マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ラビット・ホール

2011-11-12 16:04:55 | 映画ー劇場鑑賞

 

ーラビット・ホールーRABBIT HOLE

2010年 アメリカ

ジョン・キャメロン・ミッチェル監督  ニコール・キッドマン(ベッカ・コーベット)アーロン・エッカート(ハウイー・コーベット)ダイアン・ウィースト(ナット)タミー・ブランチャード(イジー)マイルズ・テラー(ジェイソン)ジャンカルロ・エスポジート(オーギー)ジョン・テニー(リック)パトリシア・カレンバー(ペグ)ジュリー・ローレン(デビー)サンドラ・オー(ギャビー)

 

【解説】

わが子の命を奪った少年との交流を通して悲しみを乗り越えようとする母親を、ニコール・キッドマンが演じる感動の人間ドラマ。ピューリッツァー賞受賞の戯曲を基に劇作家のデヴィッド・リンゼイ=アベアー自身が脚本を手掛け、『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』のジョン・キャメロン・ミッチェル監督が映画化。共演は、『サンキュー・スモーキング』のアーロン・エッカート、『ハンナとその姉妹』のダイアン・ウィースト。絶望の中でも前向きに生きようとする女性を体現したニコールの繊細な演技に魅了される。

 

【あらすじ】

郊外に暮らすベッカ(ニコール・キッドマン)とハウィー(アーロン・エッカート)夫妻は、愛する息子を交通事故で失った悲しみから立ち直れず、夫婦の関係もぎこちなくなっていた。そんなある日、ベッカは息子の命を奪ったティーンエイジャーの少年と遭遇し、たびたび会うようになる。

(シネマトゥデイ)

 

【感想】

鑑賞予定にはなかったのですが、タイミングよく見られたので鑑賞しました。

 

子供を亡くした夫婦の話とか、ニコール・キッドマンの固い表情とか、あまり気は進まなかったけど、とてもいい映画でした。

久しぶりに泣きました。

 

郊外のステキな家に暮らすベッカ(ニコール・キッドマン)とハウィー(アーロン・エッカート)の夫婦。

庭いじりをするベッカに隣の奥さんがディナーに誘う。

やんわり断るベッカ。

この夫婦は、8ヶ月前に3歳の息子を亡くしていた。

犬を追いかけて門を飛び出して、ティーンエージャーが運転する車にはねられ死んだのだ。

 

同じ親でも悲しみの癒し方は違う。

ベッカは息子の遺したものを片付け目の前からなくそうとする。

ハウィーはスマートフォンで撮った息子のビデオを繰り返し見ていた。

 

子供を亡くした会も、ハウィーには慰めなのに、ベッカには偽善に思えて耐えられない。

 

ベッカの妹のイギーが妊娠した。

息子の服を洗濯して実家に持って行くベッカ。

「服代もバカにならないわよ」と高飛車に言うが、イギーに「まだ早いし、男の子だとは限らないし、ダニーの服を着て走り回っているのを見たくないわ」と言われてしまう。

本当にそうだ。

ダニーの服を着た子供が走り回るのを見るのは耐えられないだろう。

 

ベッカが落ち込んで帰る道、運転中の車から、スクールバスに乗っている加害者のジェイソン(マイルズ・テラー)をみつける。

あとを付けて行き、図書館まで付ける。

ジェイソンの返した「並行宇宙」を借りて帰り読み始める。

 

ベッカはまたジェイソンの家の近くまで行き、ジェイソンに声をかけられる。

二人はときどき公園で会うようになり、ベッカはそれが日課となった。

ベッカが「並行宇宙」を読んでいるというと、ジェイソンはその本から発想を得てコミックを書いているという。

タイトルが「ラビット・ホール」。

完成したら読ませると約束した。

 

ジェイソン(左)とベッカ

 

ハウィーは、子供を亡くした親の会で知り合ったギャビー(サンドラ・オー)と接近していき、心にぽっかりあいた穴を埋めようとしていた。

 

☆ネタバレ

ベッカは、息子の思い出に溢れた家にいるのが辛くてたまらないので、家を売ることをハウィーに提案するが、ハウィーは受け入れられない。

その上、ベッカの操作ミスでスマートフォンの映像まで消えてしまい、二人は口論する。

 

