マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ミザリー

2007-01-26 11:45:43 | 映画ーTV
ーミザリーー
1990年 アメリカ ロブ・ライナー監督 スティーブン・キング原作 ジェームズ・カーン 、キャシー・ベイツ 、ローレン・バコール 、リチャード・ファーンズワース 、フランシス・スターンハーゲン

【解説】
 雪山で事故に遭遇したベストセラー作家を助け出したNo.1ファン。身動きの取れない作家は彼女のロッジで看護を受けるが、次第に彼女の狂気が浮かび上がってくる。「恐怖のメロディ」に代表される、あぶないファン心理をついた作品の中では、主人公とファンの間に“作品”という媒体を通して、恐怖シーンを始めとしたストーリーを展開させてある所がポイント。

【感想】
タイトルはすごく有名なのに、なぜかいままで見る機会がなく来てしまいました。

熱狂的なファンが事故でひん死の重傷を負った作家を助けて看病する。
彼女はベテランの看護士で、薬の知識もあり、医療に精通していた。
作家の書いたベストセラーシリーズに心頭していて、やがてそのファン心理が異常に…。

身動きが取れない状態で軟禁されているのはとても怖い。
キャシー・ベイツ(アニー)が切れたところがすごく怖い。
おまけに、彼女には暗い過去があるらしい。

サイコ・サスペンスの典型。
楽しめました。

ファン心理には、こういう気持ちもあるかも。
私だって、こういう状況になったら、軟禁してしまうかも!!
人気者になるのも大変ですね。

あるいは裏切りという名の犬

2007-01-17 20:30:36 | 映画ー劇場鑑賞
ーあるいは裏切りという名の犬ー
2004年 フランス オリヴィエ・マルシャル監督 ダニエル・オートゥイユ 、ジェラール・ドパルデュー 、アンドレ・デュソリエ 、ヴァレリア・ゴリノ 、ロシュディ・ゼム 、ダニエル・デュヴァル 、ミレーヌ・ドモンジョ 、フランシス・ルノー 、カトリーヌ・マルシャル 、ソレーヌ・ビアシュ 、オーロル・オートゥイユ 、オリヴィエ・マルシャル 、アラン・フィグラルツ

【解説】
衝撃の実話を基に、権力志向の強い野心家の刑事と、彼の策略で投獄された正義感あふれる刑事の運命を描いたフレンチノワール。監督は元警官という異色の経歴を持つオリヴィエ・マルシャル。ハリウッドではロバート・デ・ニーロ製作によるリメイクも決定した話題作だ。フランスを代表する名優のダニエル・オートゥイユとジェラール・ドパルデューが、主人公の刑事2人を燻(いぶ)し銀の魅力で演じる。骨太なサスペンスと男のダンディズムが堪能できる。

【あらすじ】
パリ警視庁の警視レオ(ダニエル・オートゥイユ)とクラン(ジェラール・ドパルデュー)は、互いにライバル心を抱き、次期長官の座を争っていた。現金輸送車強奪事件でクランが犯したミスによって、レオの親友エディ(ダニエル・デュヴァル)の命を奪ったのを機に、2人はますます対立の様相を深めていく。 (シネマトゥデイ)

【感想】
久しぶりのフレンチノワール。
カメラアングルも照明も、凝っているわ。
トレビアン、素晴らしかった。

かつては腕のいい刑事、良きライバルだったドニ(ジェラール・ドパルデュー)とレオ(ダニエル・オートゥイユ)。
愛しい人を奪い合った結果、二人の行く路はこんなにも違ってしまった。

愛する人が去って、ドニが堕ちたダークサイド、レオが落とされた暗黒の世界。
レオの慟哭は胸を打ちました。

長い年月が流れたけれど、結局踏みとどまれたのは、守るべきものがいたかどうか。
守るべきものは、愛する者。
強者も、かよわき者への愛に救われるのよね。
拍手喝采!!

