駆け足のベトナム 2 ホーチミンさんの言葉

駆け足のベトナム 2 ホーチミンさんの言葉 金森正臣(2006.5.5)

写真:ホー・チミンさんの言葉「独立と自由ほど尊いものは無い」(私はベトナム語が読めないので、ガイドさんの言葉をそのまま引用。誰か分かったら教えてください)が掲げられた簡単な会議室。当時、アメリカ傀儡政権のグエン・カオ・キ政権が使っていたサイゴン市の会議室とは比べようも無い質素さ。アメリカには、このような哲学が無かったから、如何に多量の近代兵器や物資を投入しても、勝つことができなかったのであろう。

 周囲には、ベトコン(ベトナム民族解放戦線)が使った様々な武器や落とし穴の展示もあった。単純な手つくりの素朴なものだ。落とし穴や、竹を使った穴の中の槍。米軍の不発弾を切って、手作りした戦車用の地雷。およそ近代兵器とは呼べない戦闘用具。一方、各地に出来ている空爆による穴。放置されている地雷を踏んだ戦車。米国人らしき若者が、内部に入って点検していた。

 最後に半地下式の食堂で、マニオク(キャッサバ)の茹でたものとハスの葉のお茶を皆で食べた。日本から来た数人の観光客は、ほとんどマニオクのことを知らなかった。マニオクは、枝を切って刺しておくと、数ヶ月で根がサツマイモ状になって、デンプンが貯まる。以降5-6年までは成長して、いつでも掘り出せる。いわば地下の食糧貯蔵庫。収穫して少なくなれば、また次の枝を刺す。アフリカでも、このキャッサバの普及で、人口が増加したと言われている。食料の補給路を断たれても、かなりの期間生き延びることが出来る。このマニオクがあちこちの垣根に見られた。きっとベトコンの食料を助けたのであろう。

 東南アジアで栽培されているキャッサバは、無毒なスイートキャッサバと呼ばれるタイプが多い。アフリカで多いのは収量が多いが、毒を含み毒抜きが必要なタイプが多い。その分他の動物にも食べられない。しかし、毒抜きのときに水の中1週間ていど発酵させるので、発酵臭が残る。スイートキャッサバは、毒が無いのでそのまま皮をむき、生で齧ることが出来る。水分が結構多く、水の補給も出来る。
 
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