しかし、ハウィーは折れて家を売ることにし、その代わりにベッカの実家に預けられていた犬を取り戻す。

 

そこへ、できあがったコミックを持ってジェイソンが自宅にやってきた。

ジェイソンを見て激怒するハウィー。

自分に内緒で会っていたベッカにも怒る。

自分を押さえられない。

 

ハウィーは会に出かけると嘘をついてギャビーに会いに行く。

ベッカもジェイソンにコミックを返しに出かけた。

 

ジェイソンは卒業式に行くところだった。

それを車の中からかいま見たベッカは声を上げて泣いた。

泣きつかれて眠り、起きたときにジェイソンが心配そうにのぞいていた。

 

二人は公園に行き、パラレルワールドの話をする。

宇宙には自分によく似た人がいて、今は悲劇のバージョンだけど、幸せのバージョンの自分もいる。

そうかもしれないと、ベッカは思う。

 

ギャビーとの逢瀬を思いとどまって戻って来たハウィーに、ベッカはバーベキューパーティを提案する。

この8ヶ月、声もかけて来ない親友夫婦にもこちらから声をかけて、子供も一緒に来てもらい、誕生日プレゼントも渡して、妹とその恋人や母も呼んで、誰かがダニーのことを話題にするまで待とう。

 

みんなが帰ったそのあとは…。

 

涙。

これは、私の涙です。

二人はそっと手を握り合って、日が暮れていくのを見ていました。

 

でも、そうやってこの夫婦は悲しみを乗り越えていくのだろうなあと思いました。

都合の良い奇跡なんて起こらないもの。

 

ベッカの母親役のダイアン・ウィーストがいいよ。

自分も息子を亡くしているの。

ベッカの兄なんだけど、30歳も過ぎていて、麻薬中毒で、ベッカには「兄と同列に論じないで」ってきつく言われるんだけど、子供を亡くした親の心は同じなんだよって。

ベッカのこともすごく愛しているのがわかる、母の愛を感じました。

 

ダイアン・ウィースト

 

ベッカは、たぶん下町に育って、上昇志向の強い女性だったのでしょうね。

エリートの夫と郊外の豪邸、そしてかわいい息子と、欲しいものはなんでも手に入れてきたのでしょう。

絵に書いたような幸せ。

 

それがある日突然、最愛の息子の死という形で悲劇に見舞われるのです。

認めることができない不幸のどん底。

不思議の国のアリスのウサギの穴に落ちたような気持ちでしょう。

それを「これは悲劇のバージョン、パラレルワールドには幸せなバージョンもある」と思い至るのです。

悲しい思いだけど、そんなところからでも、人は生きていかなければならないんだなあ。

 

ニコールが、勝ち気で上昇志向の高いベッカを等身大で演じていて、とても好感が持てました。

 

監督は「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のジョン・キャメロン・ミッチェル。

私は、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」も「ショートバス」も大好きです。

この作品とは全然おもむきが違うので、とっても驚きだけど、才能があるんですね。

すごい!!

 

 


アウェィク

2011-11-12 15:13:13 | 映画ーDVD

ーアウェィクーAWAKE

2007年 アメリカ

ジョビー・ハロルド監督 ヘイデン・クリステンセン(クレイトン・ベレスフォード・Jr)ジェシカ・アルバ(サマンサ・ロックウッド)テレンス・ハワード(ジャック・ハーバー医師)レナ・オリン(リリス・ベレスフォード)

 

【解説】

実際の医療現場でも起きることのあるアネセシア・アウェアネス(術中覚醒)をモチーフに、全身麻酔の手術中に意識を取り戻してしまった青年の恐怖を描くサスペンス・スリラー。意識はあるが麻酔で体の自由が利かず、激痛の中で衝撃の事実を知る主人公を、『スター・ウォーズ』シリーズのヘイデン・クリステンセンが熱演。彼の恋人に『アイズ』のジェシカ・アルバがふんするほか、『アイアンマン』のテレンス・ハワード、『愛を読むひと』のレナ・オリンら実力派が共演する。

 

【あらすじ】

富豪の青年クレイトン(ヘイデン・クリステンセン)は何不自由なく暮らしていたが、心臓疾患を抱え移植手術が必要だった。ある日、ドナーの見つかった彼は愛する秘書サム(ジェシカ・アルバ)と2人だけで結婚式を挙げ、満ち足りた気分で手術室へ向かう。しかし、全身麻酔から意識が目覚める術中覚醒に陥り、手術の激痛を味わうとともに驚くべき事実を知ってしまう。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

>実際の医療現場でも起きることのあるアネセシア・アウェアネス(術中覚醒)(上記解説より)

 

ええっ?実際の医療現場でも起きるんですか?

