マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ローズ・イン・タイドランド

2007-11-10 23:26:17 | 映画ーDVD
ーローズ・イン・タイドランドー
2005年 イギリス/カナダ テリー・ギリアム監督 ジョデル・フェルランド(ジェライザ=ローズ)ジェフ・ブリッジス(パパ/ノア)ジェニファー・ティリー(ママ/グンヒルド王妃)ジャネット・マクティア(デル)ブレンダン・フレッチャー(ディケンズ)

【解説】
悲惨な現実を生きる少女ジェライザ=ローズが、少女ならではのイマジネーションを使って、奇妙で不可思議な冒険を繰り広げるファンタジー。アメリカの人気作家ミッチ・カリンの「タイドランド」を、『ブラザーズ・グリム』の鬼才テリー・ギリアムが、奇想天外なギリアム版「不思議の国のアリス」に仕上げた。少女ジェライザ=ローズ役にふんした、カナダ出身の天才子役ジョデル・フェルランの大人顔負けの芸達者ぶりも必見。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
10歳の少女ジェライザ=ローズ(ジョデル・フェルランド)は、元ロックスターでジャンキーのパパ(ジェフ・ブリッジス)と同じく、ジャンキーのママ(ジェニファー・ティリー)と共に暮らしいていた。ある日、オーバードーズでママを亡くしたパパとジェライザ=ローズは、バスに乗ってテキサスにあるお祖母ちゃんの家を目指す。(シネマトゥデイ)

【感想】
ダイドランドとは干潟だそうです。
ジャンキーの両親から生まれたジェライザ=ローズの心的風景でしょうか?

それにしても、ジェライザ=ローズ役のジョデル・フェルランドちゃん、すごい演技力ですね。
かわいい顔で、百の表情を見せてくれます。
無邪気な天使のような顔、意地悪なおばさんみたいな顔、おねだり上手な娼婦のような顔、恐怖の顔、娘の顔、父親に注射をする時は看護婦さんのような表情だし、眠った父親を見るときは母親のよう。
とても10歳の子供だとは思えなかった。
彼女の一人芝居、一人遊びがえんえんと続きます。

 ジョデル・フェルランド


彼女のくるくる変わる表情を見ているだけでも飽きないとは言うものの、途中、さすがに少しだれてしまいましたが。

「パンズラビリンス」と違う意味で、ジェライザ=ローズも空想だけを武器に現実を生きている子供です。
子供は親を選べません。
住むところも選べなければ、食べ物を得る手段もないのです。
恐怖を味方に、孤独を手玉にとって生きて行くしか方法はありません。
想像力を通り越して、妄想力!
そして、すごい生命力!!

私はテリー・ギリアム監督「ブラザーグリム」で失望していたので、これはよかったーと思いました。

ラヴァーズ・キス

2007-11-10 23:22:22 | 映画ーTV
ーラヴァーズ・キスー
2002年 日本 監督=及川中 原作=吉田秋生[漫画家]
平山綾(川奈里伽子)宮崎あおい(川奈依里子)市川実日子(尾崎美樹)石垣佑磨(鷲沢高尾)成宮寛貴(藤井朋章)阿部進之介(緒方篤志)西田尚美(藤井美佐子)天光眞弓(川奈春恵)青山知可子(藤井純子)奥野敦士(尾崎光良)松永英晃(尾崎健一)田岡美也子(尾崎光子)岩手太郎(美樹の祖父)鈴木一功(教師)佐藤恒治(クリニック医師)

【解説】
老舗料亭の長女で高校生の里伽子は重いトラウマを抱えていた。誰にも打ち明けられず、親の前では“良い子”を演じ、夜遊びにふける毎日。妹・依里子はそんな彼女を憎んでいた。依里子は密かに想いを寄せる姉の親友・美樹が姉を好きなことが分かり、ますます嫉妬が募る。一方、大病院の息子・朋章は周囲から色メガネで見られ悪い噂が絶えない。そんな彼に後輩の高尾はいけないと思いつつ恋心を抱いてしまう。そして、高尾の同級生・篤志は高尾に恋していた。この複雑で微妙な関係が、里伽子と朋章の出会いによって崩れていくのだった…。(allcinema ONLINE)

【感想】
これも、日本映画好きから回ってきた1本。
今日は、成宮寛貴君シリーズになってしまったなあ。

 成宮寛貴

オープニングのカメラワークは意欲的でした。
老舗旅館の中庭での園遊会の風景。
カメラの長回しで、登場人物を映し出して行きます。

始めはすごい高校生!
いきなりホテル!とびっくりしましたが、じょじょに高校生らしさを取り戻してきて、最後は純愛でまとまりました。
あー、おばさんはほっとしたよ。

登場人物が多くて、関係も複雑だけど、肩に力が入っていない作り方が、よかったです。

平山綾ちゃんと成宮寛貴君のキスシーン、きれいでした。
いいなあ。

宮崎あおいちゃんと阿部進之介君のコンビも楽しかったです。

下弦の月 ラスト・クォーター

2007-11-10 23:19:44 | 映画ーTV
ー下弦の月 ラスト・クォーターー
2004年 日本 監督=二階健 原作=矢沢あい 栗山千明(望月美月)成宮寛貴(安西知己)HYDE(アダム)黒川智花(白石蛍)落合扶樹(三浦正輝)伊藤歩(上条さやか)さくら(綾)富田靖子 うじきつよし 小日向文世 大森南朋 陣内孝則 緒形拳