 宿命のライバル、ドニとレオ 

さすが、フランスは愛の国ね。
女も惚れる、男の映画でした!!

また、ハリウッドがリメイクするの?
やめたほうがいいんじゃない?

マイ・ルーム

2007-01-17 20:25:02 | 映画ーTV
ーマイ・ルームー
1996年 アメリカ ジェリー・ザックス監督 メリル・ストリープ 、レオナルド・ディカプリオ 、ダイアン・キートン 、ロバート・デ・ニーロ 、ヒューム・クローニン 、グウェン・ヴァードン 、ハル・スカーディノ 、ダン・ヘダヤ

【解説】
実家から遠く離れて暮らしていたリー。だが、その姉のベッシーは、寝たきりの上に痴呆症の父親と叔母の面倒を診るため、自分の人生を犠牲にしてまで実家に住み続けていた。そんなある日、リーは二人の息子を連れて、20年ぶりに実家へと戻って来る。ベッシーが白血病にかかっていることを知り、骨髄移植の検査を受けるためだった。重病に冒されながらも献身的なベッシーの姿を見て、自己中心的だった自分の生き方を改めるようになるリー。長男のハンクもまた、父親の死後、家を焼失させて精神病の施設に預けられたが、明るく介護を続けるベッシーの姿に、心を開き始める。だが、ベッシーの病状は思いの他、悪化していた……。(yahoo映画)

【感想】
原題はマービンズ・ルーム。
つまり寝たきりのお父さんの部屋という意味です。

ちょっともたもた始まりましたが、やはり役者さんがしっかりしているので、途中から見応えのあるいい作品になりました。

20年間離ればなれに暮らしていた姉妹。
姉のベッシー(ダイアン・キートン)は寝たきりの父と体の弱い伯母の面倒を見てきた。
気性の激しい妹リー(メリル・ストリープ)は問題児のハンス(レオナルド・ディカプリオ)と幼いチャーリーを抱えて、美容師の資格を取って、もう一度人生をやり直すためにあがいていた。
そこに、ベッシーの白血病がわかり、ドナーを探すためリーと子供たちに検査を受けてくれるよう要請があった。

頼りない主治医にロバート・デ・ニーロ。
最後まで、彼である必要性が感じられませんでしたが。

音楽が「妹の恋人」と似ているなあと思ったら、同じレイチェル・ポートマンでした。
ちょっと精神が不安定になりそうな音楽。

ベッシーのドナーになれる家族はいませんでした。
絶望の中で、ベッシーは「私は幸せだった。愛を注ぐ家族がいたから」と言います。
その意味がリーに届いたかどうか…。
簡単に、人の生き方は変わらないけど、でも、家族一緒なら、この困難も乗り越えていけそうなラストでした。

サマータイムマシン・ブルース

2007-01-17 09:49:02 | 映画ーDVD
ーサマータイムマシン・ブルースー
2005年 日本 本広克行監督 瑛太 、上野樹里 、与座嘉秋 、川岡大次郎 、ムロツヨシ 、永野宗典 、本多力 、真木よう子 、升毅 、三上市朗 、楠見薫 、川下大洋 、佐々木蔵之介

【解説】
『交渉人 真下正義』の本広克行監督が、京都の劇団「ヨーロッパ企画」が手がけた舞台劇「サマータイムマシン・ブルース2003」を映画化した作品。主演はドラマや映画で大活躍の瑛太と『スウィングガールズ』の上野樹里。エンディングテーマはTommy heavenly6が書き下ろしている。突如現れたタイムマシーンに翻弄(ほんろう)される若者をコミカルに描く。

【あらすじ】
とある大学のSF研究会の部室には、前日にクーラーのリモコンが壊れ、猛暑に悩む部員たちがいた。ところが彼らは部屋の隅にタイムマシンがあることを発見、「昨日に戻ってリモコンを取ってこよう」ということになり、乗り込んでみるが……。 (シネマトゥデイ)