こわーっ!!

 

心臓移植しか生きる道はないと宣告された富豪の青年クレイ(ヘイデン・クリステンセン)。

母(レナ・オリン)の目を盗んで秘書のサム(ジェシカ・アルバ)と熱愛中です。

 

心臓発作で運び込まれた病院の主治医ジャックの執刀で心臓移植を受ける決心をしていた。

 

母は権威のある医者を連れてきて、彼に執刀してもらうようクレイを説得するが、聞かない。

 

ドナーが見つかり、クレイとサムは二人だけで結婚式を挙げる。

そして、手術室へ。

手術が始まったのに、クレイは覚醒したまま。

全身はマヒしているのに、意識もあるし痛みも感じる。

 

このまま開胸手術が始まるのかー!!

 

☆ネタバレ

これはサスペンススリラーなので、鑑賞予定のある人は絶対読まないでくださいね。

 

開胸の恐怖に怯えているクレイの耳に信じられない陰謀の話が飛び込んできた。

ジャックが自分を殺そうとしている。

 

友達だったのに、なぜ!?

 

幽体離脱して真実を探ると、そこには医療裁判で破滅しそうなチームの実態があった。

そして、そのチームにはサムもいたのだ。

 

最後は母は強しという感じの終わり方ですが、それを演じているレナ・オリン。

相変わらずきれいでセクシー、説得力のある母親を演じていました。

 

すごく怖いテーマだけど、陰謀は暴かれてクレイも生き伸びるので、後味は悪くない映画でした。

 


かぞくはじめました

2011-11-12 14:45:57 | 映画ーDVD

ーかぞくはじめましたーLIFE AS WE KNOW IT

2010年 アメリカ

グレッグ・バーランティ監督 キャサリン・ハイグル(ホリー・ベレンソン)ジョシュ・デュアメル(エリック・メッサー)ジョシュ・ルーカス(サム)クリスティナ・ヘンドリックス(アリソン・ノヴァク)メリッサ・マッカーシー(ディーディー)ヘイズ・マッカーサー(ピーター)

 

【解説】

デートが大失敗に終わった上昇志向が強い男女が、ひょんなことから親友の娘を交えて共同生活を送るハメになるラブ・コメディー。テレビ界で活躍するグレッグ・バーランティが監督を務め、個人的な不仲の感情と仕事の予定を調整しながら、まるで本当の家族のように暮らし始める男女の姿をコミカルに描く。男女を演じる『男と女の不都合な真実』のキャサリン・ハイグル、『トランスフォーマー』のジョシュ・デュアメルの奮闘に注目。

 

【あらすじ】

レストラン経営で成功したいホリー(キャサリン・ハイグル)と、スポーツ番組のディレクターを目指すエリック(ジョシュ・デュアメル)。二人はデートをするも悲惨な結果に終わるが、突然の悲劇によって彼らが名付け親になった親友の娘ソフィーを預かることに。キャリア志向が強い彼らは仕事の予定を調整しながら、不本意な共同生活を送るが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

いまやラブコメの女王となったキャサリン・ハイグル。

この作品も、彼女の魅力がいっぱいでした。

すごい美人とも思わないのに、このチャーミングさはどこからきているのかなあ?

