ーさや侍ー
2011年 日本
監督・脚本=松本人志 キャスト=野見隆明(侍(野見勘十郎))熊田聖亜(娘(たえ))板尾創路(倉之助)柄本時生(平吉)りょう(三味線のお竜)ROLLY(二丁短銃のパキュン)腹筋善之介(骨殺死ゴリゴリ)清水柊馬(若君)竹原和生(坊主)伊武雅刀(家老)國村隼(お殿様)
【解説】
解説:『大日本人』『しんぼる』と、独特の視点と感性で作品を世に送り出してきたダウンタウン松本人志監督の長編第3弾。侍として戦っていくことをやめた男と、そんな父を軽べつする娘のきずなや葛藤(かっとう)を、独自の笑いと悲しみを交えて映し出す。侍の男に、バラエティー番組「働くおっさん劇場」で人気を博していた野見隆明、その娘を『僕の初恋をキミに捧ぐ』の熊田聖亜が演じる。時代劇らしからぬ特異な設定など、松本監督ならではの一筋縄ではいかない展開に注目したい。
【あらすじ】
ある出来事により、侍として戦うことをやめ、刀を捨てた野見勘十郎(野見隆明)。そんな父に対し、娘(熊田聖亜)は反発していた。2人は、あてもなく旅をしていたのだが、無断で脱藩した勘十郎には懸賞金がかけられており、とうとう捕まってしまう。しかし、奇人として世間では有名だった殿様から「30日の業」に成功したら、無罪にすると言われ……。(シネマトゥデイ)
【感想】
監督松本人志の作品だし、見るのをだいぶ躊躇したのですが、やはり、私には難しかったです。
「大日本人」で表されたような、松本監督が考えている「笑い」の哲学と、今回は父と娘という大きなテーマがあったわけですが、このラストに父の愛を感じられるのかどうか、微妙でした。
私には、父に捨てられた娘という結末にしか見えなかったところが、残念なところでした。
自分が面白いと信じるギャグを演じ続けるひたむきさはよく伝わりましたが、最終的には、いろんな要素の化学反応を見ている科学者のような監督の思いが集大成されたものなのだなあと、感じました。
松本監督の思いが、映画という媒体にあっているのかどうか、まだまだ実験的だなと思いました。
なんとかギャグと映画を融合させたいという願望があると思いました。
松本ワールドが好きな人には、意図が明確で面白いんじゃないかな?
お父さんになられて、その思いもあったと思うし。
理解できる人には理解できると思いました。
私は、理解はできても、共感まではいかなかったけど。