【感想】
「踊る大捜査線~」の本広克行監督作品。
私はこの作品の方がいいなあ。

どこか田舎の大学の「SF研究会」。
写真部の女の子に頼まれて野球風景の撮影会。
この辺からもう、いろいろ仕掛けがちりばめてあります。
このわくわく感、いいなあ。

テーマがタイムトラベルだから、なかなかややこしい辻褄合わせが必要になるけど、そこは出来るだけシンプルに、笑いを交えて飛ばして行きます。
あまりこだわるところもなく、すっきり見れました。
なかなか、よくできていました。

おバカな仲間たち。
乱雑だけど愛すべき部室。
よく見ると、楽しいものが一杯。
つぶれそうな映画館。
出て来る人たちも個性的なキャラばかり。
細かいところにこだわって、もう一回見たくなる映画でした。

クーラーがつかなくて、めちゃめちゃ暑くても仲間とつるんでいたい年頃なんだよね。
ああ、青春だ!!

上野樹里ちゃんと瑛太君のほのかな恋。
余韻を持たせて、いい終わり方でした。

花田少年史 幽霊と秘密のトンネル

2007-01-16 10:24:00 | 映画ーDVD
ー花田少年史 幽霊と秘密のトンネルー
2006年 日本 水田伸生監督 須賀健太 、篠原涼子 、西村雅彦 、北村一輝 、安藤希 、杉本哲太 、もたいまさこ 、中島ひろ子 、小林隆 、大平奈津美 、松田昴大 、鬼頭歌乃 、六平直政 、半海一晃 、濱田マリ 、上田耕一


【解説】
幽霊が見えるようになったわんぱく少年を主人公に、一色まことの人気コミックの実写映画化したひと夏の冒険物語。TV界出身の水田伸生が劇場用映画初監督デビューを飾り、原作のユーモアを活かした胸躍る冒険のドラマと家族の絆(きずな)をファンタジックにつづる。『ALWAYS 三丁目の夕日』で注目された須賀健太が、主人公の花田一路を快活に好演する。日本の風景が残る漁港の田舎町と最新のCGを融合させたノスタルジックな映像美も必見。

【あらすじ】
近所で知らぬ者のいないわんぱく坊主の花田一路(須賀健太)は、今日も母親の寿枝(篠原涼子)とテレビをめぐって激しいバトルを繰り広げていた。怒り狂う母親から逃げるため、自転車を猛スピードで走らせていた一路はトラックに跳ねられてしまうが、奇跡的に一命を取りとめる。しかし、幽霊が見えるという不思議な力を授かってしまい……。 (シネマトゥデイ)

【感想】
スピーディに仕上げたい気持ちはわかるのに、少しもたもたした作りになっているのが残念でしたが、とても楽しく見られました。
映像も凝っていて、きれいでした。

幽霊がリアルに見え、自分の出生の秘密に興味を持つ一路。
親友壮太君とのエピソードには泣かされました。

でも、クライマックスの怨霊バトル。CGがちゃちだなあ。なんとかならないのかなあ。

須賀健太君はじめ、子役たちがすごくがんばっていました。

チャイナ・シンドローム

2007-01-15 09:22:51 | 映画ーTV
ーチャイナ・シンドロームー
1979年 アメリカ ジェームズ・ブリッジス監督 ジェーン・フォンダ 、ジャック・レモン 、マイケル・ダグラス 、ダニエル・ヴァルデス 、ジム・ハンプトン 、ピーター・ドゥナット 、ルイス・アークエット 、スコット・ブラディ 、ウィルフォード・ブリムリー

【解説】
原発を取材中のTVキャスターとそのクルーは偶然、事故の現場に立ち会うが、上からの圧力によってそのニュースはNGとなる。そして調査の後、運転を再開した発電所ではひとりの技師が原発の欠陥を発見していた。その事を知ったTVキャスターは彼の協力を得て、この事件を世間に公表しようとするのだが……。