 

お互いの親友が紹介しあったホリー(キャサリン・ハイグル)と、メッサー(ジョシュ・デュアメル)。

最初のデートが最悪で、親友たちが結婚して、幸せな家庭を築いていても、仲が悪いままでした。

そして、親友夫婦に子供ソフィーが産まれ、その名付け親となりました。

 

ところが、親友夫婦は事故死。

遺言で二人がソフィーの後見人に指定されました。

もちろん断ることもできましたが、ホリーとメッサーはその家でソフィーを育てることに。

 

ホリーはベーカリーの経営が順調で、念願のレストランオープンにも手が届きそうなところまで来ていました。

一方メッサーは、スポーツディレクターを目指してまだ修行中の身。

つまり経済力にも差があり、考え方も違っていて、折り合いを付けるのが大変ですが、子育ては待ってはくれません。

カレンダーでスケジュールを調整して時間をやりくりします。

 

二人が子育てに奮闘する姿は微笑ましく、うちの長男夫婦に重ねて楽しく見ました。

 

でも、メッサーのプレイボーイぶりは相変わらずで、ホリーのキャリアウーマンとしてのプライドも高いまま。

ホリーにはいいボーイフレンドもできたようです。

 

でも、ソフィーの成長は待ったなし。

はいはいし、よちよち歩きを始め、とうとう可愛い言葉まで言うようになります。

ホリーもメッサーもすっかりパパ、ママ気分。

ソフィーへの愛がお互いへの愛に変わり、二人は盛り上がって、このままうまくいくのかなあと思った矢先、メッサーに栄転の話が。

 

さあ、「かぞく」をとるのか「仕事」をとるのか。

二人の出した結論とは…?

 

子育てはほんとうに大変だけど、それを補ってあまりある可愛さ。

若い人にこの映画を見てもらって、子育てや家族のあり方を見直してもらって、頭で考えるより、ステキな家族を作ってみようと思ってもらいたいなあ。

 


モンスター上司

2011-11-07 09:54:03 | 映画ー劇場鑑賞

ーモンスター上司ーHORRIBLE BOSSES

2011年 アメリカ

セス・ゴードン監督 ジェイソン・ベイトマン(ニック)チャーリー・デイ(デイル)ジェイソン・サダイキス(カート)ジェニファー・アニストン(ジュリア)コリン・ファレル(ボビー・ペリット)ケヴィン・スペイシー(デイヴ・ハーケン)ジェイミー・フォックス(ディーン・MF(マザー・ファッカー)・ジョーンズ)ドナルド・サザーランド(ジャック・ペリット)ジュリー・ボーウェン(ロンダ・ハーケン)リンゼイ・スローン(ステイシー)

 

【解説】

耐えがたい上司と顔を突き合わせて仕事をする3人の男たちが怪しげな元詐欺師のアドバイスを受け、上司排除計画を考案する過激なコメディー。『ヤバい経済学』などのセス・ゴードンが監督を務め、モンスター上司をハメようとした男たちが墓穴を掘る哀れな姿を描出。上司役のジェニファー・アニストン、コリン・ファレル、ケヴィン・スペイシー、元詐欺師役のジェイミー・フォックスら演技派たちの芸達者な怪演も見もの。

 

【あらすじ】

毎日のようにウンザリする仕事をしているニック、カート、デイルの3人は、それぞれのどうにも耐えられない上司を葬り去れば、少しはマシになると考えるようになる。彼らは怪しい雰囲気の酒好きな元詐欺師のアドバイスを受け、絶対に成功する上司排除計画を遂行するが、最高の計画だったはずなのに穴だらけで……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

友達に教えてもらって見てきました。

「ハングオーバー」的なノリで、楽しめました。

 

ニック(ジェイソン・ベイトマン)はサラリーマン。

この8年間、昇進のために身を削って働いてきた。

モンスターのような上司ハーケン(ケヴィン・スペイシー)の元で。

そして、いよいよ結論が出る日が来たが、それは無情にも誰も昇進させずに、ハーケン自身が兼任するというものだった。

抗議するニックにハーケンが与えたものは屈辱だった。

 

チャーリー・デイ(デイル)は歯科助手で、愛する婚約者がいた。

それなのに、上司の歯科医ジュリア(ジェニファー・アニストン)は、患者を麻酔で眠らせた後、デイルに浮気を迫って来る。

しかも、デイルも眠らされてエッチな写真を撮られていた。

 

ジェイソン・サダイキス(カート)には、信頼できる上司ペリット(ドナルド・サザーランド)がいた。

ところが、ペリットは心臓マヒで急死。

息子のボビーが継いだのだが、これがヤク中で倫理観ゼロのいかれポンチ。

このままでは、ボリビアでの不法投棄をさせられるーと危機感を持った。

 

左から、カート、ニック、デイル

 

この3人はいつもつるんでいる友達同士。

酒の肴に上司の悪口を言っているだけなら良かったのに、殺し屋を雇って上司を殺す話になった。

 

デイルがネットで探した殺し屋(ヨハン・グリフィス)は、とんでもない仕事屋だった。

(この話、必要だったのかなあ?それにしても、ヨハン・グリフィスがこれだけって贅沢です!!)

