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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



「龍安寺の石庭」は幅25メートル、奥行10メートルほどの敷地に白砂を敷き詰め箒目を付け、15個の石を5か所に点在させたシンプルな庭である。



石庭の作者、作庭年代、表現意図ともに諸説あって定かでないが、室町時代末期の禅僧によって作られたものと伝えられる。



15個の石は、庭をどちらから眺めても、必ず1個は他の石に隠れて見えないように設計されているという。

ただし、この程度の面積の庭に15個の石を並べれば、そのうちの一つは隠れて見えなくなるのは当然とする意見もあり、これを表現意図とする考え方には賛否両論がある。



イギリスのエリザベス女王が1875年に日本を公式訪問した際、石庭の見学を希望し、その際に石庭を絶賛したことから海外に知られるようになったらしい。

実は石庭を囲む、古くて地味な築地塀がワビとサビの象徴のような存在で、枯山水の庭を引き立てている。


恐らくこの築地塀が無ければ、石庭もこれほどの評価は受けなかったのではなかろうかと思うのは私だけであろうか。

裏から見た塀



築地塀の写真を近くで撮ろうと外に出てみると、石庭に直接入れる玄関「勅使門」があることに気がついた。



築地塀の南の小道をさらに西に進むと、苔寺にも匹敵するくらいに苔むした庭園があり、さらに南に曲がると鏡容池の西端にでた。



この辺りは樹木が疎らな為に広い池の全体が良く見え、池の中央にある3つの島と借景となっている衣笠山の緑が美しい。



雰囲気の良い池の周囲を一周して元の山門に戻ったが、江戸期には石庭よりもこの池の周囲の散策が人気があったという理由が良く判る美しい場所であった。

周遊路



龍安寺には徳川光圀の寄進と伝わる知足の蹲踞(つくばい)が茶室蔵六庵の露地にある。



ここの蹲踞には「吾唯知足」の4字が刻まれているが、水を溜めておくための中央の四角い穴が「吾唯知足」の4つの漢字の「へん」や「つくり」の「口」として共有されているのが見どころである。




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