【感想】
公開当時、私は劇場へ見に行きましたが、暗転になったとたんに寝てしまって、気がついたらエンドロールだった、という苦い思い出の作品です。

長髪髭もじゃのカメラマンはマイケル・ダグラスだったのね。
びっくり。
ジェーン・フォンダもジャック・レモンも迫真の演技でした。
問題提起もあるし、ドラマティックだし、作品としても一流でした。

「チャイナシンドロームとは、もし、アメリカの原発で事故が起こったら、核の暴走に伴う超高熱が原子炉を溶かし、地中を溶かし、地球の内部を貫き、そしてついにはアメリカの裏側の中国へ到達するだろう、という冗談から産まれた言葉である。だが、このような現象が実際に起きることはないとされている。(中略)
なお、ジャック・レモン出演の『チャイナ・シンドローム』という映画は、当時の原子力発電所建設にまつわる事実を基に作られたフィクションである。映画公開がスリーマイル島原子力発電所事故の直後であり、劇中「ペンシルベニア州くらいの地域が被害を受ける・・・」という台詞があったため、事故を予言したようだと大きな反響を呼んだ。<ウィキペディアより>」

たしかに、このころスリーマイル島の事故があり、その後チェルノブイリの事故が起こったのでした。
日本は原発先進国になっていますが、安全性にはほんと、細心の注意を払っていただきたいものです。

美しき運命の傷痕

2007-01-13 15:13:26 | 映画ーDVD
ー美しき運命の傷痕ー
2005年 フランス/イタリア/ベルギー/日本 ダニス・タノヴィッチ監督 エマニュエル・ベアール 、カリン・ヴィアール 、マリー・ジラン 、キャロル・ブーケ 、ジャック・ペラン 、ジャック・ガンブラン 、ジャン・ロシュフォール 、ミキ・マノイロヴィッチ 、ギョーム・カネ 、マリアム・ダボ 、ガエル・ボナ 、ドミニク・レイモン

【解説】
巨匠クシシュトフ・キェシロフスキの遺稿3部作の第2章「地獄」を、『ノーマンズ・ランド』でアカデミー外国語映画賞を受賞した新鋭ダニス・タノヴィッチ監督が映画化。幼い頃の経験からトラウマを抱え成長した3姉妹が、苦しみながらも力強く生きぬく姿を描く。出演はエマニュエル・ベアール、カリン・ヴィアール、マリー・ジラン、キャロル・ブーケらヨーロッパ屈指の名優たちが勢ぞろい。長編2作目とは思えない監督の巧みな演出が光る。

【あらすじ】
22年前に父親を失い、それぞれに問題を抱えている3姉妹。長女ソフィ(エマニュエル・ベアール)は夫の浮気を疑い、恋人のいない次女セリーヌ(カリン・ヴィアール)は母親の世話を引き受け、三女アンヌ(マリー・ジラン)は大学教授と不倫を続けていた。 (シネマトゥデイ)

【感想】
フランス映画は苦手、と思いながら見ましたが、これはとても面白かった。

物語は三姉妹のそれぞれの物語をオムニバスのように綴って行く。
長女ソフィ(エマニュエル・ベアール)は夫の浮気を知り、今まさに地獄の中を生きている。
次女セリーヌ(カリン・ヴィアール)はとても孤独。不眠症に悩まされながら、施設の母のもとに通い、一人世話をしている。
三女アンヌ(マリー・ジラン)は親友の父親で、自分の恩師との不倫。別れ話の真っ最中。

彼女たちの不幸は、生い立ちにある。
両親のいざこざがトラウマとなっているから。
それがしだいに明らかにされ、姉妹は運命に導かれるように母の元へと集まる。

過去の怨念にまだ身を焦がしている母の姿。
三姉妹はそれぞれ何を思ったのでしょうか。

三姉妹の母役のキャロル・ブーケという人。
老けメイクだそうですが、きっとにらんだ時の目つきの鋭さ。
すごかったです。
シャネルの専属モデルだそうですが、美しい人ほど、恐い顔になりますね。

