“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「新版 宇宙に命はあるのか」(小野雅裕著/SBクリエイティブ)

2024-05-30 09:33:12 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:新版 宇宙に命はあるのか

著者:小野雅裕

発行:SBクリエイティブ(SB新書)

 銀河系には約1000億個もの惑星が存在すると言われている。そのうち人類が歩いた惑星は地球のただひとつ。無人探査機が近くを通り過ぎただけのものを含めても、8個しかない。人類の宇宙への旅は、まだ始まったばかり――。同書は、NASAジェット推進研究所で火星探査の技術開発に従事し、人気コミック「宇宙兄弟」の監修協力も務める著者が、人類の謎に挑む、壮大な宇宙の旅の物語。私たちはどこからきたのか。どこへ行くのか――。同書は2018年2月に同社より刊行された「宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八」(SB新書)に、最新情報を加筆・改筆・再編集したもの。4万9000部突破、第6回ブクログ大賞受賞 。「本好きのみんなで決める 本当に面白い本」(人文・自然科学部門)のベストセラー書籍が、新版として最新情報にアップデートされ刊行。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「図解 空調設備の基礎<オールカラー>」(山田信亮、打矢瀅二、今野祐二、加藤 諭著/ナツメ社)

2024-05-30 09:32:40 |    電気・電子工学



<新刊情報>



書名:図解 空調設備の基礎<オールカラー>

著者:山田信亮、打矢瀅二、今野祐二、加藤 諭

イラスト:菊地 至

発行:ナツメ社

 空気調和設備(空調設備)とは、換気や空調設備とは、温度、湿度の調整を行う設備の総称。同書では、空調設備に関わる空調機器、冷暖房機器、ダクト、エコ・システム、換気設備、排煙設備、それらの設計のことを、豊富な図版を使って解説している(既刊「図解 空調設備の基礎」の最新オールカラーの改訂版)。【目次】第1章 空気調和設備の概要 第2章 空気調和設備の主要機器 第3章 空気調和設備の付属機器・装置 第4章 直接暖房から地球環境へ 第5章 換気・排煙設備 第6章 空気調和設備の設計
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●科学技術ニュース●NIMS、熱電×磁性の複合構造で横型熱電効果を飛躍的に向上できることを世界で初めて実証

2024-05-30 09:32:10 |    電気・電子工学
 物質・材料研究機構(NIMS)は、熱電材料と磁性材料を積層したシンプルな構造を用いて、熱流と直交方向に電界を生む「横型」熱電効果を飛躍的に増大できることを世界で初めて実証した。

 同成果は、横型熱電効果を利用した新規な環境発電技術や熱流センサといったデバイス実現に貢献するもの。

 廃熱などを活用し電気エネルギーを得る熱電変換技術として、ゼーベック効果を用いた研究が盛んに行われている。しかし、ゼーベック効果は、熱流と電流が平行した方向に現れる「縦型」熱電効果であり、複雑な素子構造とそれに起因した耐久性やコスト面の問題が指摘されている。

 一方、磁性材料に特有の熱電現象である異常ネルンスト効果は、熱流と電流が直交方向に現れる「横型」熱電効果であるため、素子構造がシンプルになり、新規な環境発電技術や熱流センサとしての活用が期待されている。

 しかし、異常ネルンスト効果で生じる室温での熱電変換性能は1Kの温度差当たり10 μVに満たず、変換効率が低いという大きな問題がある。

 今回、同研究チームは、熱電材料と磁性材料を積層し電気的に接触させた極めて単純な構造において現れる「ゼーベック駆動横型磁気熱電効果」により、異常ネルンスト効果をはるかに超える横型の熱電能を得られることを世界で初めて実験的に実証した。

 理論モデルにより横熱電能を増幅する熱電材料と磁性材料の膜厚比率を予測し、大きなゼーベック効果を示すシリコン (Si) 上に、膜厚を制御した磁性材料鉄ガリウム (Fe-Ga) 薄膜を積層することで、最大で15.2 μV /Kの出力を観測した。

 これはFe-Ga単体の異常ネルンスト効果 (2.4 μV /K) のおよそ6倍もの性能向上に相当する。

 同成果は、熱電材料と磁性材料を接触させただけの極めて単純な二層構造で、横型熱電効果を増大できることを実証したものであり、熱電発電技術などの実用デバイスへの汎用性の高さが大きな特徴。

 今後は、社会の省エネルギー化に資する熱電発電デバイス応用に向け、実用上求められる体積の大きなバルク材料を含めて研究を展開させていく。

 同研究は、NIMS 若手国際研究センターの周偉男ICYSリサーチフェロー、磁性・スピントロニクス材料研究センター磁気機能デバイスグループの桜庭裕弥グループリーダー、スピンエネルギーグループの内田健一上席グループリーダー、ナノ組織解析グループの佐々木泰祐グループリーダーによって、JST戦略的創造研究推進事業ERATO「内田磁性熱動体プロジェクト」 (研究総括 : 内田健一、課題番号 : JPMJER2201) の一環として行われた。<物質・材料研究機構(NIMS)>
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●科学技術ニュース●日立製作所、生成AIを活用した開発の標準化に向けJCBと検証プロジェクトを開始

2024-05-30 09:31:29 |    人工知能(AI)
 日立製作所は、さまざまな業種で人財不足の課題を抱えるソフトウェアエンジニアやフロントラインワーカーの働き方の革新や生産性向上をめざし、日立グループの生成AI共通基盤の開発・実用化を段階的に進めているが、このたび、生成AI共通基盤の一部として、ミッションクリティカルなシステムの開発領域に生成AIを適用するための新たな開発フレームワークを整備した。

 この開発フレームワークは、日立が培ってきた企業の基幹システムや社会インフラシステムなどミッションクリティカルなシステム開発のナレッジと、生成AIを組み合わせた開発環境(開発ツール群)であり、ユーザーやプロジェクトのニーズ・要件にあわせてカスタイマイズすることが可能。

 これにより、高い品質を確保しながら、生成AIによりシステム開発業務を変革し、ソフトウェアエンジニア不足の課題を解決することをめざす。

 日立は、開発フレームワークを社内や受託開発プロジェクトに適用するとともに、システム開発の効率化に取り組む企業に対しては、知見や実績をもとに、生成AIを徹底活用する上で必要となる仕組み・仕掛けの導入をトータルで支援する。

 先行実施した社内検証では、開発フレームワークを活用することで、生成AIが生成したアプリケーションのソースコードのうち70~90%の割合で適切に生成できることを確認した。

 さらに、日立は、生成AIを活用したアプリケーション開発の標準化に向けて、ジェーシービー(JCB)の協力のもと検証プロジェクトを開始した。

 今後、検証において、生成AIが開発効率化に大きく寄与する結果が得られた場合には、JCBにあわせたアプリケーション開発標準の整備や、業務への適用に向けて、協創を推進していく。<日立製作所>
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