 

☆ネタバレ

そして、3人は怪しい酒場に殺し屋を探しに行き、出会ったのがディーン・MF(マザー・ファッカー)・ジョーンズ(ジェイミー・フォックス)。

彼のアドバイスに従って、完全犯罪のために3人の上司の調査に。

 

まず、ボビーの家で携帯を盗むことに成功。

そして、ハーケンの家に。

ハーケンがジョギングから帰ってきて、見張りのデイルとトラブルになり、ハーケンがピーナツアレルギーだとわかった!

これだ!!

 

ところが、ハーケンの家に落としてきたボビーの携帯から、妻の浮気不意手がボビーだと勘違いしたハーケンはボビーの家に行って彼を銃殺してしまう。

 

さらに、ハーケンは3人を犯人に仕立て上げて殺害しようとしたがー。

 

主役の3人のおバカぶりもたいしもんだけど、狙われる3人の上司のモンスターぶりがすごい。

特にケヴィン・スペイシーの異常者ぶりは素晴らしかったです。

さすが大物俳優だわー。

 

コリン・ファレルもハゲづらかぶって最低男を好演。

面白かった。

 

ジェニファー・アニストンは…、男性はあんな上司を持ちたいんじゃないかなあ?

デイルは婚約者を愛していて、とても困っているんだけど、ニックもカートも全然同情しません。

当たり前ですよね。

ジェニファーはセクシーでとてもステキでした。

今までの役どころとは違って、ジェニファーの新しい魅力発見かなあと思いました。

 

居酒屋で上司の愚痴を言ってるよりも、この映画を見て笑い飛ばした方がずっとすっきりするんじゃないかなあ?

しかも、現実は厳しいと言う教訓も盛り込まれています。

 


三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船

2011-11-05 09:55:11 | 映画ー劇場鑑賞

ー三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船ーTHE THREE MUSKETEERS

 

2011年 フランス/アメリカ/イギリス/ドイツ

ポール・WS・アンダーソン監督 ローガン・ラーマン(ダルタニアン)ミラ・ジョヴォヴィッチ(ミレディ)オーランド・ブルーム(バッキンガム公爵)クリストフ・ヴァルツ(リシュリュー枢機卿)マシュー・マクファディン(アトス)レイ・スティーヴンソン(ポルトス)ルーク・エヴァンス(アラミス)マッツ・ミケルセン(ロシュフォール隊長)ガブリエラ・ワイルド(コンスタンス)ジェームズ・コーデン(プランシェ)ジュノー・テンプル(アンヌ王妃)フレディ・フォックス(ルイ13世)

 

【解説】

幾度も映像化や舞台化がされているアレクサンドル・デュマの冒険活劇「三銃士」を、『バイオハザード』シリーズのポール・WS・アンダーソン監督が映画化したアクション・エンターテインメント。無鉄砲な主人公を『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』のローガン・ラーマンが演じるほか、行く手を阻むバッキンガム公爵を初の悪役となるオーランド・ブルーム、謎の美女ミレディをミラ・ジョヴォヴィッチがなまめかしく好演。8台の3Dカメラを駆使して撮り上げた驚異の映像美でよみがえる「三銃士」の世界に酔いしれたい。

 

【あらすじ】

17世紀フランス、銃士にあこがれを抱きパリにやってきたダルタニアン(ローガン・ラーマン)は、気が強く向こう見ずな性格が功を奏したか、あることがきっかけで三銃士の仲間入りを果たすことに。その後、フランス国王側近の裏切りで奪われた王妃の首飾りを取り返すため、イギリスへ向かうことになるが、彼の前には事件の鍵を握るバッキンガム公爵(オーランド・ブルーム)と正体不明の美女ミレディ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が立ちはだかる。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

