マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ザ・マスター

2013-04-03 09:18:29 | 映画ー劇場鑑賞

ーザ・マスターーTHE MASTER

2012年 アメリカ

ポール・トーマス・アンダーソン監督 ホアキン・フェニックス(フレディ・クエル)フィリップ・シーモア・ホフマン(ランカスター・ドッド)エイミー・アダムス(ドッドの妻)ローラ・ダーン(ヘレン)アンビル・チルダーズ(エリザベス・ドッド)ジェシー・プレモンス(ヴァル・ドッド)ラミ・マレック(クラーク) 

【解説】

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のポール・トーマス・アンダーソンがメガホンを取り、新興宗教サイエントロジー創始者をモデルに人間の深層心理に鋭く迫る問題作。第2次世界大戦後、精神に傷を負った元兵士が宗教団体の教祖と出会い、関係を深めていく様子をスリリングかつドラマチックに描く。教祖役には『カポーティ』のフィリップ・シーモア・ホフマン、元兵士役に『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』のホアキン・フェニックス、教祖の妻役に『ザ・ファイター』のエイミー・アダムスという実力派俳優が集結。息が詰まるような白熱した演技合戦に圧倒される。

【あらすじ】

2次世界大戦後のアメリカ。アルコール依存の元海軍兵士のフレディ(ホアキン・フェニックス)は、「ザ・コーズ」という宗教団体の教祖ドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)に出会う。やがてフレディはドッドを信頼し、ドッドもフレディに一目置くように。そんな中、ドッドの妻・ペギー(エイミー・アダムス)は暴力的なフレディを追放するよう夫に進言し……(シネマトゥデイ)

【感想】

「マグノリア」「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のポール・トーマス・アンダーソン監督作品、と聞けば、納得の作品です。

独特の語り口と暴力。

  ホアキン・フェニックス

第2次世界大戦に従軍し、アルコール依存症になり、軍で治療中に終戦となった男フレディ(ホアキン・フェニックス)。

デパートで記念写真を撮る仕事をしていたが、客と暴力沙汰を起こしたり、働いている女性にちょっかいを出したりと問題ばかりで、デパートを辞めた。

 

飲み屋で問題を起こし逃走中に、客船に乗り込んだ。

その客船は、「ザ・コーズ」という宗教団体のもので、教祖のドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)に出会い、なぜか気に入られたフレディはこの宗教団体で暮すようになる。

  フィリップ・シーモア・ホフマン

ドッドには何人目かの妻ペギー(エイミー・アダムス)がいて、ドッドを支えていた。

 

☆ネタバレ

かなり難解なので、ネタバレになるのかどうかも怪しいのですが、私は、男同士の愛情物語なのかなあと思ってみました。

 

見た目には全く違うフレディとドッド。

ザ・マスターというタイトルから、フレディがドッドを妄信したように思っていましたが、ドッドがフレディをそばにおきたがっていて、それにペギーが嫉妬しているような構図に見えました。

 

フレディは粗野で乱暴でどうしようもない人間ですが、ドッドもまた、不完全な人間。

マスターと言われ組織のカリスマとなっても、弱みを突かれると激高するし、妻に影で支配されているなど、性格の弱さが見え隠れします。

 

一方はフレディは、ドッドに服従しているように見えて、誰も彼を抑制することはできない。

これを自由というのかどうか疑問ですが、最終的にはドッドと別れ、彼は彼の道を歩き出します。

 

結局この映画の結末がわからなかった私ですが、ドッドがフレディを渇望していたことは理解できました。

 

どちらも嫌な奴なのに最後まで飽きさせなかったのは、フィリップ・シーモア・ホフマンとホアキン・フェニックスの魅力でしょう。

二人が対峙したときに醸し出す緊張感は、わけもわからず面白かったです。

  エイミー・アダムス

ドッドの妻を演じたエイミー・アダムスも、今までとは違う怖い妻をしっかり表現していました。

本当は彼女が一番怖い人かも。

 

こういう映画もあるんですね。