マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬

2007-01-08 12:36:36 | 映画ーDVD
ーメルキアデス・エストラーダの3度の埋葬ー
2005年 アメリカ/フランス トミー・リー・ジョーンズ監督 トミー・リー・ジョーンズ 、バリー・ペッパー 、ドワイト・ヨアカム 、ジャニュアリー・ジョーンズ 、メリッサ・レオ 、フリオ・セサール・セディージョ 、バネッサ・バウチェ 、レヴォン・ヘルム 、メル・ロドリゲス 、セシリア・スアレス

【解説】
『逃亡者』や『メン・イン・ブラック』シリーズの名優、トミー・リー・ジョーンズが初監督した、魂が揺さぶられる群像劇。製作と主演も兼ねる彼を、『25時』のバリー・ペッパーや『スリング・ブレイド』のドワイト・ヨーカムら個性派俳優が支える。昔気質の老カウボーイと、罪を犯した未熟な国境警備員が、死者と共に約束の地を目指す姿が描かれている。ロードムービーとしても秀逸で、2005年カンヌ国際映画祭で見事最優秀男優賞と脚本賞に輝いた実力作。

【あらすじ】
テキサスで働くメキシコ人、メルキアデス・エストラーダ(フリオ・セサール・セディージョ)はある日銃弾に倒れる。ピート(トミー・リー・ジョーンズ)は生前の約束通り親友の遺体を、彼の故郷メキシコへ運ぼうとするが……。 (シネマトゥデイ)

【感想】☆ネタバレ
この映画見たかったのに、公開がレイトショーだけだったのではないかな?
あっという間に終わっていました。

久々に男臭い、男の映画でした。
テーマは男の友情。
トミー・リー・ジョーンズの初監督作品だって?
そうは思えない。慣れた作り方でした。

4部に分かれているけど、1部は少し時系列がくちゃくちゃでわかりにくかった。
こんな風に複雑に作る必要もなかったように思うけど。

2部からはなかなかすごい。
特に3部。
壮絶な二人(どんどん腐って行く死体と三人?)の旅。
よかったなあ。
バリー・ペッパーがいたぶられ役を熱演。
見応えがあります。

ピート(トミー・リー・ジョーンズ)はあるときメルキアデス・エストラーダ(フリオ・セサール・セディージョ)というメキシコ人と出会う。
このメルというやつ、素朴でいいやつなの。
ピートはなにくれとなく面倒を見ている。

この辺境の村に赴任して来たばかりの若い国境警備員マイク(バリー・ペッパー )は粗暴でセックスのことしか頭にないような、どうしようもないやつ。
彼が誤ってメルを撃ち殺してしまう。

組織は警察に圧力をかけてその事実をもみ消そうとした。
ピートは怒り、マイクを拉致してメルの死体を掘り返し、メルが望んでいた埋葬の地、ヒメネスをめざす。

途中で出会う、ガリガリのじいさん。
いい味出てたと思ったら、ザ・バンドのレヴォン・ヘルムですって。
驚きです。

ある酒場でエンドレスに流れているホンキートンク・ピアノ。
なぜかショパンの「別れの曲」。これが心にしみるのです。
ピートは愛人にも引導を渡されて、孤独を噛みしめるの。
いいシーンでした。

ピートはマイクにほとんど何も説明せず、強引に連れ回すけど、マイクのような人間にはそれくらいの荒療治がちょうどいいと思ったし、それし以外には彼に人生のなんたるかをわからせる方法はないと思いました。
結局マイクはメルキアデス・エストラーダに心から許しを乞い、自分の良心や人間性も取り戻せたのです。
ラストはジーンと来ました。
去って行くピートに「一人で大丈夫かい?」なんて。
また、この二人の男の間にも、友情というか、なにか人間的な関係が生まれたのでしょうね。

うまく言えないけど、男の美学、男の哀愁にうるうるきた映画でした。

アルフィー

2007-01-08 12:30:22 | 映画ーTV
ーアルフィーー
2004年 アメリカ チャールズ・シャイア監督 ジュード・ロウ 、マリサ・トメイ 、オマー・エップス 、ニア・ロング 、ジェーン・クラコウスキー 、スーザン・サランドン 、シエナ・ミラー 、ゲディ・ワタナベ 、スティーヴン・ギャガン

【解説】
マイケル・ケイン主演の同名作品を『マリー・アントワネットの首飾り』のチャールズ・シャイアー監督がリメイク。ワインと女性を愛したプレイボーイのアルフィーにふんするのはジュード・ロウ。共演はスーザン・サランドンとマリサ・トメイ。ジュード・ロウはこの作品をきっかけに出演者のシエナ・ミラーと交際を開始している。

【あらすじ】
NYでおしゃれで奔放な生活を楽しむロンドン出身のプレイボーイのアルフィー(ジュード・ロウ)。彼はリムジンの運転手をしながらいつか大富豪の令嬢と恋に落ちることを夢見ていたが……。 (シネマトゥデイ)

【感想】
アルフィーのような人生を理想と考えている男性は結構多いんじゃないかな?
25歳の時はそう思っていたと、うちのダンナが証言しているけど。

この映画を見終わって、プレイボーイの生き方も、また辛い生き方だと思いました。
結局、愛する人にめぐり会えないということかしら。
自分の感情に鈍感になる生き方でもあるようですね。
自分は軽佻浮薄が本分と割り切っていても、親友を傷つけたり、愛する人を失ったり、心を開いた相手に軽んじられたり。
やがて、年を取り、彼は手の中に残ったものを見て、何を思うのかしら。
いい人にめぐり会えたらいいんだけど。

本当のプレイ・ボーイって、でも、ジュード・ロウのようなハンサムじゃないとも思う。
だって、女性はあまりハンサムすぎると引いてしまうもの。
この映画の彼はかっこいいよー!!

もてる男ももてない男も、やっぱ、人生って一筋縄ではいかないね。

マイケル・ケインのオリジナルの方も見たくなりました。