ーポテチー
2012年 日本
監督=中村義洋 原作=伊坂幸太郎 キャスト=濱田岳(今村) 木村文乃(若葉) 大森南朋(黒澤) 石田えり(今村の母)
【解説】
『重力ピエロ』『アヒルと鴨のコインロッカー』の原作者である伊坂幸太郎の「フィッシュストーリー」に収められた短編小説を、本作が伊坂と4作目のタッグとなる中村義洋監督が映画化した心温まるヒューマン・ストーリー。東日本大震災で被災後の宮城・仙台でオールロケを行い、同じ年、同じ日に生まれた2人の青年がたどる奇妙な運命を描く。伊坂、中村監督コンビの過去3作品すべてに出演している『ロボジー』などの濱田岳を主演に、大森南朋、木村文乃、石田えりなど多彩な顔ぶれがそろう。
【あらすじ】
宮城県仙台市、生まれた年も日にちも一緒の2人は成長した後、片方はプロ野球の人気選手、もう片方は空き巣というまったく異なる人生を歩んでいた。ある日、空き巣をなりわいとする今村(濱田岳)が恋人の若葉(木村文乃)と共に、地元のプロ野球選手(阿部亮平)の家に盗みに入っるが、今村は一向に仕事を開始するそぶりを見せない。すると部屋に女性から電話がかかってきて……。(シネマトゥデイ)
【感想】
原作ー伊坂幸太郎、監督ー中村義洋は、「ゴールデンスランバー」「重力ピエロ」のコンビ。
これに主演の濱田岳が加わると「アヒルと鴨のコインロッカー」のトリオです。
なんか、楽しみですねー。
いつもの様に軽い感じで始まりますが、今村(濱田岳)は空き巣狙い、一緒にいる若葉(木村文乃)は今村が助けた自殺未遂者と、設定が変わっています。
今村と若葉は、仙台に本拠地を置くプロ野球球団の控え選手、尾崎のマンションに空き巣に入っている。
今村は、盗む様子もなく、マシンで体を鍛えたり、テレビでナイターを見たりしている。
尾崎はスタメンではないが、一軍登録されてベンチにいるので帰ってくる心配はないと落ち着いている。
そこへ、女性から尾崎を呼び出す留守電が入った。
呼び出された場所に向かう今村と若葉。
そこには美人局を企んでいる若いカップルがいた。
☆ネタバレ
尾崎に異様に入れ込む今村ですが、それには理由がありました。
探偵と名乗る謎の男、黒澤(大森南朋)の話では、今村と尾崎は同じ産院で同じ時間に生まれ、取り違えられたと言うのです。
それを知った今村は、こんな落ちこぼれの自分ではなく、高校野球の英雄だったら母はどんなに嬉しいだろうと考えるのだった。
そして、一軍で不遇な扱いを受けている山崎に、なんとか活躍の場を与えたいと願い、それを謎の男は実現させる。
この発想が、伊坂流ですね。
あれ、これで終わり?
というラストでした。
でも、もともと原作が短編なので、これでいいのかもしれませんね。
エンドロールのあとでサービスショットがあります。
濱田岳のよさが十分に引き出されている作品でした。
伊坂ワールドにぴったりのキャラクターですね。
音楽は斉藤和義。
こちらも、ぴったり。