本作品は3Dでも公開していますが、2Dでの鑑賞でした。

3Dはなんかしんどいのでね。

 

『バイオハザード』シリーズのミラ・ジョヴォヴィッチとその夫ポール・WS・アンダーソン監督のコンビによる作品。

なるほど、ミラの見せ場がふんだんで、しかもきれい。

夫婦愛な感じ、なんかいいなあ。

 

 

でも、やっぱりステキなのは本編。

何度も映画化されていますが、私は1993年のディズニー製作の映画が印象深いです。

原作も読んでいます。

 

今回は、大まかなストーリーはそのままに、アクションムービーに姿を変えています。

登場する飛行船は、三銃士(アトス=マシュー・マクファディン、ポルトス=レイ・スティーヴンソン、アラミス=ルーク・エヴァンス)とミレディ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)がイタリアから設計図を盗み、ミレディが裏切って、設計図はイギリスのバッキンガム公爵(オーランド・ブルーム)の手に渡ったというもの。

 

その何年か後、元銃士を父に持つ若者ダルタニアン(ローガン・ラーマン)が、銃士になる夢を持って田舎からパリに出る途中、リシュリュー枢機卿(クリストフ・ヴァルツ)の近衛隊長ロシュフォール(マッツ・ミケルセン)とトラブルになり、殺されそうになったのをミレディに助けられる。

 

そんなことがあっても懲りないダルタニアンは、バリに到着したその日にアトス、ポルトス、アラミスと決闘の約束をした。

 

 

約束の場所で4人が顔を合わせると、ロシュフォールから銃士解散の知らせが。

4人は近衛兵40人を相手に大立回りを演じる。

 

そのことがリシュリュー枢機卿の耳に入り、4人はルイ13世(フレディ・フォックス)に呼び出される。

若い王様は、4人の活躍がたいそう気に入り、枢機卿の思いとは逆に褒美を与える。

 

☆ネタバレ

フランスの実権掌握を狙っている枢機卿は、ミレディに命じて王妃アンヌ(ジュノー・テンプル)の部屋から、王から送られた首飾りを盗ませ、バッキンガム公爵と王妃が密通しているという陰謀を企てる。

 

それを知った三銃士とダルタニアンはロンドンへ行って首飾りを奪還し、飛行船とともにパリへ向かったのだが、なんと、数段に規模が大きくなったロシュフォールの乗る飛行船が行く手を阻んだ。

 

アクションが中心ですが、俳優さんたちもなかなか素敵です。

アトス役は、「プライドと偏見」「ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式」などのマシュー・マクファイデン。

多くは語られないけど、ミレディとの過去に苦悶する感じは出ていました。

 

ポルトス役のレイ・スティーヴンソンという俳優さんは知らなかったけど、いままでで一番ポルトスのイメージがいいと思いました。

怪力で気が優しい上に、なかなかかっこ良かったです。

 

ディズニー版ではチャーリー・シーンが演じたアラミス役のルーク・エヴァンスは、面影がオーランド・ブルームに似ていて、ときどき間違えそうになりました。

私はオーリーよりかっこいいと思うけど。うふっ。

 

ダルタニアン役のローガン・ラーマンは「3時10分、決断のとき」の少年役が印象深いですが、彼の瞳のきれいさにうっとりします。

 

ルイ13世が個人的にはツボでした。

バカ殿なんだけど、芯は押さえているって感じがよかった。

 

 

あと、衣装が豪華でステキ。

17世紀ってほんとうに男性も女性もオシャレだったんですね。

 

ラストは、バッキンガム公爵が率いる大船団と大空挺団がパリを目指しているというもの。

続編への振りはバッチリでした。

 

今度こそ、オーリーの活躍が見られるのかな?

