プノンペンの朝の風景 朝食は家の前で

プノンペンの朝の風景 朝食は家の前で     2009.1.3. 金森正臣

 朝6時半ころ散歩に出ると、家の近くの子どもが、お母さんに朝食を食べさせてもらっている。毎朝のことで、気持ちよさそう。多分1歳未満だが、見かけると手を振ったりする。のんびりとお母さんの膝の上で、30分ぐらいは食べている。毎朝、お水とお粥の様な食べ物だけであるが、いかにも悠々。涼しくて気持ちよさそう。

 日本では、この様な風景を見ることが無くなって久しい。昔は、昼などは畑の畔で、お母さんがゆっくりと授乳していたし、食べる時もゆっくりと食べさせられていた。お嫁さんがゆっくり休めるのは、子どもの食事時間ぐらいだった働かなくてはならない時代であったが、それでも子どもと親の関係は、現在より良かったように思われる。

 貧しい国々にいると、お金が入るようになると、人の心が荒れてくるように感じる。日本では、戦後経済が回復してもしばらくは、子どもの問題は少なかった。最近は社会全体が荒んできて、子どもたちにもその影響が出ている。核家族の価値の単純化や効率主義が招く当然の結果であるが、なかなか大変な時代だ。

 今年が、子どもたちにとって少しでも良い年であって欲しいと願っている。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )