昨日はインパール作戦の企画展が開かれている滋賀県平和祈念館(東近江市)に行ってきた。県立の平和祈念館というのはそんなにあちこちにあるものではない。戦争と平和に向き合う行政の姿勢がいいではないか!
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コロナ禍の下なので参観者は少なかったが、その分ゆっくり観ることができた。常設展示は滋賀県の戦争遺跡展示や戦争体験者の証言などだが、この企画展では戦後75年企画としてインパール作戦を取り上げ、特に今の情勢を反映して戦場における感染症にスポットを当てている。
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インパール作戦は日本の侵略戦争史の中でも参戦人員の損耗率が70%以上という最も悲惨な作戦の一つで、「責任なき戦争」と言われているが、その上で三密の戦場がどんな状態だったか、地元から作戦の参加した元兵士たちの証言が凄まじい。
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因みにインパール作戦に投入された部隊の一つが陸軍第15師団で、この部隊には地元滋賀や京都の若者たちが多数召集されている。まさに地元だからこそできた企画展なのだ。
小社の新刊『「分隊長殿、チンドウィン河が見えます」』(柳田文男/著)には、この第15師団の下級兵士たちの姿が描かれているが、この作戦が陸軍幹部の軍学校時の期生の上下関係、あるいは個人的感情という私情によって決定付けられたこと、幹部たちが兵士たちを戦争消耗品としてしか捉えていなかったこと、その結果無数の命が捨て去られていったことなどがリアルに描写されているのでぜひお読みいただきたい。
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