 


ステキな金縛り

2011-11-04 09:16:45 | 映画ー劇場鑑賞

ーステキな金縛りー

2010年 日本

監督=三谷幸喜 キャスト=深津絵里(宝生エミ)西田敏行(更科六兵衛)阿部寛(速水悠)竹内結子(日野風子/矢部鈴子)浅野忠信(木戸健一)草なぎ剛(宝生輝夫)中井貴一(小佐野徹)市村正親(阿倍つくつく)小日向文世(段田譲治)小林隆(管仁)KAN(矢部五郎)木下隆行(工藤万亀夫)山本亘(日村たまる)山本耕史(日野勉)戸田恵子(猪瀬夫人)浅野和之(猪瀬)生瀬勝久(占部薫)梶原善(伊勢谷)

 

【解説】

『ザ・マジックアワー』の三谷幸喜監督と深津絵里が再び手を組み、痛快なドタバタ劇に挑戦した法廷ミステリー。ある殺人事件の弁護を依頼されたダメ弁護士が、落ち武者の幽霊を証言台に立たせようと四苦八苦する姿を活写する。俳優陣も西田敏行に阿部寛、竹内結子に浅野忠信に中井貴一と超豪華。三谷監督お得意のコメディーの要素を随所に散りばめながらも、笑いに涙にサスペンスに幽霊の出現までありの摩訶(まか)不思議な物語にくぎ付け。

 

【あらすじ】

失敗が続いて後がない弁護士のエミ(深津絵里)は、ある殺人事件を担当することになる。被告人は犯行が行われたときに自分は金縛りにあっていたので、完ぺきなアリバイがあると自らの身の潔白を主張。エミはそのアリバイを実証するため、被告人の上に一晩中のしかかっていた幽霊の落ち武者、六兵衛(西田敏行)を証人として法廷に召喚させるが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

豪華キャストによる三谷作品。

もういいかな?という気分だったんだけど、やはり面白かったです。

 

父親の七光りでなんとか仕事がもらえているものの、失敗続きで後がないエミ(深津絵里)が、弁護士生命をかけて取り組んだ事件に、幽霊の落ち武者、六兵衛(西田敏行)をアリバイ証明に頼むと言う荒唐無稽な法廷劇。

 

私は法廷劇画が好きなので、この映画にもすっぽりハマってしまいました。

 

最初に犯人が示されるというサスペンスの手法の始まり方。

コメディなんだけど、王道を歩きたいと言う気持ちも感じられました。

 

エミの一生懸命さと六兵衛の人の良さがちょうどいいバランスでした。

 

無実の罪の矢部五郎(KAN)とか、エミの恋人(TKO木下隆行)とか、山里の旅館の主人猪瀬(浅野和之)とその奥さん(戸田恵子)とか、タクシー運転手(生瀬勝久)とか、ファミレスのウェイトレス(深田恭子)とか、幽霊の見える男(梶原善)とか隅々まで豪華なキャストでした。

 

 

また、「有頂天ホテル」を思い出させる篠原涼子とか、「マジックアワー」と同じ役名の佐藤浩市とか、自分のファンはとても大切にする三谷監督ですね。

 

一番面白いのは科学で解明できないものはないと豪語していた小佐野徹検事(中井貴一)に六兵衛が見えて、それを認めさせる方法でした。

 

でも、幽霊を証明する裁判じゃないと観客も思い始めた頃に、六兵衛の証言の信憑性について歴史を持ち出してくるあたり、検事も切れ者でした。

 

段田譲治(小日向文世)が登場する頃からは、もう疑う気持ちも起きなくて、ただただ笑わせてもらいました。

 

 

オチも幽霊。

竹内結子って、悪女もいいなあ。

 

そして、静かなで心温まるラスト。

 

言う事無いです。

楽しい映画でした。

 

 


猿の惑星創世記ジェネシス

2011-11-02 08:20:29 | 映画ー劇場鑑賞

 

ー猿の惑星創世記ジェネシスーRISE OF THE PLANET OF THE APES

2011年 アメリカ

ルパート・ワイアット監督 ジェームズ・フランコ(ウィル・ロッドマン)フリーダ・ピント(キャロライン)ジョン・リスゴー(チャールズ・ロッドマン)

 

【解説】

人間が高度な知能を持つ猿に支配される前代未聞の世界観と、衝撃的なラストシーンで話題となった『猿の惑星』の前日譚(たん)をひもとく話題作。現代のサンフランシスコを舞台に、1匹の猿の突然変異的な進化と自由を求める戦いが人類にとって脅威になっていく様が描かれる。『127時間』のジェームズ・フランコ、『スラムドッグ$ミリオネア』のフリーダ・ピントらが出演。『アバター』のWETAデジタルによる革新的なCGIにも注目だ。

