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‥‥‥†‥‥‥‥
こうじ神父
「今週の説教」
2024/9/1(No.1313)
‥‥‥†‥‥‥‥
年間第22主日(マルコ7:1-8,14-15,21-23)
イエスは私の心に飛び込んできて照らしを与える
‥‥‥†‥‥‥‥
8月31日は、フランシスコ・ザビエル島本要大司教様の命日でした。中田神父は助祭叙階・司祭叙階ともに島本大司教様によって秘跡の恵みを授けていただきました。今でも思い出しますが、司祭叙階の場面でリハーサルに無いことが起こりました。
前日に、私を含め司祭叙階候補者の三人は入念なリハーサルを受けていました。もしも当日、リハーサルと寸分違わず叙階式が行われていたなら、のちに記憶は「リハーサルの通りだった」と置き換えられていたかも知れません。実際はそうはなりませんでした。
大司教様が次のように問いかけました。「わたしとわたしの後継者に、尊敬と従順を約束しますか。」もちろん私たちは、リハーサルの通り「約束いたします」と答えるわけです。すると島本大司教様は私たちだけに聞こえる声で「そうか。ありがとう」と言ってくださったのです。大司教様の前でずっと緊張していた私たちに、大司教様自らが飛び込んできてくれたような瞬間でした。
人の心に入っていくというのは、決して簡単なことではありません。初対面の人と話しをしている時や、初対面の電話など、私たちは相手の人の本心を探ろうとしていることがあります。様子を伺っているので、心を開くことができないわけです。それは社会の中だけでなく、教会の中でもそうでしょう。
そこで、もっとお互いを理解するためには、どちらかが相手の心に飛び込む必要があるわけです。島本大司教様は叙階の秘跡を受けようとしている私たち三人に、私たちから飛び込むことは難しいので、ご自身のほうから飛び込んできてくださいました。
どんな人に対してであっても、自分の方から相手の心に飛び込むほうが、より早く理解し合えると思います。ただその方法は相手によってさまざまかも知れません。固く心を閉ざしている人、耳を傾けようとしない人に対しては、時には相手の心の扉を打ち壊して飛び込まなければならない場合もあるでしょう。
それが、今週の朗読のファリサイ派の人々と律法学者たちでした。彼らは自分たちのしていることが正しいと信じ切って、心の扉を閉ざしていました。昔の人の言い伝えを固く守る。ほかの道で正しい生き方を示そうとする人が現れても、決して心を開こうとしなかったのです。
こうなると、イエスが正しい道についてまことの光で照らそうとしても、彼らの心に光は届きません。そこでイエスは、少々乱暴な手段ですが、彼ら宗教指導者たちの心の扉を打ち壊して、心を照らす光を届けようとしたのでした。
宗教指導者たちを納得させるためには単なる言葉ではなく、彼らが拠り所としている律法と預言者の言葉が必要だったので、イザヤの預言(29・13)を引用して、心の扉を壊しました。ただし、イエスが心に飛び込んできてくれたことを歓迎できるかどうかは別の問題です。
ときおり、特別な才能の持ち主と出会うことがあります。心の扉を閉じている時に、まるで扉が存在しないかのように飛び込んでくる人です。自分では閉ざした心を開けずにいる。それを通り抜けてきた。その人は、イエスが私に遣わしてくれた人かも知れません。
「外から人の体に入るもので人を汚すことができるものは何もなく、人の中から出て来るものが、人を汚すのである」(7・15)とイエスは仰います。イエスはいつか、そのような人と出会わせてくださって、その人の向こうにおられるイエスにつねに心を開いておくように招いているのです。イエスにつねに心の扉を開いている人は幸いです。
‥‥‥†‥‥‥‥
‥次の説教は‥‥
年間第23主日(マルコ7:31-37)
‥‥‥†‥‥‥‥
‥‥‥†‥‥‥‥
ちょっとひとやすみ
‥‥‥†‥‥‥‥
▼台風10号は広い範囲に影響を与えている。九州では鹿児島・宮崎で被害があった模様。土曜日の進路も、太平洋に抜けるかと思ったが迷走して日本海に向きを変えようとしている。8月で10号。15号まで発生すると考えると、9月も台風に用心が必要だ。
▼1日が日曜日の9月が始まった。8日・15日・22日・29日まで日曜日が来る。第5日曜日はめったに来ないので、福江の司祭たちの当番表と、当番に合わせて奉仕してくれるシスターたちも勤務の提出とにらめっこで神経をつかう。どこかで心も身体もリフレッシュが必要だ。
‥‥‥†‥‥‥
今週の1枚
‥‥‥†‥‥‥
第920回目。二次離島久賀島に渡るフェリーのドック入り。移動に少し影響が。
ホームページもご覧ください。
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† 神に感謝 †