どろどろの愛憎劇ながら、それぞれの愛の深さが推し量られて、いい映画だと思いました。

リトルヴォイス

2007-01-13 15:11:49 | 映画ーDVD
ーリトルヴォイスー
1998年 イギリス マーク・ハーマン監督 ジェーン・ホロックス 、ユアン・マクレガー 、ブレンダ・ブレシン 、マイケル・ケイン 、ジム・ブロードベント 、アネット・バッドランド 、フィリップ・ジャクソン

【解説】
大ヒットミュージカルを『ブラス!』のマーク・ハーマン監督が映画化。素晴らしい歌声を持ちながら、殻に閉じこもって話も出来ない娘。優しい愛と音楽に支えられ、彼女がやがて翼を広げてゆくまでをファンタジックな趣向で描いたヒューマン・ドラマ。大好きだった父の死後、彼の遺したレコードだけに安らぎを見出しているLV。いつしか彼女は、その歌手の歌声そのままに歌えるという才能を身につけていた…。

【感想】
マイケル・ケインとブレンダ・ブレシンの丁々発止を聞いていたら、コメディかと思っていたら、結局はシリアスドラマだった?
何が言いたかったのか、わからない映画でした。
ユアン・マクレガーのポジションもはっきりしないし、まして、伝書鳩は何の役に立ったのか。

盛り上がりを真ん中に持って来たから、あとは尻すぼみ。
お母さん役のブレンダンはずーっとしゃべりっぱなしでうるさいだけだし。

マイケル・ケインの芸達者ぶりだけが光っていました。

ディパーテッド

2007-01-12 12:39:20 | 映画ー劇場鑑賞
 



ーディパーテッドー
2006年 アメリカ マーティン・スコセッシ監督 レオナルド・ディカプリオ 、マット・デイモン 、ジャック・ニコルソン 、マーク・ウォールバーグ 、マーティン・シーン 、レイ・ウィンストン 、ヴェラ・ファーミガ 、アレック・ボールドウィン 、アンソニー・アンダーソン 、ケヴィン・コリガン 、ジェームズ・バッジ・デール 、デヴィッド・パトリック・オハラ 、マーク・ロルストン 、ロバート・ウォールバーグ 、クリステン・ダルトン 、J・C・マッケンジー

【解説】
巨匠マーティン・スコセッシが、香港映画『インファナル・アフェア』をリメイクしたアクションサスペンス。マフィアに潜入した警察官と、警察に潜入したマフィアの死闘がスリリングに描かれる。レオナルド・ディカプリオとマット・デイモンが主人公の警察官とマフィアをそれぞれ熱演。名優ジャック・ニコルソンがマフィアのボス役で脇を固める。ボストンを舞台に描かれた本作は、スコセッシ監督らしいバイオレンスシーンと、敵対組織に潜入した男ふたりの心理描写に注目。

【あらすじ】
犯罪者の一族に生まれたビリー(レオナルド・ディカプリオ)は、自らの生い立ちと決別するため警察官を志し、優秀な成績で警察学校を卒業。しかし、警察に入るなり、彼はマフィアへの潜入捜査を命じられる。一方、マフィアのボス、コステロ(ジャック・ニコルソン)にかわいがられて育ったコリン(マット・デイモン)は、内通者となるためコステロの指示で警察官になる。 (シネマトゥデイ)

【感想】
試写会が当たって、行ってきました。
まだ公開前なので、感想を書くのに気を使います。
「インファナルアフェア」ファンは、期待しすぎないように、ということかな。

