ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Dressed To Kill / Kiss

2016年11月19日 | ハードロック・へヴィーメタル

Dressed To Kill / Kiss (1975)

キッス(Kiss)のサード・アルバム。ただし日本ではこれがデビュー・アルバムだそう。後追いなのでその辺の事情は全然知らない。原題からいくと「殺しのドレス」で良さそうなもんだが、邦題は「地獄への接吻」(苦笑)。リアル・タイムで聴いていた人達はキッスの邦題をどう捉えていたんだろう。この頃の国内レコード会社のパワー(影響力)は凄かったから、やっぱり原題でなく邦題で覚えたのだろうか。自分は若かりし頃に初めてキッスを聴いて、邦題とのギャップで苦しんだ覚えがある。すでにヘヴィ・メタルな音やハードコアなパンクも聴いていたので、「地獄」という割にはえらくシンプルなロックンロールだなァ、と拍子抜けしたのだ(例の「ハードラック・ウーマン」も拍子抜けだった)。そのせいもあって「Double Platinum」以外のアルバムは最近になるまで買わなかった。面白いもので、今だと逆にこのシンプルなロックンロールを芯に持っている彼らにとても魅力を感じているのだが。

軽快でベーシックなロックンロール・ソングで始まるアルバムは、終始小気味良く、プロダクションもシンプルで楽しい。このアルバムの後に彼らの転機となるライヴ盤「Alive!」が発売されるので、ここまでが初期キッスと言っていいだろう。ベスト盤で取り上げられるような曲は最終曲の「Rock And Roll All Nite」ぐらいだろうが、収録されている曲はどれもライヴで映えそうな、ある意味キッスらしい佳曲ばかり。作曲もポール(Paul Stanley)、ジーン(Gene Simmons)、エース(Ace Frehley)、共作、と色々なパターンがあり、彼らの才能を垣間見ることが出来る。それにしても、バラエティに富んでいると言ってもアルバム全曲でたったの30分。もう、出来たそばから発表していく時代だった70年代。これでいいのだ。

ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (1997/4/9)
  • Disc: 1
  • Label : Mercury

 

コメント (2)
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