“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「イノベーション全史」(木谷哲夫著/BOW&PARTNERS)

2024-05-10 09:59:56 |    科学技術全般



<新刊情報>




書名:イノベーション全史

著者:木谷哲夫

発行:BOW&PARTNERS

 産業革命以来の、主な技術のイノベーションと、それにともなう社会の変革を振り返ることによって、今求められる「イノベーションを起こすための条件」を浮き彫りにする。【目次】第1章 アニマルスピリッツ 第2章 黄金時代の準備 第3章 「超」イノベーションの時代 第4章 「特別な世紀」の立役者たち 第5章 日本の「特別な世紀」 第6章 「特別な世紀」の終わり 第7章 衰退の自覚 第8章 聖地の誕生 第9章 半導体の誕生 第10章 ベンチャーキャピタルの誕生 第11章 デジタル・ゴールドラッシュ 第12章 ムーアの法則の爆発的威力 第13章 AI・IoTのインテリジェント・ソリューション 第14章 日本の勝ち筋 第15章 今も続く「超」イノベーションの恩恵 第16章 「超」イノベーション番付 第17章 宇宙の「超」フロンティア 第18章 量子コンピューター、次のイノベーション論【著者】木谷 哲夫 京都大学イノベーション・マネジメント・サイエンス特定教授。マッキンゼーにて自動車、ハイテク、通信等のコンサルティングに従事した後、コーポレートファイナンス・ターンアラウンド業務等を経て、2008年より京都大学イノベーション・マネジメント・サイエンス寄附研究部門教授。現在は京都大学でテクノロジー商業化、起業家育成方法、エコシステムについての研究と、全学アントレプレナーシップ教育プログラムの開発・実施に従事している。日本経済新聞アジアアワードアドバイザリーボードメンバー、関西における起業家教育コンソーシアム協議会の議長も務める。東京大学法学部卒、シカゴ大学政治学博士前期課程修了(MA)、ペンシルバニア大学ウォートンスクールMBA。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「Word×Copilot 最強の時短術」(グエル 鈴木 眞里子著/日経BP著)

2024-05-10 09:59:14 |    情報工学



<新刊情報>



書名: Word×Copilot 最強の時短術~ビジネス文書がサクサク作れる!~

編者:日経PC21

著者:グエル 鈴木 眞里子

発行:日経BP

 近年沸き起こっている「生成AI」のブームは、ビジネスの現場にも大きな革新をもたらしている。言葉で指示するだけで、AI(人工知能)が文章からプログラム、画像や動画まで、次々と生み出してくれる――。従来は手間と時間をかけて人が行ってきた作業の一部は、AIにまかせて自動化できるようになった。そんな中、マイクロソフトがAIアシスタント「Copilot(コパイロット)」を公開。Web上で提供するほか、Windows、Edgeなどに標準搭載し、誰もが無料で使えるようになっている。同社は「Microsoft 365」に含まれるWordやExcelなどのOfficeアプリに対しても有料版をリリースするなど、AIによる支援機能を充実させている。同書は、このCopilotをフル活用しつつ、業務の効率化や生産性の向上を目指すための解説書。生成AIが得意とする“文章作成”や“アイデア提案”の機能をうまく使えば、案内状、納品書、企画書、提案書など、さまざまな文書をサクサクと作れるようになる。
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●科学技術ニュース●東京大学、大阪大学とNICT、何の匂いと思って嗅ぐかによって一次嗅覚野の脳活動が変化することを解明

2024-05-10 09:58:49 |    生物・医学
 東京大学大学院農学生命科学研究科の岡本雅子准教授、東原和成教授、大阪大学大学院生命機能研究科の西本伸志教授、情報通信研究機構(NICT:エヌアイシーティー)未来ICT研究所脳情報通信融合研究センターの黄田育宏副室長らの研究グループは、超高磁場のfMRIを用いた検証を行い、同じ匂いを嗅いでも、異なる言葉ラベルを与えられると、匂いの感じ方、および一次嗅覚野の脳活動が変化することを明らかにした。

 匂いの感じ方は、鼻腔に取り込まれた匂い物質の種類だけで決まるわけではなく、言葉ラベルなどにより、その匂いを何の匂いと思って嗅ぐかが変わると、変わることが知られている。

 一方で、言葉ラベルが脳内での匂いの情報処理にどのような影響を与えるのかについては十分に解明されていなかった。

 匂いの脳内情報伝達経路の中でも上流に位置する一次嗅覚野に言葉ラベルの影響があったことは、ヒトにおける匂いの脳内情報処理機構を包括的に理解するための足がかりとなることが期待される。

 また、産業応用の面においては、今回用いられた脳活動から匂いの微細な違いを読み出す技術が、香料のもたらす印象を予測する技術へとつながることが期待される。

 同じ匂いに異なる思い込みを与えるために、1つの匂いに対して、その匂いの名前として違和感のない2つの言葉ラベルをそれぞれ同時に呈示した。

 同じ匂いに異なる言葉ラベルが与えられた際の主観評定、および一次嗅覚野の脳活動を比較した。

 これらの成果によって、ヒトの匂いの脳内情報処理の一端が明らかになった。

 匂いの脳内情報伝達経路の中でも上流に位置する一次嗅覚野に言葉ラベルの影響があったことは、ヒトにおける匂いの脳内情報処理機構、ひいてはヒトがどのように世界を認識するのかを包括的に理解するための足がかりとなることが期待される。

 また、産業応用の面においては、今回用いられた脳活動から匂いの微細な違いを読み出す技術が、香料のもたらす印象を予測する技術への足がかりになることが期待される。<情報通信研究機構(NICT)>
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●科学技術ニュース●KDDI、生成AI開発を支える大規模計算基盤の整備に1,000億円投資

2024-05-10 09:58:20 |    人工知能(AI)
 KDDIは、経済安全保障推進法に基づく特定重要物資である「クラウドプログラム」の供給確保計画について、経済産業省から認定を受けた。

 これを受け、KDDIは、生成AI開発のための大規模計算基盤)の整備を開始する。

 今後4年間で1,000億円規模の投資を行い、2024年中に同計算基盤の先行稼働開始を目指す。

 KDDIは、ELYZAとともにKDDIグループで取り組む国内最高性能の大規模言語モデル(LLM)や領域特化型LLMの開発を加速していく。

 さらに、2023年11月から開始した「MUGENLABO 生成AI活用支援プログラム」をはじめとするスタートアップ支援プログラムを通じて、世界最高レベルのLLM開発にチャレンジする研究機関やスタートアップなどに対しても同計算基盤を提供しする。

 国内スタートアップと大企業による生成AIの共創事例の創出を通じて、国内における産業競争力強化や生成AI開発力強化に寄与していく。

 KDDIは、KDDI VISION 2030「『つなぐチカラ』を進化させ、誰もが思いを実現できる社会をつくる。」の実現に向け、同計算基盤の整備を通じて、日本独自のデータセットの構築や生成AI開発をパートナーと共に加速させていく。

 さらに、各産業・各業界のビジネスパートナーと共に事業を通じた持続可能な社会の構築を進め、日本全体の活性化に貢献していく。<KDDI>
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