スタデーツアー

スタデーツアー     2009.5.23. 金森正臣

 カンボジア国際教育支援基金で派遣する先生達の、スタデーツアーが決まった。6月8日から16日まで、カンボジアを見て頂く。6月8日の夕方、プノンペン空港でお迎えし、以降プノンペン、プレイベン、シェムリアップと回る予定。

 派遣に際して、生活や働く環境などをなるべく理解できるように計画したい。私自身が初めて外国に行ったのは、40歳に近く、韓国だったと思う。最初の頃は、いつも1回ぐらいは、体のトラブルを経験していたように思う。最初の韓国は、阪大の微生物研究所の皆さんが行った、北との軍事境界線の近くで発生した流行性出血熱の調査に参加した。11月だったと思うが、雪が降る寒い河原で、ソンロンタン(最も辛いと言われている魚の鍋)を麦ご飯にかけて食べた。当時は、韓国は軍事費が37%とかで、みな貧しく食べ物も裕福ではなかった。その後、エジプト、コロンビアと調査に参加したが、いつも出かける前にはかなりの緊張が有った。何が緊張感の原因であったかを思い出して、なるべく緊張感を少なくして仕事が始まる様にしたい。韓国での数回の調査やアフリカでの調査、カンボジアでの支援をしているうちに、次第に緊張感が無くなり、次はどこに移動して仕事をするのかと、日常の中の変化にくらいにしか感じなくなっている。初心に戻って、案内することが大切であろう。

 カンボジアは、アフリカに比べると生活しやすく、天国の様な国である。しかしカンボジアに見えた皆さんの中にも、いろいろの感想が有り、もう来たくないと言った方もおられる。生活の中での一番の心配は、健康であろう。ヒトの体は、抗体を作って、外部からの侵入者に対抗する能力を持っている。ところが現在の日本では、薬を使うことが多く、抗体をつくる能力が落ちているように思われる。下痢や風邪も、体調を悪くしないようにして、数日が過ぎると抗体が勝つようになってくる。抗体をつくるには、酵素の活性を高くするために熱を出して、活性を高める。これが熱であるが、現在の日本人は必要以上に薬を使って、熱を下げる。そのために、抗体ができるのが遅くなり、症状が長引く。下痢などは、少しずつ菌を入れて、次第に慣らすと1週間ぐらいで菌に対抗できるようになる。この辺のノウハウは、どの様にして伝えたらよいのであろうか。

 ともかくも、皆さんに楽しんで頂いて、カンボジアに来ることへの抵抗感を少なくしたい。生活するアパートのイメージを体験していただき、またいろいろな物を食べて頂いて、楽しく体験してもらいたいと思っている。添乗員をするのは、初めてであるが、楽しみでもある。
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