 

【あらすじ】

現代のサンフランシスコ。高い知能を持つ猿のシーザーは人類に裏切られ、自分の仲間である猿を率い、自由のために人類との戦いに向けて立ち上がることに。人類のごう慢さが、猿の知能を発達させてしまう要因となり、人類にとって最大の危機を巻き起こしていく。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

義弟がすごい「猿の惑星シリーズ」ファンらしいのですが、私はあの大ヒットした第1作目、チャールストン・ヘストン主演の「猿の惑星」とティム・バートン版を見ただけです。

 

この作品は、第1作目「猿の惑星」へとつながる起源に当たる物語だそうです。

 

チャールストン・ヘストン主演の「猿の惑星」のラストの衝撃は、いまだに鮮明に甦ってきます。

記憶に残る映画でした。

人間を支配していた猿たちは、当時は驚くほど巧妙な特殊メークで、その印象も強かったです。

 

この作品では、パフォーマンス・キャプチャーという手法で制作されていて、「ロード・オブ・ザ・リング」のゴラム役や「キングコング」でこの演技者としては第一人者のアンディ・サーキスが主役のシーザーを演じています。

セリフがほとんどなく、シーザーの目の演技で物語が進んで行くところが、この作品の見所です。

 

製薬会社で新薬の開発に当たっていたウィル(ジェームズ・フランコ)は、自分の父親(ジョン・リスゴー)のアルツハイマーの新薬としてある薬の開発のために、チンパンジーを使って治験をしていた。

その中の1匹に効果が現れた。

理事会で承認を得るための会議に出ていたとき、そのチンパンジーが暴れて撃ち殺された。

そのチンパンジーには生まれたばかりの子供がいた。

この事件で新薬は失敗。

実験用の猿は始末するようにと社長から命令を受けたが、ウィルは赤ん坊の猿を自宅に持ち帰り、シーザーと名付けて密かに飼育した。

 

そして、その治験薬を自分の父親に試したのだ。

結果は目覚ましい回復をもたらした。

また、シーザーの知的な成長も目を見張るものがあった。

獣医のキャロライン(フリーダ・ピント)と知り合い、恋人どうしになった。

順調に過ぎた8年間だったが、父の病気は薬が効かなくなり悪化、シーザーも自我の芽生えが始まっていた。

 

☆ネタバレ

痴ほうの症状で隣家の主人とトラブルになったお父さんを守ろうと、シーザーが隣家の主人を噛んでしまった。

動物保護団体に引き取られたシーザーだったが、劣悪な環境と飼育に当たっていたランドン親子(ブライアン・コックスとトム・フェルトン)の虐待にも耐えなければならなかった。

 

シーザーは知恵を駆使して群れのリーダーとなり、ウィルの家の冷蔵庫から治療薬を盗み出し、チンバンジーたちにその薬を使い、知能を高めていた。

そしてある日、飼育係のドッジ・ランドンを死に至らしめ、檻から逃げだした。

 

ウィルは、父親の病状の悪化を止めるため、さらに強力な治験を行った。

しかし、この治験により、この薬は健康な人間には致命的な感染症をもたらす薬だった。

危険を予想してウィルが実験を止めようとしても、会社側は儲かる薬としてその作業を進めようとしていた。

 

そこへ、シーザーたちがなだれ込んで来た。

実験用のチンパンジーを解放し、動物園の猿たちを解放し、ゴールデンブリッジを渡ろうとしたところで、警官隊と衝突した。

 

しかし彼らは、犠牲を払いながらも橋を渡り切り、自然公園の森の中へと消えて行った。

 

ウィルや父親とシーザーのふれあいは本当に心温まるものでしたが、全体にとても淡白でさらさらっと終わってしまいました。

人間との全面戦争と宣伝されているシーンでも、私には淡白に感じられました。

 

ジェームズ・フランコも「127時間」とは違って、印象が薄いと思いました。

ラストのシーザーとの別れも、なんかあっさりしていたなあ。

彼が、よくも悪くも原因と結果を作ったんだから、もう少しなんかあっても良かったんじゃないかなあと思いました。

 

ドッジ役のトム・フェルトン。

ドラコ・マルフォイ以来の悪役が、気持ちよく決まっていました。