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こうじ神父
「今週の説教」
2024/9/1(No.1313)
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年間第22主日(マルコ7:1-8,14-15,21-23)
イエスは私の心に飛び込んできて照らしを与える
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8月31日は、フランシスコ・ザビエル島本要大司教様の命日でした。中田神父は助祭叙階・司祭叙階ともに島本大司教様によって秘跡の恵みを授けていただきました。今でも思い出しますが、司祭叙階の場面でリハーサルに無いことが起こりました。
前日に、私を含め司祭叙階候補者の三人は入念なリハーサルを受けていました。もしも当日、リハーサルと寸分違わず叙階式が行われていたなら、のちに記憶は「リハーサルの通りだった」と置き換えられていたかも知れません。実際はそうはなりませんでした。
大司教様が次のように問いかけました。「わたしとわたしの後継者に、尊敬と従順を約束しますか。」もちろん私たちは、リハーサルの通り「約束いたします」と答えるわけです。すると島本大司教様は私たちだけに聞こえる声で「そうか。ありがとう」と言ってくださったのです。大司教様の前でずっと緊張していた私たちに、大司教様自らが飛び込んできてくれたような瞬間でした。
人の心に入っていくというのは、決して簡単なことではありません。初対面の人と話しをしている時や、初対面の電話など、私たちは相手の人の本心を探ろうとしていることがあります。様子を伺っているので、心を開くことができないわけです。それは社会の中だけでなく、教会の中でもそうでしょう。
そこで、もっとお互いを理解するためには、どちらかが相手の心に飛び込む必要があるわけです。島本大司教様は叙階の秘跡を受けようとしている私たち三人に、私たちから飛び込むことは難しいので、ご自身のほうから飛び込んできてくださいました。
どんな人に対してであっても、自分の方から相手の心に飛び込むほうが、より早く理解し合えると思います。ただその方法は相手によってさまざまかも知れません。固く心を閉ざしている人、耳を傾けようとしない人に対しては、時には相手の心の扉を打ち壊して飛び込まなければならない場合もあるでしょう。
それが、今週の朗読のファリサイ派の人々と律法学者たちでした。彼らは自分たちのしていることが正しいと信じ切って、心の扉を閉ざしていました。昔の人の言い伝えを固く守る。ほかの道で正しい生き方を示そうとする人が現れても、決して心を開こうとしなかったのです。
こうなると、イエスが正しい道についてまことの光で照らそうとしても、彼らの心に光は届きません。そこでイエスは、少々乱暴な手段ですが、彼ら宗教指導者たちの心の扉を打ち壊して、心を照らす光を届けようとしたのでした。
宗教指導者たちを納得させるためには単なる言葉ではなく、彼らが拠り所としている律法と預言者の言葉が必要だったので、イザヤの預言(29・13)を引用して、心の扉を壊しました。ただし、イエスが心に飛び込んできてくれたことを歓迎できるかどうかは別の問題です。
ときおり、特別な才能の持ち主と出会うことがあります。心の扉を閉じている時に、まるで扉が存在しないかのように飛び込んでくる人です。自分では閉ざした心を開けずにいる。それを通り抜けてきた。その人は、イエスが私に遣わしてくれた人かも知れません。
「外から人の体に入るもので人を汚すことができるものは何もなく、人の中から出て来るものが、人を汚すのである」(7・15)とイエスは仰います。イエスはいつか、そのような人と出会わせてくださって、その人の向こうにおられるイエスにつねに心を開いておくように招いているのです。イエスにつねに心の扉を開いている人は幸いです。
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▼台風10号は広い範囲に影響を与えている。九州では鹿児島・宮崎で被害があった模様。土曜日の進路も、太平洋に抜けるかと思ったが迷走して日本海に向きを変えようとしている。8月で10号。15号まで発生すると考えると、9月も台風に用心が必要だ。
▼1日が日曜日の9月が始まった。8日・15日・22日・29日まで日曜日が来る。第5日曜日はめったに来ないので、福江の司祭たちの当番表と、当番に合わせて奉仕してくれるシスターたちも勤務の提出とにらめっこで神経をつかう。どこかで心も身体もリフレッシュが必要だ。
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