マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ボーン・アルティメイタム

2007-11-15 13:53:08 | 映画ー劇場鑑賞
ーボーン・アルティメイタムー
2007年 アメリカ ポール・グリーングラス監督 マット・デイモン(ジェイソン・ボーン)ジュリア・スタイルズ(ニッキー・パーソンズ)デヴィッド・ストラザーン(ノア・ヴォーゼン)スコット・グレン(エズラ・クレイマー)ブライアン・コックス(-)パディ・コンシダイン(サイモン・ロス)クリス・クーパー エドガー・ラミレス(パズ)ダニエル・ブリュール ジョーイ・アンサー(デッシュ)コリン・スティントン(ニール・ダニエルズ)アルバート・フィニー(アルバート・ハーシュ)ジョーン・アレン(パメラ・ランディ)トム・ギャロップ コーリイ・ジョンソン

【解説】
記憶を失った元CIAの暗殺者ジェイソン・ボーンが活躍する大ヒット・シリーズの第3作。今作では、ついにボーンが自らの忌まわしい過去と対峙(たいじ)し、彼の“自分探しの旅”に衝撃の結末が訪れる。主人公のボーンを演じるのは、前2作に引き続きマット・デイモン。監督は前作『ボーン・スプレマシー』のポール・グリーングラスが務めている。息をもつかせぬスリリングな展開と、3つの都市を舞台に繰り広げられる迫力のアクション・シーンが堪能できる。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
自分を暗殺者に仕立てあげたCIAの極秘プロジェクト、“トレッドストーン計画”などに関する取材を進めていた新聞記者ロス(パディ・コンシダイン)とロンドンで接触しようとしたボーン(マット・デイモン)。しかし、CIAの現地要員に監視されていたロスは、若い暗殺者(エドガー・ラミレス)に狙撃されてしまう。(シネマトゥデイ)

【感想】
TVで2週続けて前作を予習復習済みだったので、「アルティメイタム」の世界にもすんなり入っていけました。

いきなりスピーディな展開。
ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)は、前作に引き続き、モスクワで追われていました。
ここから息つく暇もなく、次々と展開される局面。
でも、観客が置いていかれることはありません。

モスクワ、パリ、マドリード、モロッコ、ニューヨーク、場所は次々に変われど、ボーンは追われ続けます。
暗殺者はどこにでもいて、指令を受けて起き上がり、ボーンを執拗に狙ってきます。

かつてボーンも暗殺者、殺人マシーンだった…。

観客がボーンに惹かれるのは、彼が決してなくすまいと、懸命にしがみついている人間性、人の心です。
しかし、これにしがみつく故に、CIAは彼を裏切り者、敵として抹殺するために追い続けます。
組織や国家が群れをなして襲いかかってくるのです。

個としての人間は弱い。
しかし、ボーンはかつて訓練されて研ぎすまされた危険回避能力や語学力を駆使してたったひとり、確信に迫っていきます。
過去の自分が消え、新しい自分が生まれた場所で、自分に何が起こったのかを見極めるために。

追われるものがやがて、追うものに変わっていきます。

3部作の最高傑作となりました。

私はカーチェイスのところで、あまりに集中していたので、車酔いを起こしそうになってあわてました。
ちょっと肩の力を抜いて一息入れました。

 ボーンとパメラ・ランディ

これほどまでに緊張感溢れるシーンがこれでもかと続いていくのですが、ニッキー(ジュリア・スタイルズ)やパメラ・ランディ(ジョーン・アレン)との情の絡みもしっかりあって、最後の暗殺者とのやりとりなど、細かいシーンをラストにつなげてありました。
うまいよね。

この静かな終わり方って、さらに続編につなげるつもりなのでしょうか?

それにしても、この3部作でマットは逞しくなりましたよね。



やじきた道中 てれすこ

2007-11-15 13:43:51 | 映画ー劇場鑑賞
ーやじきた道中 てれすこー
2007年 日本 
監督=平山秀幸 中村勘三郎[18代目](弥次郎兵衛)柄本明(喜多八)小泉今日子(お喜乃)ラサール石井(梅八)笑福亭松之助(与兵衛)淡路恵子(おきん)間寛平(奉行)松重豊(地廻りの太十)山本浩司(地廻りの甚八)吉川晃司(沓脱清十郎)鈴木蘭々(清十郎の妻・菊)星野亜希(花魁・おちみ)藤山直美(お仙)國村隼(代貸)笹野高史(お喜乃の父・杢兵衛)

【解説】
これまで数多くの映画や芝居のモチーフにされてきた「弥次さん喜多さん」コンビと、足抜けしたおいらんが珍道中を繰り広げる時代劇コメディー。監督は『しゃべれども しゃべれども』の平山秀幸が務め、さまざまな落語ネタを散りばめて庶民の笑いと人情を描き出す。弥次さんには世界的な歌舞伎俳優の中村勘三郎、相方の喜多さんには名優柄本明、ヒロインお喜乃を小泉今日子が演じる。3人が見せる息のあった掛け合いに注目。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
品川の遊郭で偶然に再会した弥次さん(中村勘三郎)と喜多さん(柄本明)は、ひょんなことから売れっ子おいらんお喜乃(小泉今日子)の足抜けを手伝う。無事に江戸を脱出した3人は、金をだましとられたり、子タヌキの恩返しで博打で荒稼ぎしたりと、珍道中の連続。やがて箱根に着くと、お喜乃は弥次さんにある告白をする。(シネマトゥデイ)

【感想】
中村勘三郎さんファンなので、柄本明さんとのやじさんきたさん、とっても期待して見ていました。

柄本明さんはもちろん喜劇役者さんだとは知っていたけど、映画ではけっこうシリアスでぼそぼそお話しする役が多い印象でした。
この映画では、相手が勘三郎さんだからだよけいにだと思うけど、はじけて、本来の喜劇役者としての魅力全開でした。
面白かった。
小泉今日子もキャラクターを生かした花魁で、似合っていました。

お話は落語が下敷きなのはわかりました。
「てれすこ」「狸賽(たぬさい)」「野ざらし」などだそうです。
でも、タイトルになっている「てれすこ」だけど、本筋にはあんまり絡んでこなくて、かえって気が散ってもったいない感じでした。

最初の心中未遂シーンとか間寛平が奉行のお白州のシーンとか、くすっと笑える部分はありましたが。

上方まで行くのかと思ったら、結局江戸から大井川までの話でした。
続編があるのかしら?
だったら、うれしいなあ。

今回、「てれすこ」は話だけにして、道中のエピソードをもっと増やした方が面白かったかもしれないなあ。

そうは思っても、この映画はなかなか面白かった。
たくさんの芸達者な役者さんが、あちこちにちりばめられていました。
笑福亭松之助と淡路恵子の変な心中カップル、ラサール石井の太鼓持ち、松重豊と山本浩司の地回りコンビ。
吉川晃司と鈴木蘭々のいわくありげな夫婦、星野亜希の若い花魁、國村隼の代貸。
他にも笹野高史、藤山直美、麿赤児など、個性溢れる役者さんが適材適所に現れて、楽しめました。

音楽も面白いし、景色もよかった。
のんびり旅気分でした。