている。頭頂は茶褐色>以下の写真はオス幼鳥のエクリプスでしょう。理由は後で
成鳥オスは<胸は褐色から淡い黄土色で黒色の小斑が散在する。背面は茶褐色,腹部側面は青みがかった灰色で下面は白い。背面から長く伸びる肩羽は頭部側から淡褐色,黒色,白色の帯を作る。下尾筒周辺は黒色、胸と腰に白色の帯があり,遠方からでも目立つ>・・・長い肩羽はオス・エクリプスの特徴
<極東アジアにのみ分布、東はカムチャツカ半島,西はエニセイ川流域までの東部シベリアを中心に繁殖する。越冬地は朝鮮半島西~南岸の湖沼,中国南西部,日本では主に本州の日本海側と九州北部で越冬する>
<越冬地では,日中は干拓地の調整池などの広大な湖や大きな河川,周囲を丘や林に囲まれた湖沼で休息し,夜間は周辺の水田などで採食する.警戒心が強く,休息場所は岸辺から離れたところを好むようである>
<採食は夜間に水田などで行ない落ち籾などのほか,タビエやタデなどの種子,浮葉植物や沈水植物の芽,水生昆虫や甲殻類なども採食する>・・・翼鏡の上部にある大雨覆の橙褐色の帯がオスの証拠。メスは淡い褐色。
<韓国では数十万羽の群れが黒い雲のようになって飛ぶ光景を見ることができるが、この光景はかつては日本でも見られたと考えられ,石川県片野鴨池の坂網猟師の間には,群れの先頭が鴨池に到着したとき,最後尾は4kmほど離れた上空にいたという話が残っている>
<求 愛 行動の頻度は他のカモ類と比べると低いが1月から2月頃によく見られ,一日のうちでは早朝と日没少し前に多く見られる。トモエガモのオスの闘争は初期段階では向かい合って顔を上に向け,喉の黒い部分を見せ合うことから始まる>
<日本では環境省が毎年1月にガンカモ科(カモ科)鳥類の生息調査を行なっており,その報告書によると,1970年代には1万羽を超える年もあったが、近年では2000羽程度に減少している>