オリジナルは3部作で、綿密に練られた脚本なので、リメイク版は本編で完結しようとしているので、内容が浅くなるのは仕方がないと思いました。

比べないでみたら、152分、充実していて面白い。
ニコルソンのワルぶり、マットのずる賢さ、レオの繊細さ。
ただ、美学にかけるように思いました。

アメリカの裏社会の複雑さや宗教など、私が理解しにくいことが多いのも難点でしょうか。

スコセッシ監督は、音楽ドキュメンタリーを作らせたら驚くほどの才能なのに、ここんとこちょっと…ね。

上海の伯爵夫人

2007-01-11 10:45:53 | 映画ー劇場鑑賞
ー上海の伯爵夫人ー
2005年 イギリス/アメリカ/ドイツ/中国 ジェームズ・アイボリー監督 カズオ・イシグロ脚本 レイフ・ファインズ 、ナターシャ・リチャードソン 、ヴァネッサ・レッドグレーヴ 、真田広之 、リン・レッドグレーヴ 、アラン・コーデュナー 、マデリーン・ダリー 、マデリーン・ポッター 、イン・ダ 、リー・ペイス 、リョン・ワン 、ジョン・ウッド

【解説】
36年、激動の上海を舞台に、盲目のアメリカ人元外交官とロシアから亡命してきた美ぼうの伯爵夫人の運命を描くラブストーリー。監督は『ハワーズ・エンド』の名匠ジェームズ・アイヴォリー。主人公2人を『ナイロビの蜂』のレイフ・ファインズと『チェルシーホテル』のナターシャ・リチャードソンが演じる。ミステリアスな日本人役で登場し、英語のせりふもこなす真田広之の熱演と、30年代の上海を再現したゴージャスな映像美に注目。

【あらすじ】
上海でクラブのホステスとして働き、家計を支える美しいロシア人ソフィア(ナターシャ・リチャードソン)は、愛する家族を失い、視力さえもなくした元外交官のアメリカ人ジャクソン(レイフ・ファインズ)と出会う。ジャクソンは長年の夢だったバー、“白い伯爵夫人”をオープンさせ、ソフィアを“店の華”として雇うことに決める。 (シネマトゥデイ)

【感想】
大戦前夜の上海。
いろんな国の人が集まっている国際社会。
落ちぶれた人、のし上がった人、軍人、富豪、成金、やくざ、ちんびら、流れ者。
いろんな欲望や思惑が渦巻いている町。

その中で、テロで家族を失った盲目の元アメリカ外交官と、ロシアの没落貴族で伯父伯母、義母、義妹、そして愛する娘のために身を落として働く美貌の未亡人の恋。
きゃあ、すてき!!
と見に行きましたが、期待したほどゴージャスではありませんでした。
なぜだろう。舞台もキャストも揃っているのに…

失意の元外交官にレイフ・ファィンズ。
「ナイロビの蜂」の時と同じように、知的で孤高の人を好演していました。
白い伯爵夫人にナターシャ・リチャードソン、伯母役のヴァネッサ・レッドグレーヴの実の娘で、リーアム・ニーソンの奥さんですって。
とてもきれいな人でした。
ただ、カメラがわざときれいにとっている感じがしました。
フィルターがかかって、昔の映画みたい。
ちょっとやり過ぎじゃないかなあ。

自分たちが養われているのに、感謝もしないで、ひどい裏切りをする伯母・義母・義妹のいじわるぶりもすごくよかった。

真田広之が、全編英語のセリフなのに、何の違和感もなく、演じきっていました。
さすが、本場のシェークスピア劇場に出ていただけのことはあります。拍手!!
すごい。
それだけに、悪に徹しきれていなかったのかも。
映画の中では、彼が唯一の悪役です。
原作は日系のカズオ・イシグロなのに。
彼はジャクソンを最初から利用する気で近づいたのでしょうか?
そうは見えなかったなあ。
二人の間に友情があったと思いたいなあ。
実際、真田さんはいい人に見えてしまいました。
それが成功なのか失敗なのか??

あまりに出来過ぎたストーリーで、揃い過ぎたキャストで、あまりにドライに展開して行くので、感情移入しそこなったようです。
ドラマチックな展開も起伏もなくあっけなく終わってしまったように思いました。

中途半端な感じで、残念でした。