ゑの巣

ここでは管理人個人の日々の妄言、妄想、創作などを世に晒しています。ごゆるりと。

ただの思いつきのようだ

2015年06月29日 23時08分02秒 | Weblog
いわゆるハーレムもののラブコメで、後半ありがちな陰鬱な展開を避けて
きれいに終わらせる方法について、“ほのめかすだけ”という切り口はどうか
と思うに至る。

具体的には、『タッチ』の最終話や志村貴子の諸作品のように、全てが終わった
後の世界を断片的に追っていくような、過程も結果も描かずに周囲の反応や感想を
輪郭として、結末を匂わせるスタイルである。
これならば複数のヒロイン各々についているファンも、それぞれがそれぞれに
とって最良と思える物語を銘々構築すればよく、誰も傷つかない。はずである。
往々にして決断を先延ばしにしてヘタレの称号を授かる主人公も、一応の男気を
維持したまま物語を収束でき、ファンからの非難を浴びることは最小限に抑える
ことができるであろう。

と、ここまで書いてみたものの、実際にそういった作品を好んだ時分にこの結末を
提示されたらどう思うだろうかと想像してみたが、“多分ぶん投げる”という
答えが導き出されるに至った。
ラブコメで主人公が煩悶と懊悩の末に一人だけヒロインを選ぶという展開は、
主人公に精神的成長が見られる場合に関しては、個人的に好みの結末であるから、
先に書いたような日和見的な結末に納得がいかないのも無理のない話ではある。

だからといって主人公が全員から振られたり、主人公やヒロインが不慮の事故で
死んだり、女性に興味がなくなってしまったり、全員と今まで通りお付き合いする
というような展開はなお悪い。

おそらく本当は誰か一人を選び、他の女の子を切り捨てるという過酷な行為を
しっかりと描きつつも、読み手をしていやな気持ちにさせないようにするのが
一番なのだろうが、相当な語り手の巧さが求められよう。

そう言えば、最近ラブコメ読んでない。
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