蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

すし屋の城光  氷見 富山県

2012-01-07 22:13:05 | 寿司
今年は夏場のいなだの豊漁に始まり、鰤は大漁のようである。鰤と言えば、氷見。
氷見の鰤は見事に脂が載っているが、鮮度がよいので何の問題も感じさせない。しかし、氷見の醤油はかなり甘みが勝る味付けである。それを意識してか、関係ないのか、原則塩で食べさせる寿司があるというので、試食した。まさしく、見事であった。


お店は、特に場所を選んで作られたようにも思われない。それでもホテルからのタクシーでは、行く先は一言で通じた。
お店に入り、お任せ握りを注文した。すかさず「苦手なものは、ないでしょうか?」との質問。
固すぎるイカは苦手な旨、お話しすると、では試してみましょう、と早速にアオリイカの握り。
包丁目が丁寧に入り、固さなど微塵も感じさせない。見事な技を早速に見せられた。




続いて、ひらめ、そして昆布締め。
どちらも塩の仕事がしてあり、醤油は不要。これは、富山の醤油が甘いかどうかの問題ではなく、これだけのイマジネーションをもてるお店が全国に何軒あるか
問題のように思われる。




お任せの寿司は続いて、黒ムツにに甘エビ。
ここに至っても、仕事が生きて、醤油は不要。握りの姿もいかにもだが、本当に塩をベースの寿司が美味しい。




白海老も、カニも、本当にうまかった。
こういう甲殻類が実に新鮮な状態で手に入るから、塩で食べさせる握り、という発想がわいてくるのかもしれない。
白海老も、かにも、もしかしたら塩を少しだけつけるのがよいような食材である、


バイ貝は胡椒の風味で味わった。
驚くほど生きがいいアジは、ポン酢塩がピッタリ。




酸味のあるマグロの赤身や、脂が見事な鰤は醤油を進められ、試してみた。
これまでの仕事の多い寿司の延長と思えば、かなり甘味のきつい醤油もそういう事かと、思えてくる。


一人前は煮ハマグリで終了。


しかし、この日は、輪島の朝市にかなりの時間付き合ったり、角海屋を捜しまわったり、挙句の果てに県道50号線が予告もなく雪で不通となり、能登半島の横断に想像以上の時間がかかってしまい昼食は一口も食べていない。当然、これでは収まらない。

塩で食べる白身、とお題をだせば、ささっとサヨリが出されてくる。繊細な魚に塩は向いている気もするが。


締めは、甘エビを巻ものにしていただいた。
海苔の状態もよく、実に好ましい姿と感じた。

これで二人で散々飲んで13000円。
こういうのは、ありがたい。