【解説】
「NANA」が爆発的売れ行きを誇る人気漫画家、矢沢あいの原作を「Soundtrack」で監督デビューを果たした二階堂健が映画化。原作の持つファンタジックなイメージはそのままに、より幻想的なラブストーリーへと昇華している。謎の男アダムには『MOON CHILD』の出演も記憶に新しいラルク・アン・シエルのボーカリスト、HYDEが登場。劇中でアダムの作った曲として、彼のソロ・アルバム収録曲である「THE CAPE OF STORMS」を提供している。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
女子大生の美月(栗山千明)は恋人の知己(成宮寛貴)の浮気を知り、別離。失意の彼女は不思議な洋館に迷い込む。そこで不思議な魅力のアダム(HYDE)に魅了された彼女は、彼の世界へと吸い寄せられていくが……。(シネマトゥデイ)

【感想】
日本映画好きが貸してくれた録画DVD。
ヒマなときに見ておかないと、「見た?」とか聞かれそうだからね!!

始まりは、だらだらと悪夢の話で、何かのプロモーションビデオかなあと思って見ていました。

途中からは幽閉された美女の霊のを救うお話で、悲劇の一家や異国での悲恋物語を軸に展開して行きます。

アダムにラルク・アン・シエルのHYDEを起用したのは大ヒットですね。
この映画に花を与えていました。

成宮寛貴君のひょうきんな感じと対照的で、メリハリがありました。
少女マンガらしいロマンティックな作品でした。

蟲師

2007-11-10 10:52:26 | 映画ーDVD
ー蟲師ー
2006年 日本 監督=大友克弘 原作=蟲師 オダギリジョー(ギンコ)江角マキコ(ぬい)大森南朋(虹郎)蒼井優(淡幽)りりィ(庄屋夫人)李麗仙(たま)クノ真季子(真火の母)守山玲愛(真火)稲田英幸(ヨキ)沼田爆(-)

【解説】
総計250万部を売り上げた漆原友紀の大人気コミックを、『AKIRA』の大友克洋監督が実写映画化したファンタジー。命の原生体“蟲”と人間をつなぐ“蟲師”の主人公ギンコの放浪の旅を、大友監督独特の“和”の感性をとり入れた斬新なVFX映像の数々で映し出す。ギンコ役のオダギリジョーをはじめ、蒼井優、江角マキコ、大森南朋などが原作イメージそのままの存在感で役を好演。自然との共生をテーマにしたドラマ性と世界観に引き込まれる。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
一夜の宿を求めてさまよう蟲師のギンコ(オダギリジョー)は、ようやくたどり着いた庄屋で荷をほどいていると、庄屋夫人(りりィ)が片耳の聴力を失った3人の患者の診療を頼みにきた。そして、患者の耳の穴を覗いたギンコは、そこにカタツムリのような形をした、音を喰う“蟲”が付着しているのを見つけ、駆除に取りかかる。(シネマトゥデイ)

【感想】
友人のお薦めで見るとにしました。
これはマンガが原作で、もともとは長い話だそうです。

私はまったく知りませんでした。

監督も大友克洋、彼のマンガも読んだことがないしアニメも見たことがない。
避けているわけではなくて、ご縁がないという感じです。
実写初監督作品から見ていいのだろうか?

いろいろ不安がありましたが、見終わってみると、原作の世界を知らないことが幸いしてか、大友監督の作った世界に浸ることができました。

日本では昔から「虫の知らせ」「頭に虫がわく」「虫が好かない」などと言う言葉があります。
この作品に出て来る虫も、そういうたぐいの虫だろうということは予告編等からでも想像はついていました。

構成の点からは不満があります。
ヨキ(稲田英幸)とぬい(江角マキコ)のエピソードと、ギンコ(オダギリジョー)が蟲師として行脚して行く様子が、冒頭からしばらく平行して提示されますが、その時が同じだと勘違いしていました。
ぬいのエピソードがギンコの過去を示すものとわかったのはだいぶ後でした。
たしかに、映像の色合いを変えてはありましたが、あそこで語られる「とこやみ」と「ギンコ」の関係が、見終わったあとでもしっくりきません。
もう少し、蟲初心者にもわかりやすく説明して欲しかったです。

あと、淡幽(蒼井優)とギンコが日の当たる丘で「道行きみたい」と話し合うシーン、あれも唐突な感じでした。
後の伏線にもなっていたようだから、もう少し違う場面に入れてもよかったんじゃないかなあ。
きれいなシーンだったから、ちょっと残念に思いました。

ぬいの夫(沼田爆)が、子供の死体みたいなのを家から引っ張りだしていましたが、あれはなんだったのでしょう。
私にはこの夫の役回りが謎でした。

大森南朋(虹郎)、李麗仙(たま)はすごくよかったです。

虹郎とギンコが別れるシーンはほんと、よかった。(どこかで見たようなシーンでしたが)
話を虹郎、ギンコ、淡幽にしぼっても良かったと思います。
それぞれいいキャラクターだったもの。

ということで、蟲師の世界は作れたものの、内容を盛り込み過ぎて散漫になったという感じでした。
どうせ2時間では語れないのだから、続編を作る心意気で、もう少し丁寧に作り込んで欲しかったです。