蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

国泰寺 雪姿  高岡市

2012-01-11 22:25:55 | 古民家、庭園
前の晩からの雪が20センチは積もっていたと思う。160号線からの道は雪のために道幅が狭くなったような印象ががあり、帰り道の事を考えて気ぜわしくなっていたようにも思う。


一度クルマを停め、長靴にはきかえて境内を歩けば、そのような心配事でわさわさした気分など、消し飛んでしまう。
山門はあくまで威厳があり、雪でほとんど無音となった世界が展開した。


臨済宗の古刹でありながら、この時には他の拝観客の姿は見られなかった。




本堂の手前の池の周辺は、碧豊かな季節には瑞々しい姿を見せるのだが、全てが凍りついた雪と氷の世界と化していた。
雪はこれだけ庭の姿を変えてしまうが、春になり暖かい季節がめぐれば、その痕跡など一つも残さずに消え去ってしまう。見事な自然の装置である。


方丈庭園の月泉庭は、普段は厳しい石庭なのだが、雪に覆われた石がまた別の表情を見せてくれた。
右手の裏山は、あくまで静まりきった世界。
しかし雪に覆われた石は、さらに表情豊かになる場面も感じられる。






海沿いの湿気の多い雪は、石の表面にペッたりとへばり付くような感じがある。内陸のサラッとした雪の姿とは大分違いがあるように思った。
石庭の撮影は、靴を脱ぎ素足で縁側に立って行った。全身の体温を吸われてしまいそうな、冷え切った縁側だったが、撮影時にはそれ程とも感じなかった。