ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

岩正 @名古屋市東区・筒井

2014年05月14日 | 名古屋(東区・北区 老舗)

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東区の筒井町商店街にある老舗うどん店。店内の表記によると創業から112年。明治35(1902)年開業という歴史のあるお店だ。駐車場は4軒ほど離れたところのマンションの下に数台分ある。休日の昼にうかがったが、ショーケースのある店頭から暖簾をくぐって中に入るとほぼ満員の盛況。家族連れ、カップル、1人客、近所のおばちゃん、とさまざま。地元に愛されているのがよく分かる下町のうどん屋らしい雰囲気だ。右側に小上がり、あとはテーブル席。のんびりしているが活気もある。すぐ帰る客があったので土間のテーブル席に座ることが出来た。

木札に書かれた数多くの品書きには赤い字で「手打ち」と書き込まれているものがほとんど。店の角にある麺打ちのスペースで手打ちされているのだろう。その他にも何枚も貼られた紙短冊の「みそ煮込み」が目立っていて、実際この日はみそ煮込みうどんを食べている人が多かった。木札に書かれた品書きのどれもがとても安い値付け。さすが地元の人を相手に商売をしているお店。様々な材料の原価が値上がりしているのに、がんばって価格を維持しているのだろう。どれを頼もうか心が揺れたが、前から気になっていた味噌カツ丼と、手打ちの麺を味わいたかったので素のうどんを注文した。

しばらくしてほぼ両方一緒に運ばれた。うどんの方は、うどんで使うには珍しい感じのあまり深くない丼に入っていた。安いが量はたっぷり。出汁の味は予想したより濃いものではなく、麺は中くらいの太さで喉越し良く旨い。この日はご飯ものの汁代わりにちょうどよかった。味噌カツ丼はなかなか野趣あふれる見た目。大きめに切られたカツにたっぷり濃い色の味噌だれと卵が絡んでいて、見るからに濃そう。卵は溶き卵のようなそうでないような…。しっかり火が通っていて、半熟ではない。それらが混然一体となっている。味噌だれはかなり甘めの味。最近は味噌カツと言ってもほどほどにマイルドな物が多いような気がするが、この老舗はきっちりと濃い目の味。漬物はテーブルの上の壷に入っていて、自分で取るようにしてある。たれが濃いめ甘めなのでちょっと口直しに欲しくなる。

ずっと近隣の人に愛され続けているお店の、昔ながらの味に触れられてうれしい。次は味噌煮込みうどんかな、やっぱり。味噌カツ丼があれだけ甘めだったからどんな味なのか興味がわく。(勘定は¥850)

この後の記事はこちら (2)(3

 

岩正

愛知県名古屋市東区筒井1-12-17

 

( 岩正 いわしょう いわしょうてうちうどんてん 岩正手打ちうどん店 )

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